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[2006.10.19]
■線路
伊達に移住して、今年で21年目になりました。 
今は弄月に住んでいますが、越してきた当初は、西浜の道営住宅(今はありません)に住んでいました。 
そして、その住宅の目の前には、室蘭本線の線路がありました。 
 
 
 
 



私は、子どもの頃から鉄道が大好きでした。 
若い頃の一時期、時刻表が愛読書だったことがあります。 
 
新宿○○時発の列車に乗り、松本に△△時着。松本電鉄に乗り換えて...。 
といった具合に、架空の旅プランを考えては、机上で楽しむといった、ちょっとした「おたく」のはしりでした。 
 
ですから、昼間でも夜中でも聞こえてくる、ガタンゴトンガタンゴトンという、線路の繋ぎ目を列車が通る音や、警笛の音が聞こえることがとても嬉しく、私にとってはこの上ない癒しになったのです。 
 
癒し。何故なら、親戚も友達も誰もいない、まるで外国のような北海道の、デパートもコンビ二もな~んにも無い伊達に来てしまった事を、毎日とっても悔やんでいたからです。 
 
神奈川や東京が恋しくて寂しくて、心底落ち込んでいるときに、列車が奏でる線路の音を聞きながら、この線路は神奈川まで続いているんだわ...、両親や友達ともこの線路で繋がっているんだわ...と思い、少し安心して「頑張らなきゃ」と思い直したりしていたのです。 
 
 
 
 
そうそうある時、私は小さな子ども達の手を引いて、「スタンド・バイ・ミー」よろしく、線路の上を歌を歌いながらお散歩をしていました。 
すると、近くを通りかかったご婦人が、とても慌てふためいて「あなた!やめなさい!やめなさい!」と、腕をブンブン振り回しながら走ってきました。 
その様子に子ども達共々、とても驚いたのですが、どうも彼女の目には、私達が心中をするように見えたらしいのです。 
私達は、「あ...すみません」と言って、仕方なく線路から降りました。 
楽しかったんだけどな...。 
まあ、やってはいけないことでしたけどね。 
 
こんな調子で、いつも線路に励まされながら、初めの頃の辛い時期を乗り越えてきました。 
いまではもちろん、伊達がお気に入りです。 
まさしく「住めば都」です。 
 
そうだ!教えちゃう。 
「れん」からは、線路の音は聞こえないけれど、近くにとっておきの場所があるのです。 
それは、「湯らん銭」の露天風呂。 
ここからだと、裸で夜汽車の明りと線路の音が楽しめます。 
あれっ!?これってもしかして、向うからも見えるのかしら...? 
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プロフィール
Rietty
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☆ブログの解説 
日々の暮らしの中で、出会った「いとをかし」な人・動物・物・風景などを綴ります。 
「いと」 
1)非常に。大変。事態が並々でないさま。本当に。  
「をかし(おかし・い)」 
笑いたくなるような面白さがある。滑稽である。普通でなく奇異な感じがする。異常だ。変だ。興味深い。おもしろい。風情がある。情趣がある。優れている。立派だ。ほほえましい魅力的なさま、心をひきつける趣深いさまを表す意。 
(大辞林より抜粋) 
さて今日は、どんな「いとをかし」に出会えるかしら...。 
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