■とっても残念なお知らせがあります。
むしゃなびの「特集記事」を読んでくださった方は、ご存知かと思いますが、「れん」の珈琲は、東札幌の「サワダ珈琲」さんものです。 マスターが、心を籠めて焙煎した珈琲を、奥様が毎回必ず、丁寧なお手紙を添えて送ってくださるのです。
実は「サワダ珈琲」さんは、小売しかなさっていませんでした。
ですから、初めのうちは「れん」に卸すことを、頑なに断られました。
それは、店の跡継ぎを持たずに焙煎をしていらっしゃるため、ご自分が引退をした時に先方に迷惑をかけるからという、生真面目さからくる理由でした。
そんなマスターの気持ちを汲みつつ、奥様はこっそりと、「私に任せて」と胸を叩いてくださいました。
お陰様で、私が今までで一番美味しいと思った珈琲を、「れん」でご提供することができたのです。
けれども、約三年半皆様にご愛飲いただいた「サワダ珈琲」さんの珈琲が、とうとう飲めなくなってしまいました。
マスターがご病気のため、店を閉めることになってしまったのです。
とても心配です。
とても残念です。
なかなか諦めきれずにいる私に、先日マスターの娘さんからメールが届きました。
「もう年ですから、引退したいというのなら、だらだらとさせてあげたい」と。
マスターは、林檎農家に生まれたのだそうです。
札幌には、街路樹に林檎の樹を植えているところがあります。
シンボルツリーになるほど、札幌には昔、林檎農家がたくさんいらしたのだそうです。
最後は、焙煎珈琲の小売をご商売になさっていましたが、以前は喫茶店経営もなさっていました。
その時のお店の名前は、確か「林檎園」だったような気がします。
所謂、喫茶店ブームの頃で、一杯200円の珈琲が飛ぶように売れたと聞きました。
今回の、あまりにも唐突な幕引き宣言に、私はとても驚き落胆しましたが、今ではただただ、一日も早くマスターのご病気が良くなる事を、心より願って止みません。
さて、次なる「れん」の珈琲ですが、現在検討中です。
1月の営業の時の、メニューのお知らせまでには決定して、皆様にご連絡ができると思います。
どうぞ、楽しみにしていらしてくださいね。