伊達市地域生活情報マガジン『むしゃなび』へ ブログ★むしゃなび トップへ [今日:2] [昨日:0] [994] rss feed
[2007.06.19]
■春から秋の登山日記第四弾~チセヌプリその1
この間の日曜日は、ニセコのチセヌプリを登ってきました。 
 
今シーズン初めての単独行です。 
大好きなニセコの山、今年はどこから登ろうかしら?と、パノラマラインを走りながらもまだ迷っている私。 


本当は、アンヌプリから登りたいところですが、テレマークの師匠の情報によると、花にはまだ早いみたい...。 
アンヌプリはとても花の種類が多くて、丁度よい時期を選ぶと、道の両脇の花々に迎えられ、本当に幸せな気分で歩くことができるのです。 
だから、もう少し時期をずらして登ることにしました。 
 
じゃあイワオヌプリにしようかな...? 
あそこは、変化に富んだ登山道を歩けるけれど、初めの階段がちょっとイヤ(^^;) 
この日は階段の気分ではありませんでした。 
 
じゃあ白樺山は? 
う~ん...新見温泉までが遠いなあ。 
 
長沼からシャクナゲ岳は? 
神仙沼へ行く観光客で混んでそう...。 
 
一人をいいことに行き先も決めず、我侭にあれこれ迷っているうち、チセヌプリの駐車場の前まで来てしまいました。 
「あら...じゃあチセヌプリにしよ~♪」 
と、急ブレーキをかけて駐車場へと入っていきました。 
ほんとは、山登りにこんな無計画はバツなんだけれど、素晴らしくお天気が良かったことと、時間も早く気分も良かったから、ついつい行き当たりばったり。 
すると駐車場は、冬でも見たこと無いほどの車の数! 
「えっ!!すごい登山者!何かイベントでもあるのかな?」 
そう思い回りを見回すと、どうもイデタチが違いました。 
どうやら、そこにいた車のほとんどは、帰りに人一人分くらいの竹の子を乗せて帰る車達なのでした。 
 
この辺りは、根曲がり竹の竹の子がたくさん採れる場所として知られています。 
聞くところに拠ると、この時期に採った竹の子を売った収入で、一年暮らしている方もいるとか...。 
皆さん真夏日の気温の中、上下ヤッケに長靴・ほっかむり・というダニ対策に、熊対策と遭難対策のラジオとホイッスル、そして採取した竹の子を入れる大きなリュックを背負って、次々と竹藪の中へと消えていきます。 
 
確かにあの竹の子は美味しい! 
皮付きのまま焼いたのなんて、もう最高! 
でも...、私には出来ない...。 
だって、根曲がり竹に付く毛虫を知っていますか? 
あの竹には、中指程もある太くて長い黄土色の毛虫が付くのです。 
その中を分け入って行くなんてとても無理。 
すごいなあ...皆。 
 
そうそう、そういえば私を超えるとってもテキトーな人がいました。 
私の前を一人の女性が、竹の子を探しながら歩いていたのですが、突然後ろを振り返り、私に聞いたのです。 
「ここなんていう所?」 
「はっ?山の名前ですか?」 
「うん。そう。知らないで入ってきちゃったのよ。」 
その方も一人歩きの様子。 
服装はそれなりの格好だけれど、ラジオはおろか鈴も持っていない。 
無謀...。 
「チセヌプリです。」 
「あっそう。」 
そう言うなり、彼女はまた竹の子探しを始めました。 
あっそう...って...。 
「お気を付けて...」私は心の中でそう言いました。 
 
そしてこの竹の子採りの方達、ちょっと困ったことがあるのです。 
登山道を歩いていると、突然バッと竹薮から出て来られる...。 
そういう方に限ってラジオを携帯しておらず、びっくり仰天した私は、2・3度悲鳴を上げてしまいました。 
お願いだから、「今そっちに出るよ~」とかなんとか声を掛けて下さい。 
 
さて竹の子採りの方たちも、リフトの支柱がなくなるところまで来ると、すっかり居なくなっていました。 
そう、今回選んだコースは冬はスキー場になるところで、右側にしばらくリフトの支柱を見ながら登らなくてはいけません。 
夏のスキー場は無残です。 
私も一人のスキーヤーとして、心が痛む思いでした。 
「山の神様ごめんなさい。」 
そんな独り言を言いながら、最後の支柱を越えていきました。 
 
 
~左がシャクナゲ、隣が白樺。 
たぶん…ね。 
 
 
途中、シャクナゲ岳への分岐がありました。 
あっちもいいなあ...。 
残雪が緑に映えて、とても綺麗♪ 
天気が良いので直ぐ近くに見え、10歩くらいで登って行けそうな気がしてしまいます。 
右手に日本海・積丹の山々を臨みながらドンドン登り、最後は這い松のアーチをくぐって頂上に立ちました。 
 
 
~手前がアンヌプリ、奥が羊蹄山。 
これは間違いなし♪ 
 
 
こちらも、手が届きそうなところにアンヌプリがそびえ立ち、その背後には羊蹄山がどっしりと構えていました。 
冬には、リフト降り場から一時間ほど、板にシールを付けて登り、頂上から滑り降りるのですが、同じ場所とは思えない程全く違う風景に、自然の偉大さと有り難さをまた知りました。 
「山の神様ありがとう。」 
また独り言です。 
 
 
~奥の雪渓を抱える山は、左から前目国内・目国内・岩内岳だと思うのだけれど…。 
詳しい方がいらっしゃいましたら、教えてね。 
 
 
次に登るのは冬かな? 
「山の神様、冬にまた滑らせてください。」 
そうお願いしながら、山頂のケルンを後にしました。 
種類は少ないのですが、お花も咲いていましたよ。 
その写真は、また明日ね...。 
▼トラックバック(0)
このエントリへのトラックバックURL:
現在トラックバックの受信を停止中です
▼コメント(2)
名前:Rietty  2007.06.20 04:52:35
一人で登ること、確かに不安なこともありますが、誰かが必ず登っている週末、崩れる気配のない良いお天気の日、8時半位から登って12時位には降りてこられる程度の高さ、車で一時間前後で行ける近場の山しか選びませんので大丈夫♪  
お友達と楽しみを共有しながら登るのも、一人で気ままに登るのも、私には大切な時間です。  
さとさんもどうぞ夏山の世界へ(^^)/ 
名前:さと  2007.06.19 22:44:26
羊蹄山!  
夏の山はこんな景色ねのですね。  
単独は恐くないですか?もうRiettyさんは慣れてるのでしょうね。私も低い山に登ってみたいけど一人じゃ恐くて登れません。案内人が要ります~  
誰か~と探してます(笑)  
写真をまた載せてくださいね、お花も楽しみにしてます。 

▼コメントを書く...
*必須入力です
 「コメント」欄は日本語で記入してください。
 英字数字のみだと、コメントと見なさず投稿できません。
*お名前:
メール:
URL:
*コメント:
プロフィール
Rietty
Rietty
☆ブログの解説 
日々の暮らしの中で、出会った「いとをかし」な人・動物・物・風景などを綴ります。 
「いと」 
1)非常に。大変。事態が並々でないさま。本当に。  
「をかし(おかし・い)」 
笑いたくなるような面白さがある。滑稽である。普通でなく奇異な感じがする。異常だ。変だ。興味深い。おもしろい。風情がある。情趣がある。優れている。立派だ。ほほえましい魅力的なさま、心をひきつける趣深いさまを表す意。 
(大辞林より抜粋) 
さて今日は、どんな「いとをかし」に出会えるかしら...。 
ブログ検索