■『春から秋の山歩き』…改め、『2009年山歩き日記』
「・・・?・・・。伸展時が前回の診察の時より伸びているみたいだなあ・・・。何か変わったことはありませんでしたか?」 「・・・そう言えば、10日ほど前に転びました。」
「え!?・・・・。まずいなあ・・・。痛みますか?」
「あ・・・はい。膝の外側が痛みます。」
「う~~ん・・・。切れてなきゃいいけどなあ・・・。伸びているかもしれないなあ・・・。今度切れていたら、もう手術はできませんよ。まあ次回はMRI撮ってみましょう。」
例の旅行で、「自転車6時間爆走しました。」とは流石に告白できなかった。
切れてる??!!☆★#!?★・・・。
ここまでの苦労が水の泡だ・・・・。
こうなったら診断が下る前にヤケクソ登山。
とりあえず無難に室蘭岳へ行こう!
ほんとは不安。
下りが不安。
万が一ツルンと転べば、完全アウト。
でも行きたかった。
18歳の時に初めて買った山用の靴は、紺色のキャラバンシューズだった。
その後買ったのは神田ニッピンのオリジナル皮靴。
痛くて痛くて、数回履いてお蔵入り。
その後色々試して、今の靴はライケルの靴。
私の足にはまあまあ合っているのだけれど、もうちょっとしっくり来る靴が欲しい・・・。
「これだ!!」
そんな靴に出会えたら感動だろうなあ・・・。
紐をしっかり結んだ。
少し遅いスタートだった。
ルートは、夏道から登り西尾根を下るコース。
歩き出す。
・・・好き。
山が好きだ。
「切れてるね。」と診断されたら、もう登れなくなるの?
悲しかった。
そんなことを思いながらてくてく登る。
突然白い道、白樺林に入った。
しばし我を忘れる、夏道コースで一番好きな場所。
木漏れ日が差し込む。
木霊が囁きかける。
梢の隙間、覘く青空。
一瞬気が遠くなった。
ハッと行く道に戻る。
気持ちはまた頂上に向かった。
今が盛りの花二種類。
ヤマハハコとヨツバヒヨドリ(多分)。
終わりかけの夏の花、オトギリソウやギボウシが辛うじて頑張っていた。
これらの花が力尽きた頃、山は秋に突入するのだろう。
頂上に着いた。
先日、「剣岳・点の記」を観たばかりだったので、『室蘭岳』と書いた頂上サインよりも、こちらに目が行った。
あのシーンを思い出す。
そしてここでバッタリ。
お向さんに会った。
具合の悪い膝のリハビリに一日も欠かすことなく病院に通い続け、大好きな登山を続けている77歳。
敬服する。
西尾根を下り始めた。
振り返ればこんな景色。
とても素晴らしい。
気分が良いので岩登り。
????。
頂が横向き?
思い悩んで歩き出したはずなのに、もうこんなにおバカ。
そして一昨日の検査結果。
「問題ありませんね。経過は順調です。このままリハビリを続けてください。」
良かった・・・。
『2009年山歩き』、いくつ登れるかな?