■冬の『けもの屋敷』レポート。
夏の間、あれだけ驚かせてくれた動物や虫たちも、今はひっそりとなりを潜めています。 でも代わって現れたのはモンスター化したドカ雪でした。
さて、ここのところ1週間ほど湯里に引き篭っています。
校長の確定申告業務です。
今回で二回目なので、少しは色々な動きが読めては来たものの、前職(会計事務所)が災いしてとうか、お陰様というか、ついついキチンと業務を遂行しなきゃ!!という使命感が働き、やたらと細かいところを追求したくなり、遅々としてなかなか進みません。
辞めて7年も経っているというのに、未だその性質が抜けないようです・・・。
もう・・・、税務署じゃないんだから・・・。
そんな自戒の気持ちもあって、ため息ばかりが出てきます・・・。
そんな中、篭り始めてすぐに台所の天井から二箇所、雨漏り(雪解け漏り)が発生。
上を見上げれば、「ギャ~~!!」
天井板が下に大きくたわんでいるじゃない!!
それなのに校長は、「パウダーだぜ~!」とか言いながらレッスン中・・・。
ま、お仕事なのだからお疲れ様なのだけど・・・。
ポタポタと落ちてくる水を見ながら、私はパニックを起こしそうになったのでした。
「まずい!!」
夕方、帰ってきた校長と一緒に腰まで埋まりながらラッセルをして家の裏にまわりました。
家の敷地内なのに、『バックカントリー』です。
スコップで足場を固め、屋根に上がりました。
梯子なんて必要ありません。
歩いて上れるくらいに積もっているのだから・・・。
屋根は緩い斜度のパウダー斜面です。
こうなったらテレマークで降りちゃおうかなっ!ってヤケクソで思うくらいの。
約二時間かけて屋根の雪下ろしをしました。
人生で二度目の雪下ろしです。
もちろん初体験も湯里です。
全身筋肉痛でした。
「これで安心。」
そう思ったのもつかの間・・・。
甘かった・・・。
翌々日、今度は廊下の天井から二箇所の雨漏り。
今度は天井板が剥がれて来ています。
洗面器を置いて水を受けたは良いけれど、丁度、出入り口の向こう側にあるので、戸を開けるたびにそれがひっくり返る・・・。
当然、受けた水は全部こぼれる。
も~!!意味無いじゃん!!
夕方、帰宅した校長は今度は一人で屋根に上がりました。
部屋で仕事をしていた私は、雪下ろしの音に耳を集中させました。
音がしなくなったら危険ですから。
雪下ろし中の事故は多いのです。
すると、突然音がしなくなりました。
「え!?」
驚いて外を見たら、今度は家の前の雪掻きをしていました。
昨年は一度も雪掻きなんてしていなかったのに・・・。
今年は異常に積もっているのです。
そしたら昨日、今度は玄関脇の窓側から雨漏り。
今度のは、毎秒の落ちてくる量が違う。
「もう知らない!!」
到底太刀打ちできない状態に、ほっておくことにしました。
そんなこんなで、肝心の申告業務は進まない。
水の音や、雪がドカッと落ちる音など、普段あまり耳にしない音には悩まされる。
いつか家が潰れるんじゃないかと不安でビクビク・・・。
そして毎日、校長が帰る頃にはそのイライラがピークに達する。
で・・・。
帰るとすぐに説教開始!!
これが我ながら結構怖いと思う訳です(汗)
でも・・・。
思いの他、校長は素直です。
だから・・・。
怒るのも疲れて、結局すぐに折れてしまう私。
そんな繰り返しの1週間でした。
まあ北国に住んでいるのだから、こんな体験も貴重なのかも。
雪下ろしが意外に楽しかったりもして(笑)
年をとったある日、「そういえば、あの時大変だったけれど、今思えば楽しかったね。」なんて、夫婦で笑い合えるのかもしれません。
今晩から三日間、湯里を離れルスツで仕事です。
今回は埼玉の男子校の元気な生徒さんたちです。
引き篭もりからの脱出です☆