■『冷蔵庫物語』~9年越しの夢が叶った日。
9年前。 自宅の大改造をしてこの店に変えた時、椅子・テーブル・トイレの手洗い・照明・厨房設備・欄間など、ほとんどの物を建設会社の見積もりを無視して自分で選んだ。
大体の物は、納得のいく物を選べたのだけれど、欲しくて欲しくてしょうがないのに諦めた物があった。
それは、テーブル式の業務用冷蔵庫。
調理台と一体になったものだ。
予算的に無理だった。
もちろん大型冷蔵庫も、業務用を買えるはずもなく、家庭用の大きめの物にした。
もう少し大きい方が良かったけれど、今度はスペース的に無理だった。
少しでも業務用っぽく見せるために、色はシルバーを選んだ。
そして、お客様から冷蔵庫の中身が丸見えにならないように、敢えて、取り出しにくい側に開くようにした。
お陰で、作業がし辛くなった。
中から取り出した物を扉を閉める時に何度落としたことか・・・。
一長一短・・・。
家庭用なので、どうしても容量が少ない。
入りきらない物は、自宅の冷蔵庫を利用した。
お客様の前をすました顔で通り抜け、見えなくなったところで自宅冷蔵庫へと走る!
そんなシーンが何度もあった。
おまけに冷凍室の容量が小さすぎるのには参った。
引き出し式の冷凍室を開ける度に、裏側に物が落ちてしまう。
これはかなりのストレスだった。
見かねた影むしゃが、専用冷凍庫を用意してくれた。
これで、このストレスから解放された。
今、自宅の狭い茶の間には、冷凍冷蔵庫と冷凍庫が置かれている。
お陰でこの季節の放射熱には悩まされる。
一長一短・・・。
そして先日、ついに9年越しの夢が叶った。
調理台の下に、小さな家庭用の冷蔵庫を設置してもらったのだ。
少し台からはみ出しているので、存在感が大きいけれどとても便利になった。
9年目にして厨房の動線が変わった。
不便に慣れると、なかなか便利に慣れないものだ。
狭い厨房で少しウロウロしてしまう。
一長一短・・・?とは言わないか・・・。
自宅の茶の間同様、調理台付近はかなり気温が上がった。
このところの暑さに加えてこの熱さ。
厳しいけれど、贅沢は言いません。
冬なら温かく仕事が出来るでしょう!
って・・・。
え?・・・。
あ・・・・。
冬はカフェルームは休みでしたね。