■穏やかな時間。
ルスツでは、常に慌ただしく心身を酷使する日々が続きます。 たまには、すっと離れてスキーブーツを履かない日を作ればいいものを、なかなかそれが出来ないものなのです。
一日でも滑らない日があると、また下手になるんじゃないか・・・と、強迫観念にさらされます。
そう、ほとんど病気。
でも、仕事もろくに休まずに頑張り続けて、もう限界・・・となってしまった今月4日、「一週間休んで、れんの仕事をしよう!」と思い切って決めました。
そんな矢先の5日、ごん太の具合が悪くなり、前回のブログの内容となったのです。
幸い、危篤状態からは数日で脱したので、私はごん太を自分の部屋に入れて予定通りの仕事をはじめました。
溜まりに溜まった「れん」の仕事。
ごん太の看病をしながら、一週間で終わるかなあ…。
頭を「れん」に戻しながら、せっせかせっせかと仕事をする傍らで、時折不安げな顔を見せるごん太。
普段は飼い主なんてお構いなしに、自分のペースを守るごん太なのですが、今回ばかりは辛くて不安だったのかスリスリと傍に来たがりました。
急なことだったため、洗ってあげることもできずに汚~くて臭~いまんまに部屋に入れてしまったので、部屋中毛だらけごん太臭だらけ・・・。
傍に来てペロペロスリスリしてくるごん太に、「おまえくっさいね~」と言いながらも、仕事の手を留め(←留めている方が多かった・・・。)撫でてあげるくらいしかできませんでした。
とその時に気が付きました。
癒してあげているはずの私が逆に癒されていることに…。
仕事をしながらではありましたが、すっかり大人しくなってしまった温かいごん太を撫でていたら、いつの間にか穏やかな時間を過ごしている自分がいたのです。
こんなに穏やかなゆっくりとした時間を過ごしたのは、どのくらい振りなのかさえ思い出せないほどに、日々追われるように…もしかしたら追いつめられるように過ごしてきた気がしました。
危うく自分を見失いそうになっていたことに気づく時間を、ごん太が自分を犠牲にして与えてくれた気さえしてしまいました。
「ありがとう ごん太」
「ごめんね ごん太」
そんな言葉が口をつきました。
今では少しずつ元気になって、いたずらばかりするようになりました。
だから、こんなことに・・・。
カラーを一回り大きくされて、フリルまで付けてもらった「バージョンアップポンデごん太」です。
ほら!
こうやって、カテーテルを取ってしまうのです。
自力でおしっこが出来ないくせに・・・。
「動物セラピー」という言葉がありますね。
今まで抵抗があったのですが、こういうことなのかな…と、なんだか納得してしまいました。
さて、そんな時間を過ごしつつ、大切な方二人に北海道噴火湾の味覚ホタテを、有珠の漁師さんに頼んで送りました。
そしてそのお宅にお支払いに行った際、春に桜・夏に紫陽花を見に行った善光寺へ立ち寄りました。
誰もいない境内は、しーんと静かでした。
うっすら雪化粧をしていてとっても美しかった。
心が洗われるようでした。
そう、更に澄んだ気持ちになれた気がしました。
そうだわ♪ついでに白鳥たちを見てこよう♪
港の方へ行ってみました。
いました!いました!
護岸工事をしてからというもの飛来数は激減しましたが、気のいい白鳥は今年も戻って来てくれたようです。
群れの中には、「みにくいあひるの子」と呼ばれてしまったグレーの羽毛の「実は白鳥の子」が混ざっていました。
カモメたちもたくさんいました。
そして、カモメの幼鳥も。
子供は、人間でも動物でもぷくぷくぽわぽわで可愛いなあ・・・。
そう言えば、ごん太もコロコロぽわぽわだったわ・・・。
そんなことを思い、「あっ!ごん太が待ってる!」と慌てて家に帰ったのでした。
ごん太と白鳥とカモメにもらった、穏やかで優しい時間でした。