■パチンコ球じゃないからねっ♪ビー玉だからねっ♪
目線の低い小さなお子様はすぐに気付く、ちょっとしたネタが「れん」の床には仕込んであります。
当初の予定では、店の床は天然ブナ材の板張りになるはずでした。
それこそ、壁は漆喰にしようとか、自動換気システムにしようとか、暖房はターマレー(太陽熱システムだったかな?忘れちゃったけど)にしようとか、自分の懐事情も考えずに、贅沢なことばかり夢を描いていたのです。
ところが出てきた見積書に、飛び出た目玉はなかなか元に戻らず、やっとの思いで納めた時には、壁はマイナスイオンが出るという壁紙に、自動換気システムは原始的な窓の開閉に、ターマレーは普通のストーブに、そして床はコンクリート流しっぱなしにとランクダウンをしていったのです。
そう!やっぱ”分相応”が大事よね!
けれども、いくらなんでも床がコンクリートのまんまでは、あまりにも寒々しいでしょ?
北海道なのに。
ということで建築士さんと相談の結果、ビー玉を埋め込むことにしたのです。
それでもまだ、「下から光を当てると、また素敵ですよ~」とおっしゃる建築士さん。
分かってます...。
だから予算が...。
「埋め込みは自分でやります!」
...つまりあのビー玉は、左官屋さんへの支払いを浮かすために私が仕込んだのです。
1.大工さんがコンクリートを流す。
2.生乾きの時に、左官屋さんが表面を均す。
3.私も発泡スチロールのような板の上に乗って、ビー玉を一つずつ埋め込み、鏝で均していく。
~この時に、「ビー玉の頭は直径1センチ以上出さないで!乾いたらひび割れてくるよ!」と、左官屋さんからの指導をいただきました。
4.もう一度、左官屋さんが表面を均す。
~この時点では、ビー玉がどこにあるか分からない状態...えっ!大丈夫?って感じ。だいたいの場所を覚えていなければいけません。
5.8分通り乾くとほんの少しだけ盛り上がった場所を探しつつ、そこを雑巾で擦るとビー玉が出てくる。
~擦りすぎると、頭が出すぎて物を置いた時にグラグラするし、コンクリートが割れてしまう。
という手順で、ようやく出来たのです。
初めは「ったく!めんどくせーなー」という感じだった左官屋さんでしたが、終わる頃には仲良しになっていました。
だって頑張ったものv(^^)v
ところがいざ完成してみたら、ちょっと失敗...。
使ったビー玉が悪く、光の加減で銀色に見えちゃうのです。
それがこのビー玉。
ミラー加工を施しているので、パッと見がパチンコ球に見えちゃう。
現に何人ものお客様に「パチンコ球埋めてるの?」と聞かれてしまいました。
中には、「パチンコ好きなの?」と聞く方もいて、床に埋めるほどのパチンコ狂だと思われたのかと、ちょっとショックだったりしました。
そんな時は、ところどころ埋まっている、違うタイプのビー玉をお見せして、ほんとは全部これにすれば良かったんですが...と事情を説明して、誤解を解いていたのです。
こっちを使えば、光が当たったときにとても可愛く光ったのに...。
でも4年経ち、”これはパチンコ球に見えるけれど、ほんとはビー玉”ということが、だいぶ浸透してきました。
私の左官屋さん姿、結構イケテタよ☆
もう二度と見れないけれどね♪