民泊ホスト日記ー世界が我が家にやってきた!

世界を旅するミニマリスト(最終回)

1億円の資産を65歳までに作れれば
夫婦二人で世界旅行をして暮らせる。

まあそれはわかったし、
実際にやっている人たちがいることで
現実味が帯びた。

だが、そんなにお金を用意できなくても
可能なのではないか。

例えば旅行についてはもっと
経費を下げることができると
彼らも言っていた。

彼らは今は思いついたら飛行機も
宿も手配してレンタカーも利用しながら
移動していくというスタイルらしい。

これを、
Airbnbでももっと安い物件に自炊しながら
長期滞在をして公共交通で移動していく。
飛行機などの移動手段は
ずっと前から計画的にLLCを使って、
もっと安い料金でとっていく。

ということをやれば、グッと経費を下げられ、
例えば年間300万円くらいには抑えられる
のではないかと。

あまり歳をとってからは
きついかもしれないが、
60代、70代の元気なうちなら可能だろう。

そうすると、

65歳で引退して、
その時に持ち家や貯金、株などの資産を整理し、
手持ち金を3千万円準備できたとする。

それで年金が、夫婦ふたりで手取り15万円くらいとしたら
年間の収入は200万円。

1年間、世界旅行をしながらの
生活経費が300万円としたら
1年間の持ち出しは100万円。

インフレとか加味しなければ、
3千万円の貯金があれば体が自由に動く
80歳までの15年間までその生活をしても
旅から戻った残り人生でも
生きていくには十分に余裕を持って暮らせる計算になる。


だが、実際に理屈ではそうであっても
普通、我々は不測の事態を考えるものだ。

例えば、

・もし病気になってしまったら・・・
・もし子どもにトラブルがあったら・・・
・もし大地震が起きたら・・・
・もし年金制度が将来変わってしまったら・・・

などなど・・・

心配の種は尽きない。

たとえ「死ぬまでの世界旅行をして生きたい」と
夢見ていて、それが実際に
可能なのだとわかっていても
そういうことを実践できる人は
ほんのわずか。

それはこうして
「できない理由」をどんどん考えては挙げて
それを自分の言い訳にして
諦めていくのである。

お茶の時間も2時間以上過ぎ、
もう陽が沈みかけていた頃、
彼らは最後にこう言った。

「こういう生活をしていると
毎日が新しい発見に満ちています。
世界中を旅すると、自分の知っている世界が
いかに小さいものか気付かされます。
そういう刺激に満ちた生き方ができます。

でも一方で失うもの、諦めるものもあります。
一番大きいものは「家族」そして「友人」です。
それまでの付き合い方はできなくなるので
その関係性は諦めないといけません。
それ意外にもいろいろとあるでしょうが、
どういう生き方をしていても、
良いことも悪いこともあるのだとしたら
要はあなたが何を選択するのかということ
だけではないでしょうか。

どうでしょう。今日、あなたたちも
世界を旅して生きてみる気になりましたか?」

そんなふうに言われてしまうと
自分たちが試されているようで
ちょっと僕は回答に戸惑ったが、
こんな貴重な話をしてくれた彼らに
感謝の念をもちながら、

「今日はとても興味深い話が聞けて
本当にありがたかったです。どうもありがとう。
自分たちが本当にそういう生活をしたいのかは
まだわかりませんが、そうしているうちに
どんどん歳をとるのもわかります。
きっとそうならば、しかるべきタイミングで
そうなることでしょう。」

僕がそんなふうに答えると、
彼らは素敵な笑顔で答えてくれたのだった。

いやあ、楽しかった。そして興味深かった。

でも世界にはいろんなひとがいるんだなー・・・
そして本当に新しい世界に触れて刺激される。
これが民泊の醍醐味のひとつなのである。

(おわり)

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