■修学旅行・スキー学習第八弾♪~それ行けハプニング団
またまた兵庫県。 でも今回は、K高校の久々男子生徒さん8名です。
K高校は、先日の大雪で千歳発着便が200便程欠航になった時、運悪く巻き込まれてしまうという、まるでハプニング団の序奏のような、修学旅行の幕開けでした。
2便に分乗して出発した内、1便は千歳に降りられずに函館空港に着陸。
もう1便は、どこにも降りられずに、秋田上空を旋回した後、関空へ逆戻りしてしまったのです。
そして、私が今回担当した生徒さん達は、函館空港に着陸し、4時間もバスに揺られてやって来たのでした。
兵庫県では、小中学校でスキー学習をする学校が多く、全く初めてという生徒さんはあまりいません。
そして、私が担当した5班もスキー経験ありの班でした。
はいレッスン開始。
まずは緩い斜面をリフトを使わずに登り、生徒さんの脚回りのチェックをします。
けれども…あれ?…滑れない…止まれない…。
こりゃまずい…。
そこからは、全員が止まれるようになるまで練習、そして全員OKが出たところで、リフトへGO!
「さあ あちらのリフトに乗りますので、皆で移動しましょう!」
と、私は生徒さん達を誘導し、リフト乗り場に着きました。
1・2・3...人数を数えると、「えっ!一人足りない!」
ふと、隣のリフト乗り場に目を移したとき、「えっ!あっ!ダメー!乗らないでー!」...。
大きな声で叫んだのですが、なんとその生徒さんは、頂上近くまで行ってしまうリフトに、誤って一人で乗ってしまったのです。
心臓ドキドキ、冷や汗だらだら、とにかく落ち着かなきゃ…と、リフト係の方に、「その生徒さんを降り場で待たせてください」と伝え、私たちは別ルートで追いかけました。
やっと止まれるようになったばかりの皆を、あんな所から降ろすことが出来るかしら…、いや大丈夫!止まれるのだからなんとかなる…、いや絶対なにがなんでも安全に降ろす!
私は色々な手立てを考えて、「よしっ!」と覚悟を決めました。
さて、この時の主人公はNo77のA君です。
もっちろん、全員無事に下まで降りてきました。
そのA君は、二日目には他の班に異動しましたが、ゲレンデで会った時、とても上手になっていました。
あの時はびっくりしたね。
そして二日目、今日は少し奥のコースに滑りに行こう!と、ゴンドラに乗って移動を開始しました。
すると、見る見る顔色が変わって来た生徒さんがいたのです。
乗り物にはめっぽう弱いらしく、何かに乗らなければいけないときは、必ず酔い止めを飲むそうなのですが、ゴンドラは想定外だったようでした。
連絡ゴンドラでは持ち堪えたテニス部No80のI君でしたが、次のイゾラゴンドラから降りたとたん、可哀相にもどしてしまいました。
さてそのI君、二日目午前中までは滑りも少々弱々しかったのですが、午後には逞しい滑りに脱皮しました。
脱皮したのは滑りだけではありません。乗り物酔いの方も、ちょっとしたハプニングをきっかけに、少し脱皮しました。
さて、そのハプニングですが…。
そろそろwest側ゲレンデに戻ろうと、レストランの前にスキー板を立て、トイレ休憩を取り、連絡ゴンドラで元のゲレンデに戻った時のことです。
No83のY君の「あ!違う板を持って来ちゃった!」という声に驚き、板を見たら別の班の生徒さんの名前が...。
「大変!戻しに行かなきゃ!」
結局、連絡ゴンドラに二往復乗り、ついでにWESTゴンドラに乗って、いつのまにかI君は慣れてしまったのです。
そしてサッカー部のY君。スキーはとっても上手。
一つアドバイスする度にメキメキと上達し、通常の修学旅行なら上級班に入れるくらいになりました。
...とこんな調子でレッスンは進み、なんとか無事に二日間が終了しました。
それでは、他のメンバーも紹介しますね♪
No78のA君。A君はテニス部でスポーツ万能。
けれども、始めのうちはスキーとの相性が悪く、なかなか思うように、板を操作することができませんでした。
二日目は班が変わりましたが、すれ違ったときとても上手になっていました。
No79のI君。一日目はかなり危なげな滑りでしたが、二日目には、安定したプルークボーゲンができるようになりました。
大きな目で、しっかりと私を見ながら話を聞く姿勢が印象的でした。
No81のO君。O君はバスケット部です。
バスケット部の生徒さんに共通する、良くない体の使い方で、「内股で上体が折れる」という姿勢があります。
まさにディフェンススタイル。
これの矯正には、だいぶ時間が掛かりましたが、二日目に他の班に異動した彼は、見違えるほど上手になっていました。
No82の北上君。彼もまた中学の頃にバスケ部でした。
だから、O君同様のスタイルで滑っていたのですが、二日目後半に劇的な変身をしました。
Y君のすぐ後ろを滑るうち、そっくりな滑り方に変わり、パラレルできれいに滑れるようになったのです。
No84のK君。K君は元サッカー部です。
サッカー部の生徒さんは、大概スキーが上手です。
ボールを運ぶ時の左右の脚を、常に色々な方向に動かしているからなのでしょう。
K君は、「ほんとに小学校の頃にしたきりなの?」
と疑って聞いてしまうほどに、最初からとても上手でした。
結構急な斜面でも、なんてことなくシュンシュンと滑っていました。
出だしからつまづいた我が5班でしたが、やる気はばっちりあったので、休憩時間もかなり削り、めいっぱい滑りました。
「色々なハプニングに見舞われたけれど、それも思い出の一つとして持ち帰ってね。」
私はそう言ってお別れをしました。