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[2009.03.21]
■笑ったほうが平和でしょ♪
私を含め、ここに居る人たちは、災難ではあったけれど幸せだと思います。 
不自由はあるけれど、様々な立場の方々が介助・指導・治療をしてくれるから。 
退院後も日常生活に困らないよう、細やかな計画を持って、リハビリをさせてくれるし。 
こんなにゆっくり静養でき、自分の治療だけに専念できる環境を与えてもらっているのだから、やはり幸せなのです。 
 
整形外科だから、怪我をした部位以外は基本的には健康。 
けれども、中には軽度だけど「認知症」の人もいます。 
耳がものすごく遠い人もいます。 
でもそれも全て個性。 
そのまま認めて受け入れれば、「可愛そう」という表現はあたりません。 


笑っちゃいけないのかもしれないけど、笑ってやり過ごしたほうが、平和だし楽しいってこともあります。 
要は受け取り方と気持の余裕の問題。 
患者同士ならお互い様。 
眉間に皺なんて寄せていないで、「面白い!」と思ったら、笑ってすませちゃえ♪ 
もちろん嘲笑でも苦笑でもなくね♪ 
…っていう視線で見た院内ウォッチング。 
さてさてどんなかというと・・・。 
 
一日二度通うリハビリルームでも、病室でも、思わず笑ってしまう出来事に出くわします。 
 
「俺なんか頭の先から足の先まで、怪我のデパートさ。」 
「へ~!頭もなんかしたのかい?」 
「おう。こないだ頭にも穴開けたよ。」 
「あら、じゃあおたく、風通しよくなったんでしょ!」 
「そうだね!」 
 
「いつ退院?」 
「今月末位かなぁ?ちゃんと歩けるようになんないと、会社行けねーからな。」 
「そうだな。しっかりリハビリしないとな。」 
「でもここはトレーニングジムじゃないからな。汗流れるほど頑張んなくていいんだぞ!」 
「まあな。」 
「パラリンピック出るんじゃないんだからさ。」 
 
退院間近の方たちの会話でした。 
私はすぐ近くのベッドで腹筋と脚上げをしてたのだけれど、可笑しくて可笑しくてお腹にも脚にも力が入らず困りました。 
でもきっと本心は、外での暮らしに不安が一杯なのだと思うのです。 
患者同士だから出来る会話なのです。 
 
同室のお向かいさんは12月からの入院。 
先日、彼女の娘さんも道で転んで骨折してしまい、4Fに入院しています。 
心配な母は、ちょこちょこ様子を見に行っては、洗濯したり身の回りの世話を焼いています。 
同じ病衣を着ているので、知らない人が見たら不思議な光景。 
そしてさらに不思議なのが、その時は腰もシャンとしてること。 
それがまた面白い。 
母に戻ると気丈になる。 
これって、気の持ちようってことなのでしょうかね? 
 
もう一人は、腰を悪くしているそうです。 
だから、歩行器を使って歩いています。 
そしてめっぽう耳が遠い。 
話しかけれてもよく聞こえないから、返ってくる言葉がトンチンカンです。 
だから当然相手も声が大きくなります。 
先日お見舞いに来てくれた姪っこさんとの会話。 
「あんた少し太った?」叔母さんは一応小声でききました。 
でも姪っこさんは大きな声で、「私、冬は太るのよ!」 
「あ?うどんじゃなくって、あ・ん・た・太ったね!」今度は大きい声で言いました。 
すると「わ・た・しー、ふ・ゆ・は・ふ・と・る・のー」と更に大きな声で姪っこさんは答えました。 
「あ?じゃあ太ったんだね?」 
私たち三人の前で、この問答は4~5回繰り返されていました。 
私はもう笑いをこらえるのに必死。 
そしてこの晩、私は目撃してしまったのです。 
この方が歩行器なしで、夜中にスタスタと早足でトイレと部屋を何往復もする姿を・・・。 
いやはやビツクリ!!大爆笑。 
 
そして今朝。 
「夕べは眠れたかい?」 
「ぜんぜん眠れなかったよ。」 
「そうかい?」 
「眠剤飲んだのにねぇ・・・だめさ全然」 
 
~眠れなかったというおばさん、一時退席。~ 
 
残った二人の会話。 
 
「おばさん、すんごいイビキかいて寝てたんだよ。自分じゃ分かんないんだね。」 
「そうさ、私なんてあのイビキで眠れなかったんだから。」 
「ほんとさね。」 
 
~でも事実は~ 
 
確かにそのおばさんも一時高らかにかいていたけれど、その後スタスタ歩きまわっていたのです。 
昨夜、何故かなかなか眠れなかった私は、夜更けの賑やかな病室のベッドの中でモゾモゾ動いて起きていたのです。 
実は、「すんごいイビキ」と言った方も負けない音量で賑やかなイビキをかいていたのでした。 
寝てしまうと分からないもんね。 
ちょっと待って…。 
私ほんとに起きてたのかなあ? 
私も寝言喋りまくって爆睡してたのかも…? 
 
先日一泊だけした個室。 
廊下の向こう側の個室のおじいちゃんは、「認知症」らしい。 
食後必ず「う~~!う~~!」と唸る。 
最初は何事かと思ったけれど、直後の看護師さんの声で事態が飲み込めました。 
「あのねー!○○さん!いま、ごちそうさましたばかりでしょうー!」 
確かに下膳したばかりのはず。 
食べたばかりなのに忘れちゃったらしい。 
この会話(?)を昼・夜・朝・昼と4回聞かせていただきました。 
 
誰もが同じ会話をする可能性はあるのよね。 
私だって「ご飯まだ食べてな~い~!」って言うかも・・・。 
そう思ったら「クスッ」と笑ってしまいました。 
 
 
院内ウォッチング、明日もまた豊かな笑いが期待できそうです。 
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プロフィール
Rietty
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☆ブログの解説 
日々の暮らしの中で、出会った「いとをかし」な人・動物・物・風景などを綴ります。 
「いと」 
1)非常に。大変。事態が並々でないさま。本当に。  
「をかし(おかし・い)」 
笑いたくなるような面白さがある。滑稽である。普通でなく奇異な感じがする。異常だ。変だ。興味深い。おもしろい。風情がある。情趣がある。優れている。立派だ。ほほえましい魅力的なさま、心をひきつける趣深いさまを表す意。 
(大辞林より抜粋) 
さて今日は、どんな「いとをかし」に出会えるかしら...。 
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