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[2006.11.20]
■ミシン物語
ヘッダーの写真のミシンは、カフェルームのシンボル的存在になっています。 
実はこれは、私にとって大切な方の形見なのです。 
 
 



きっと、その方にとってこのミシンは、何よりも大切なものだったに違いありません。 
 
このミシンで、男の子二人と女の子二人計四人の子供達の服をせっせと作り、その合間に自分の物を作り、当たり前のようにリフォームをしたりして、日々慎ましく暮らしていたのだと思うのです。 
 
この方が、8年ほど前に亡くなったとき、娘さんがお二人いらっしゃるというのに、私はずうずうしくも、このミシンをいただいてしまいました。 
私には、これしか目に入りませんでした。 
 
もちろん、娘さんたちは「いらないから、理恵さんが持っていて」と言ってくださったのですが、何よりも一番思いがこもっているような気がして、このミシンが欲しいと思ってしまったのです。 
引き出しを開けると、その方らしく、色とりどりの糸がぎっしり入っていました。 
 
本当は、ミシン本来の機能で使ってあげたほうが、故人も喜んでくれるとは思うのですが、いただいてきてから4年間、使わずに部屋に置いておきました。 
私には、その方と同じ使い方をする勇気が無かったのです。 
 
そして、店を始めると決めたとき、私は躊躇い無くこのミシンを分解し、下の部分をテーブルの足に、ミシンの本体を店のオブジェとして、再デビューさせることにしました。 
 
私が、いきなりドリルで解体しだしたときは、きっと天国から驚きの声を上げていたのではないかと、少し申し訳ない気持ちにもなりましたが、あの方なら分かってくださると、そう信じていたのです。 
 
違う生きかたを与えられたこのミシンは、もうすっかり店に溶け込んでいます。 
そして、最近ではブログのタイトルの背景にもなりました。 
 
 
さて先日、室蘭陣屋町の「とんてん館」へ行ってきました。 
ここはとってもお奨めです。 
レトロな道具や置物がたくさんあって、見ごたえ十分です。 
それになんと言っても、無料なのが嬉しい♪ 
是非、足を運んでみてくださいね。 
人待ち顔で座っている受付の方が、親切に対応してくれます。 
 
ここで、昔のミシンが色々展示してありました。 
 
 
 
 
 
これらのミシンにも、きっと色々な物語があるのでしょうね。 
いえ、他の道具達にも、宿った魂を感じて帰ってきました。 
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プロフィール
Rietty
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☆ブログの解説 
日々の暮らしの中で、出会った「いとをかし」な人・動物・物・風景などを綴ります。 
「いと」 
1)非常に。大変。事態が並々でないさま。本当に。  
「をかし(おかし・い)」 
笑いたくなるような面白さがある。滑稽である。普通でなく奇異な感じがする。異常だ。変だ。興味深い。おもしろい。風情がある。情趣がある。優れている。立派だ。ほほえましい魅力的なさま、心をひきつける趣深いさまを表す意。 
(大辞林より抜粋) 
さて今日は、どんな「いとをかし」に出会えるかしら...。 
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