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[2006.11.13]
■ある朝の線香騒動の巻
「今朝は、お経を読むお線香を点けてみたよ」 
「は~っ!?」 
私は耳を澄ましてみましたが、聴こえてくるのはいつものお経代わりのJAZZの音楽だけ。 
一体、また八重ちゃんは何を言い出したんだろうと、仏壇のある母の部屋へ行きました。 


やっぱりJAZZしか聴こえないじゃない...と、煙を立てているお線香を覗くと...あらびっくり! 
燃えた後のお線香の灰に、「南無阿弥陀仏」と書いてあるのです。 
 
 
 
 
「へ~すごいね、これ!こんなのあるんだねー」 
「...でもさあ、お父さんのお葬式の時に、南無阿弥陀仏ってお経読んでた?」 
 
私はふと疑問に思って、母に尋ねました。 
すると八重ちゃんも、「そういえば、南無妙法蓮華経って言ってたかも...」と言い出したのです。 
 
信心深いというか、普通の常識的な家族からすれば、考えられないような会話が、この朝の私たちにはなされていました。 
お寺の和尚さんに知られたら、思い切り「渇」を入れられそうです。 
 
 
でもこれには、少し事情がありました。 
 
すでに亡くなった父方の兄弟・親戚は、私の知る限り、ごく普通の通夜・葬儀をした人がいないのです。 
つまり昔から、今流行の地味葬で、どなたの葬儀も一風変わっていました。 
どちらの遺族も、故人の個性を最期まで大切にしたいとの思いがとても強く、あまり宗教観に捉われない形の葬儀が多かったのです。 
 
父の通夜では、お坊さんは呼ばず、お経代わりのJAZZを一晩中、家族で入れ替えながらずっと流していましたし、火葬場でも同じように流していました。 
また、葬儀も家族と近しい親戚のみの形にして、葬儀委員長さんはたてず、私と弟が準備して執り行いました。 
 
ただ、お墓はお寺にあるので、この時だけはお経をあげてもらいましたが...。 
 
...と、これはお経を覚えていない言い訳です。 
はい。 
 
 
 
 
さあ、どうしましょう...このお線香...。 
まさか、お寺に電話をかけて「お宅のお経は、南無阿弥陀仏って言いましたっけ?」と聞くなんて、そんなことができるわけがありません。 
 
しばしこんな風に、二人でお線香とにらめっこをしているうちに、はたと気がつきました。 
父が入っているお墓は、浄土真宗大谷派のお寺にあります。 
そうよ!こんな時こそネットで調べればいいんじゃない! 
 
そして、ようやく解決。 
やっぱり「南無阿弥陀仏」でした。 
 
なんて、おまぬけな親子。 
いやはやなんともバチアタリ。 
きっと父は、草葉の陰で嘆いていることでしょう。 
「まったく...。八重ちゃんは相変わらずだなあ...。理恵もしっかりしてくれよ...。」と。 
 
これは、こともあろうに月命日の朝に起こった出来事でした。 
 
ごめんなさい、お父さんとご先祖様。 
な~む~...。 
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プロフィール
Rietty
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☆ブログの解説 
日々の暮らしの中で、出会った「いとをかし」な人・動物・物・風景などを綴ります。 
「いと」 
1)非常に。大変。事態が並々でないさま。本当に。  
「をかし(おかし・い)」 
笑いたくなるような面白さがある。滑稽である。普通でなく奇異な感じがする。異常だ。変だ。興味深い。おもしろい。風情がある。情趣がある。優れている。立派だ。ほほえましい魅力的なさま、心をひきつける趣深いさまを表す意。 
(大辞林より抜粋) 
さて今日は、どんな「いとをかし」に出会えるかしら...。 
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