■春から秋の登山日記第二弾~有珠山
前回、熊さんの登場で登り損ねた有珠山。 登山解禁になったので、友人のHさんと登りに行きました。
昨日は薄曇りだったので、山頂の景色は望めないだろうなあ...、そう言えば熊除けの鈴も忘れてきちゃった...、だからちょっと景色と熊の心配をしながら準備開始。
駐車場で、ボーイスカウトの皆さんと一緒になりました。
子供の頃、クラスに6~7人はいたボーイスカウトの少年。
アウトドア活動をしたりボランティア活動をしたり、あちこちでその活動風景を見たけれど、最近はあまり見かけなかったので、ついちらちら見てしまいました。
中には女の子もいたのですが、ガールスカウトと共同の活動をするようになったのかな?
そんなことを考えながら、身支度完了。
さっそく登り始めました。
新緑がとても綺麗!
霧の切れ間に上を見上げると、木漏れ陽が優しく差し込んでいました。
小鳥のさえずりも賑やかです。
いつも思うのですが、鳴き声で野鳥の識別ができたら楽しいでしょうね。
姿は見えなくても、「シジュウカラがいるみたいね。」とか「キビタキの声がしたね。」とか...。
せいぜいウグイスくらいしか分かりません。
とても爽やかな気分で下に目を落とすと、まずホウチャクソウが出迎えてくれました。
スズランにもアマドコロにもナルコユリにも似た可憐な花。
密集とまではいきませんが、かなり広い範囲に群落を作っていました。
うっそうとした森の中を通る登山道には、湿度を好む山野草が多く生えています。
そして勾配が緩いためか、同じ植物が広く分布しているのです。
例えばクルマムゲラ。(写真はないのですが)
登山口から外輪山手前まで、ずっと楽しませてくれました。
紅花イチヤクソウです。
この花は、登り始めて5分の所から群落がありました。
私は、この辺りの山では有珠山でしかこの花を見たことがありません。
好みの山野草を思うと、何故か日陰に咲く花が多いことに気が付きました。
だから有珠山の花達は、とても心惹かれる花ばかり。
チゴユリです。
直径1cm位の小さな花は、まさしく「稚児」。
でも雌しべと雄しべは、ほんとに百合のミニュチュア版でした。
見落としてしまいそうなくらい、密やかに咲いていたので、登りでは気が付かなかったのですが、下山途中に見つけました。
アズキ菜です。
そう、あの食べて美味しいアズキ菜の花。
アズキ菜を初めて食べたときは、あまりの美味しさにとっても感動しました。
ほうれん草?小松菜?
問題じゃないくらい美味しかった!
でも、花は地味に可愛らしいのです。
ノビネチドリです。
この花は、初めてお目に掛かりました。
30cmほどの高さで、今まで良く見ていたハクサンチドリに似ているけど違うなあ...。
帰って早速調べたら、ノビネチドリでした。
これは群生はしておらず、外輪山まであと500mのところに一輪だけ咲いていました。
下で見た花達は、どこか頼りなげで可憐なものが多かったのですが、ノビネチドリは”でん”という感じで、存在感を強調していました。
とても美しい花でした。
他にもたくさんの花に出迎えられたのに、写真をお見せできないのが残念です。
キエビネや、これから咲く蔓リンドウなどもありました。
有珠山は、花の少ない山というイメージがあったのですが、今回でその認識が改まりました。
きっと、まだ見落としがあるはず。
他にもここで咲く花をご存知でしたら、「こんな花も咲くよ」と教えてくださいね。
楓やもみじの木がたくさんあったので、きっと秋の紅葉も綺麗だと思います。
ところで山頂では、ひどい霧でな~んにも見えませんでした。
左が外輪山展望台。
右が火口展望台。
標識が立っていましたが、逆に行っても気が付かないほど見えなかった(^^;)
残念...。
そして、も一つ残念だったこと。
それは仕方が無いことなのですが、散策道整備のために砂利ほか色々な物を運ぶうち、外輪山周辺はすっかり植物体系が崩れて、まるで平地の空き地のようにクローバーやイヌイネなどの雑草が蔓延ってしまっているのです。
下の道が良かっただけに、その姿はとても残念でした。
さて、今度は晴れた日に登りに行かなきゃ。
第三弾はどこの山にしようかな?