■蚊帳と蚊取り線香と "くわばらくわばら"
昨日の朝の雷は物凄かったですね。 急な雷鳴が、壁や窓ガラスに響き渡り、「え?こんな時間に隣で工事?」と思ったほどです。
今は死語となってしまった、この世で怖いもの「地震・雷・火事・親父」
けれども、子どもの頃の私の順番は、「親父・雷・火事・地震」でした。
その一 親父。
とにかく厳格な父でしたから、はねっかえりで要領の悪い私は、いつも叱られてばかりいました。
手も上げる人だったので、お仕置きを受けることもしばしば。
今は、「子に対する虐待」の報道が後を絶たず、世間に暗い影を落としていますが、愛情ある・当然節度あるお仕置きならば、子どもは不幸になったりしません。
父はとても怖かったけれど、ちゃんと愛は感じていました。
その二 雷。
昨日の雷の時もそうでしたが、あの音は本当に苦手です。
子どもの頃、雷が鳴ると、母は不思議な儀式をしていました。
まず、部屋一杯に蚊帳を張ります。
その中の中心で、母と弟と私と三人が寄り添い、そのまた真ん中で蚊取り線香をたいて、「くわばらくわばら」と唱えるのです。
母の田舎のほうでは、こうすると雷が落ちないという言い伝えがあったそうなのです。
私は、この儀式には疑心暗鬼だったのですが、雷が落ちるのは絶対に厭なので、母と輪唱でもするように、でもなお半信半疑な口調で、「くわばらくわばら」と言い続けました。
その効果かどうかは怪しいところですが、とりあえず家に雷は落ちませんでした。
けれども、ただでさえ怖い雷が、この儀式をすることでより一層恐ろしいものに感じ、ついに大人になっても怖いものとなってしまいました。
ところが、世の中には変わった人もいるものです。90歳を過ぎたおばは大の雷好きで、「ピカッと光って、ゴロゴロって鳴ったら、スカッとするじゃないの!!大好きよ!」と、理解に苦しむことを言っていたことがありました。
シンジラレナイ...。
遠くの稲妻を見るくらいなら、まあ綺麗ですけれどねぇ...。
そうそう、先々週も毎日のように雷が鳴っていましたよね。
その週のある日、お食事に来てくださったお客様が、着席するなり雷がゴロゴロ鳴り出しました。
ほぼ同時に、バケツをひっくり返した様な雨も降ってきました。
実は、このお客様の所のわんちゃんが、大の雷嫌いだそうで、雷が鳴るたびワイヤーを引きちぎって脱走してしまうのだそうです。
ですから、その方は心配で心配でお食事も喉を通らないといったご様子でした。
いつもは、食後の珈琲を楽しみにしてくださるのですが、この日ばかりは最後の一口を口に入れると、とても慌てて帰っていかれました。
後日談では、危機一髪で助けてあげることができたとの事でした。
それに引き換え我が家のゴンタ君は、老犬で耳が遠いせいか、全く動じていませんでした。
ただ、水溜りも嫌がるくらいの水嫌いなので、雨は大の苦手なのですが...。
人でも犬でも、泣きそうなくらい苦手なものってあるものですね。
私は、ピカッ!ゴロッ!と来るたびに怖くて怖くて、蚊帳と蚊取り線香と「くわばらくわばら」が、三点セットで襲ってくるような気がしてしまいます。
でもやっぱり、”親父の雷”には敵わないかな?
<付録写真>
ファイターズファンの”つよぽんさん”と”kimiさん”から、先日のパレードの写真が届きました♪
~私服の新庄♪う~ん残念!顔が...
~最後のファイターズユニフォーム。さようなら小笠原...
~札幌駅に飾られている優勝旗♪あっぱれ!