■巻き戻しのメモリー ~その2 ニセコアンヌプリハイクアップ&滑走。
抜けるような青空だった朝、グランヒラフの駐車場に着くと、CamCarを追いかけるように到着した車が一台。 中から出て来たのはKちゃんでした。
しばらく立ち話をしていた校長は、突然、「三人で頂上に登ろう!」と言いました。
K4リフトを降り、板を外してバンドで纏め、右肩に担いでキックステップで登り出しました。
この道を歩くのは6年前のSAJの研修会以来。
そしてその研修会が終わり、車に乗り込もうとした駐車場で校長に出会ったのでした。
懐かしいなあ。
さて、Kちゃん。
「俺は年寄りだからゆっくり歩くよ!」
と言いながら、一番軽快に登っていました。
「毎年一度は死んだかみさんと登ったんだ。」
昨年、Kちゃんは最愛の奥様を亡くしたのです。
そして校長。
?
何を思いながら登っていたのかしら?
無言でした。
約30分。
三者三様の想いで歩き、到着した頂上。
なんて素晴らしい!
「お疲れ様。」の乾杯はポカリです。
頂上で、Kちゃんが言いました。
「家族がみんな元気で一緒にいるっていうのは、本当に幸せなことなんだって、かみさんが死んで良くわかったよ。」
空がきれいで。
山がきれいで。
Kちゃんの笑顔がキラキラで。
思わず泣きそうになりました。
また、来年も3人で一緒に登りたいな。
そう思いました。