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04/02(水) ☆本日のメインは山菜混ぜご飯です☆
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04/03(木) ☆本日のメインはごろごろカレーです☆
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04/01(火) ☆本日のメインは黒酢酢豚です☆
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04/04(金) ☆本日のメインは二色そぼろ丼です☆
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01/07(火) 茸本朗ちゃんねるリスナー様より(神フィギィア作製師ことオケガワ様より)

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2025/01/27(月) 今日のメインは特製うなぎ丼です!
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2025/02/28(金) 今日のメインは国産鶏もも肉のソテーです!
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2025/04/04(金) 自然の恵み&りみこさんに感謝!!
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2024/10/31(木) ☆本日のメインは豚汁です☆
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05/11(水) 故郷への恩返しがしたい! 田村真梨絵さんの郷土愛が生む地域コミュニティー “ たむら食堂 “
この度の記事を書かせていただくにあたり、「人にとっての故郷とは?」 そんなことを改めて掘り下げてみたくなった取材となりました。 今回は、生まれ故郷の室蘭へUターンされた田村真梨絵さんのストーリーです。 周りを一瞬で明るくする真梨絵さんの笑顔♡ 東京での暮らし 真梨絵さんは室蘭市白鳥台で生まれ、18歳までを地元で過ごしました。 その後、途中イギリスでの留学を経験されながら18年間を東京で過ごしました。 東京では主にケータリングやフードコーディネーター兼カフェの店長としてご活躍されていました。 独立されてからも順調に進んでいたお仕事でしたが、徐々に体も心もハードワークに耐えられなくなっていったそうです。 ↑白鳥台のショッピングセンター 「ハック」に出店されている 「ハイミートたなか」の肉を使った生姜焼き そんな真梨絵さんにとって、故郷室蘭は、いつも温かく迎えてくれる癒しの場でした。 時々、ご実家のある白鳥台へ帰郷し、お母様の手料理を食べ、室蘭の自然に触れ、地域の人々に触れ、元気を取り戻してまた東京で頑張る。 そのようなサイクルを作ることで心身の健康を保ち、東京での仕事に力を注いでいた頃、この度のコロナ禍がやってきました。 ↑室蘭の自然 美しい海岸線 ↑卵焼き器ではなくフライパンで焼いた 出汁巻き卵は、家庭の味 ちょうどその頃、東京駒沢で、室蘭名物のウズラをメインにしたカフェの立ち上げと店長を任されることになったのです。 その名も『うずらカフェ』。 まさにコロナ禍のオープン。 お客さまの多くは東京に住む室蘭ご出身の方々でした。 「帰省もままならない皆様が、心の拠り所として『うずらカフェ』に訪れてくださったのです。コロナ禍で不安な日々を過ごされていた皆様には、カフェの存在をとても喜んでいただけました。そしていつの間に『東京室蘭会』なるものもできていました。『うずらカフェ』がコミュニティを生んだことはとても嬉しかったです。」 なるほど…。 でも、筆者は気づきました。 集まった皆様はきっと、『うずら』をきっかけに真梨絵さんのお人柄に惹かれて集まったのだということを。 お話中、まっすぐに相手を見つめ、常ににこやかで優しい真梨絵さんを拝見していて、そう確信しました。 ↑「うずらカフェ」時代の真梨絵さん 強くなる故郷への想い さて、このように東京と室蘭を行き来しながらも、やりがいのあるお仕事をされていた真梨絵さんを故郷に引き戻した想いとは、一体何だったのでしょうか? 「私自身、母親が作ってくれる食事と地元の皆様の温かさに触れて安心し癒されました。 今度は、東京での暮らしに疲れていた私を支えてくれた地元に恩返しがしたい。私の専門の『食』で地元の皆様の心身の健康を支えて差し上げたい。そう強く思うようになっていきました。室蘭市白鳥台は、実はニュータウンでは全国一高齢者が多い地域なのです。」 地元に帰るとホッとして癒される。 そこまでは多くの人が感じることです。 けれども真梨絵さんは、そこで終わりませんでした。 「いつか恩返しができるといいな」ではなく、「帰郷して恩返しをしよう!」とUターンしてしまったのですから、真梨絵さんの強さと優しさに感動を覚えます。 2021年12月末、起業をするためにUターンされてからの真梨絵さんの動きは実にスピーディーでした。 ↑店舗のリノベーションに集まってくれた仲間たち ↑作業の合間のランチ風景 『たむら食堂』を立ち上げる! [決心] 「超高齢地域の白鳥台には定食屋がない。地元密着型の大衆食堂を私が作って地元に恩返しをする!」 東京に住んでいた頃、何店舗かのカフェの立ち上げに関わっていたので、そのノウハウは熟知していた真梨絵さん。 場所の選定も、ポリシーもコンセプトもビジョンも明確にされていました。 [場所] 白鳥台唯一のショッピングセンター「ハック」の中と決めていました。 理由は、自分はもちろん白鳥台の住民みんなが大好きだから。 ハックは、今では珍しい対面形式の店が入っているところ。 いわゆる「魚屋さん」「お肉屋さん」「八百屋さん」「お花屋さん」などが並び、白鳥台住民にとってはなくてはならないショッピングセンターなのです。 もちろん、真梨絵さんも子供の頃からこのショッピングセンターにお世話になりながら育ちました。 だからこそ、空き店舗が増えてしまったこのハックにも恩返しがしたかったのでしょう。 [ポリシー] 「孤独な人を作らない」 「誰もが気軽に入れる店にする」 「白鳥台の方達の食卓になる」 だそうです。 温かい真梨絵さんの口から出てくる言葉には心からの本気が感じられました。 [コンセプト] 「『おかえり』 と 『ただいま』 が言える場所」 「おじいちゃん、おばあちゃん、家族連れが気軽に入れる大衆食堂」 笑顔あふれる温かい食堂の情景が浮かぶようです。 安心しながらご飯をいただけそう。 [強い想い] 「人と人との交流が生まれる食堂にしたい!」 「大好きなハックの食材を使いたい!」 「食堂を通して室蘭を知ってほしい!」 筆者のこれらの質問にすぐに答えが返ってくる真梨絵さんの歯切れの良さは、生半可な気持ちで取り組んでいるのではない本気と覚悟を感じました。 そんな真梨絵さんの周りには、いつも仲間がいっぱいです。 店内のリノベーションも手伝ってくれています。 冒頭のイラストも、DIYの仲間が描いてくださったそうです。 クラウドファウンディング(CF)での開業資金集めも順調に貯まりました。 CFに応援し協力する人々は、” たむら食堂 “ の事業計画や想いなどを丁寧に語る真梨絵さんの人となりに惹かれた人たちなのだと思います。 かく云う筆者もその一人です。 「ところで、とてもお忙しそうですが、お料理は真梨絵さん自らが作られるのですか?」 と気になる質問をさせていただきました。 すると。 「料理番は、老舗の和食の店を30年経営していた親戚の叔父とフードコーディネーターの私が共同で作ります。」との答えが返ってきました。 フードコーディネーターの真梨絵さんと、生粋の和食職人のコラボ! なんて魅力的なコンビネーションなのでしょう! これはもう期待増です。 郷土愛が繋ぐ人と人との心の交流。 真梨絵さんは、“ たむら食堂 “を拠点にした地域朝活イベントの構想もお持ちです。 例えば、『朝ご飯の無料提供+体操』とか。 美味しい朝ごはんを食べて、体を動かして、皆様の健康のお手伝いがしたいとの想いからの企画だそうです。 ここまでお話しを伺い、真梨絵さんがいる白鳥台が羨ましくもなってきた筆者でした。 “ たむら食堂 “にある真梨絵さんの優しい笑顔と美味しい定食は、「お互い様」と「お陰様」が生きる、安心と癒しの場になるに間違いありません。 OPENしたらすぐに行かなくちゃ! OPEN予定日はInstagramをチェック! ↓↓↓↓↓↓↓↓ オーナーのInstagram https://www.instagram.com/marieee108/?igshid=YmMyMTA2M2Y= たむら食堂のInstagram https://instagram.com/tamurashokudo?igshid=YmMyMTA2M2Y=
Rietty
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07/08(月) 「地域の皆様の健康を食で守りたい!」 〜北海道伊達市食生活改善協議会会長 岡村香奈氏が目指すこと
胸元のブローチをご覧ください。 もしかしたら、岡村香奈会長という呼び名よりもilo(Beads Jewel)の香奈さんと表現する方が馴染みがあるかもしれません。 でも今回は、敢えて北海道伊達市食生活改善協議会の新会長としての岡村香奈さんにフォーカスをしました。 〜食育アドバイザーを目指したきっかけ〜 岡村さんが食育アドバイザー(一般財団法人 日本食生活協会)の資格を取得したのは、平成25年に「考える栄養教室」という講座受講によるものでした。その後は、平成26年4月より食生活改善推進員として在籍し現在に至りますので、かれこれ10年間活動を続けて来られたことになります。 食生活改善協議会という名前はあまり耳慣れないものですが、実は歴史は古く、元々は戦後の食糧難の時代、国民の健康をサポートするために立ち上がった協議会なのだそうです。 団体の活動としては、「市民の健康を食で守りたい」という想いで集まった人たちのボランティアです。 全盛期は100名をこえていたこともあった会員数も、2024年4月16日付で男女合わせて会員数27名と小さな所帯。 平均年齢は66.7歳、最年長は83歳、最年少は岡村会長で47歳。 この会もライフスタイルの変化、高齢化に伴い、年々会員が減っている状況だそうです。 「岡村さんが、食育アドバイザーを目指したきっかけを教えていただけますか?」 「中、高校生くらいからずっと婦人科系の異変を感じていたのですが、鎮痛剤などで凌ぐ期間を長く過ごしていました。社会人になっても、常に体調を気にしながら生活をしていたので、いつも不定愁訴がまとわりついているような状態でした。 運動が大好きなだったので、中学では運動部に所属していたのですが、体調がいつも思わしくないので、周りが楽しそうにスポーツをしたり、留学したり、旅行したりしているのを見聞きしても、“自分はいつ体調が悪くなるかわからない”という不安から、行動は常に消極的でした。大人になり、結婚を機に伊達に移住したのですが、伊達に来てすぐは、ペーパードライバーでしたのであまり出歩くこともせず、友達もおらず、夫への食事を作ることが楽しみという生活がしばらく続きました。外へ出て働くということにもなかなか踏み切れないまま、家で過ごす日々。そんなある日、道の駅に行くと、ピンクのエプロンを着用した母親くらいの年齢の方達がお料理のデモンストレーションをして試食を配っていました。テーマは水菜。振る舞われていたのは、水菜の蒸しパンとスムージーでした。それがとてもおいしかったのです!! 水菜がこんなお料理になるのだという感動。そして、そのデモンストレーションをされていた皆さんはとても輝いていました。“私もこの方達の中に入って、お料理を覚えたい!” と思ったのがきっかけでした」。 この時はまだ、「この方達の仲間になりたい!こんなお料理ができるようになりたい!」という、純粋に自分のためという入り口だった岡村さんでしたが、活動を続けるうち、徐々にそれだけではない大切なこと、新たな目的意識が芽生えていきます。 〜食育アドバイザーとしての役割とは〜 会員同士が健康であるために学ぶということが第一目的の会ではありますが、相互に学んだことを伊達市民の皆さまにも還元し、食を通した健康のお手伝いをすることを役割とされています。そしてそれらは全てボランティア活動として行なっていらっしゃるのです。 「ところで、会長の役割と会の具体的な活動内容を教えていただけますか?」 「会長は、会の統括役です。北海道食生活改善推進員協議会からの連絡を担ったり、時には外部との連絡役を担ったり、また伊達市健康づくり推進協議会の会議に参加などをしています。会の活動としては、『私たちの健康は私たちの手で』という日本全国の食改さんたちが同じスローガンを掲げて様々な活動をしています。伊達市では、保健センターを拠点に年5回の例会で、会員相互に考えたレシピで調理をしたり、テーマを決めて勉強会などもしています。また、市民参加の例会もあります。例えば、雪印メグミルクより講師をお招きして、チーズについて学んだこともありました。 それと何よりも、伊達は野菜が最高に美味しいので、会では伊達野菜を食べることを推奨しているため、圃場見学研修なども行いました。 そのほか、伊達市保健センター、食育センターなどを使用し、依頼があった団体の方たちと一緒に調理実習をしたり、「子育て支援センターえがお」・「伊達開来高校」の栄養学の授業に講師として伺ったり、子宮がん乳がん検診時にBMI測定や健康的な食事の提案、または野菜についての情報提供などもしています。 そうそう!コロナ禍で活動が制限されたことをきっかけに始めた『食改さんおすすめレシピ』という手軽なレシピも年5回発行しているのですが、現在20号まで発行されておりとても好評です。(R6年度は21号からスタートします」。 「なるほど…。活動は多岐に渡っていますね。とても重要な活動をされていらっしゃいますが、全てがボランティアなのですか・・・」。 「はい。戦後の創設当初からそうなのです」。 ここまで素晴らしい活動をされているお話を伺うと、もう本当に頭が下がるばかりです。 戦後80年も経っているのですし、完全ボランティアでなく、そろそろ方針を変えてもよいのではないかと思うのは間違っているのかな・・・? 会員さんの時間の無償提供に、国も地方自治体もいつまでも甘えていてよいのかな? そんな悶々とした疑問が湧いてきてしまった筆者です。 〜一番大変だと思うこと・やっていて良かったと思うこと〜 「私自身にとっては、何より、年齢問わずいろんな方と関わらせて頂いたことで、人とのコミュニケーションの大切さを改めて知ったことが大きな収穫でした。 それに、お料理をしたあと、「楽しかった!おいしかった!やってみるね!」など参加者から自然と出る言葉や姿を見ていると、とても幸せな気持ちになり、達成感に満ち溢れます」。 あ…こういうところですね。 きっと。 他人の喜びを自分の喜びに変換できるところが、岡村さんはじめ会員の皆様の素晴らしいところなのだと納得しました。 「大変だと思うことは、会員の皆様の自分自身の仕事とボランティアの配分です。会の団体名からよく間違われるのですが、私たちは伊達市の職員ではありません。完全な無償ボランティア団体なのでお給料もありません。 特に子育て世代は働いている方も多く、仕事を休んで活動するというのはなかなか難しいのが現状です。例えば栄養教室があるときは、レシピを考え、担当者を決め、打ち合わせをし、前日に買い物に行き、当日は参加者より早く行って下準備し、終わったあとは綺麗に片付けます。皆んなへとへとになります。高齢になればなるほどそれはより感じるはず。このように、忙しすぎる活動は実は会員が減る原因にもなっています。ですので、会の活動が持続可能であるために、私が会長になってからは、ボランティアの活動は月3回くらいまでと取り決めをしました」。 〜モチベーションの維持について〜 「やはり、皆様とても大変な想いをされながら活動をされていらっしゃるのですね。ボランティアと仕事の配分に悩む中、モチベーションの維持はどこにも求めていらっしゃるのでしょうか?」 「はい。会の仲間同士や参加者の皆様との異年齢との交流、またお友達でも家族でも職場の仲間でもない仲間との交流ができることはとてもとても貴重なことだと思っています。プラスして、家族や自分の健康の維持にも役立っていますし。例えば我が家の娘は「伊達野菜が美味しい!」というように素材の味がわかるようになってくれました。これはとても嬉しいことです。 ちなみに、娘の弁当は栄養バランスを考慮したおかずを詰め、16雑穀米、化学的ではないふりかけなどを入れています。そのお陰か常に快便で、思春期ですがニキビ・肌荒れとは無縁のようです。こういう効果は母親として大変嬉しいことですし、活動への意欲にも繋がります。活動を始めて以来、特に家族を見ていても、自分自身でも医食同源を実感しています。そして何よりも自分の活動を一番に理解してくれる人がそばにいるという安心感は、モチベーションの維持に繋がっています。それに私、今まで辞めたいと思ったことはないのです。食育講座に「来て良かった!」「こんな料理の仕方があるんだ!」というような感想を聞くことも大きな励みになっているのですよ」。 このようなお話を伺い、ご自分の立ち位置と、ワークライフシナジーを考えた岡村さんの姿勢に大いに納得した筆者でした。 〜10年活動してきて気づいた課題・活動を通して伝えたいこと〜 「食育アドバイザーとして10年の節目に会長になられたわけですが、活動の中で見えてきた課題はありますか?また、その課題の解決に向けて今後どんな取り組みを考えていらっしゃいますか?また、市民の皆様にはどんなことを伝えていきたいですか?」 「食事に気をつけている方はとことん突き詰めている方が多く、一方で全く気にしていない方も多いのが現状です。多くの方は、おそらくは健康診断に引っかかったり、何らかの身体への異常を感じたり、周りにそのような方がいない限り、おいしいもの、食べたいものを好きな時に好きなだけ食べるのが一般的かと思います。そんな中、私たちにできることは、“こういうこともありますよ〜”と、地区栄養教室や検診時サポート、学校などで種まきをしてくることなのではないかと思っています。もっとも、私だって、いつも健康的な食事をしている訳ではありません。とにかく美味しいものが好きですし、流行りものにもすぐ食いついてしまいます。夫に「癒し系じゃなくて、いやしい系だよね。」と昔言われてしまったほど笑。ですから、±0にするくらいの気持ちでやっています。なんて、会長が言ってしまったらダメなのかな・・・。でも、敷居を低くして、みんなで健康について考えるきっかけを作りたいと思っています。どのくらい芽が出るか、興味を持っていただけるかは分かりませんが、種を蒔かなければ何も始まらないので、地道かもしれませんが、微力ながら、活動をしていきたいと思っています。そして、その上で会員数を増やしたいと思っています。 広報でも案内されますが、「考える栄養教室」という2年に一回開かれている講座を一定時間受講し、食生活改善協議会にご入会いただき是非仲間になっていただきたいです。その講座が今年の秋に開催されます」。 「活動を通して伝えたいこととしては、せっかく素材が豊富なところに住んでいるのだから、産物を体に必要な十分な量を調理法を工夫して美味しく食べて欲しいと思っています。がんじがらめに“ねばならぬ”ではなく、ちょっとした心がけで健康に結びつくということを伝え続けたいです」。 〜今までの自分・今の自分・そしてこれからの自分〜 「今まで10年間の食育アドバイザーのボランティア活動を通して岡村香奈個人として得たこと、これからの自分に生かしていきたいことはありますか?」 「数えきれないくらいあります。まず、食改には娘が幼稚園のときに入りましたので、娘も食に対する意識が高くなり、ボランティア活動に対する興味も自然と身についていました。ある日、落ちていたビニール袋いっぱいにゴミを拾って帰ってきたことがあったのです。手袋もせずに落ちているものを触るということに正直不安もありましたが、食改に入っていてよかったなと思った瞬間でした。 それから婦人科疾患については手術をして根治したものの、年齢的にも気をつけなければいけない数値が色々ありますので、食事のコントロールで維持しています。食物系に対してこんなに興味が湧くとは思っていませんでしたが、体調不良や病気を経験し、きっとこうなるべく道だったのだと思っています」。 「これからのワークライフシナジーとしては、正直行き当たりばったり人間なので、目の前にあることをできる時に100%でやるって感じでこれからもやって行くのではないかと思っています。対価をいただく仕事としてのアクセサリーの制作は、制作意欲にもなりますし、食改においては、私が年間予定を決めるまでもなく、先に埋まってくるので、そこを調節する感じかな?そして、食改はあくまでもボランティア活動なので、あまり忙しくせず、どなたが入っても自分のペースで活動ができるということを、私自身が身をもって示していきたいと思っています。 仕事もボランティアも一人でできることではなくて、こうして好きなようにさせてくれている夫や娘を含み家族には、常に感謝の気持ちでいっぱいです」。 「では最後に改めて、会長としての抱負をお話しいただけますか?」 「とにかく、皆が仲良く楽しく活動できるように取り計らっていきたいです。会を通じて知り合うはずのない人と知り合える機会をいただきますので、多様な背景の人や、多様な年齢の人との交流を大切にしながら、食の大切さを共有し、会員全員が「やってて良かったね」と思えて、相互に学んだことを市民に還元できるような会にしていきたいと考えています。そして、もっと仲間を増やしていきたいです!」 決して気負うことなく、自然体で淡々と目の前の課題に取り組む姿はまさに会長の風格でした。 医食同源を身をもって伝えている会の活動に敬意を表すと同時に、岡村会長の想いが市民の皆様に届くことを願います。 北海道伊達市食生活改善協議会についての情報 連絡先 https://lollubas.dcpc.jp/post-558/ イベント情報 7/19伊達野菜についての講和 9/6メグミルクの方によるヨーグルトについての講和
Rietty
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05/23(月) 垣根のないコミュニティー作り “ とうや水の駅食堂 TSUDOU ” の未来像
交流の場つくり はじめにお二人がタッグを組み“とうや水の駅食堂 TSUDOU “ をつくりました。 一人目。 運営担当 折原 英明さんは札幌ご出身の46歳。 8年間、フランチャイズの外食産業においてスーパーバイザーとして勤めていました。 そして二人目。 店長 石塚 誠さんは伊達ご出身の44歳。 23年間、洋食の調理を経験されていました。 さて、始まった“ TSUDOU “ の未来をお二人はどのように想い描いているのでしょうか? 今回は、洞爺水の駅に5月6日に新規オープンされた“ TSUDOU “の運営担当 折原さんにお話を伺いました。 実は以前、こちらの場所には人気のうどん屋さんが入っていました。 ところが、そのお店が昨年閉店した後、2022年2月に新しい飲食店の公募がありました。 その際、5件の応募があった中、とうや水の駅食堂TSUDOUの企画が採用されました。 折原さん 「TSUDOU=集う 場として、あるいはコミュニティーの場として、人と人との交流の場として、“いつも開いていること” “いつも人が居ること” を大切にする場所づくりをしようと考えました。 その場の入口を『食堂』という形にしたのです。」 ↑注文カウンターは廃材を利用して作られています 移住を決意 筆者 「なるほど。ところで札幌ご出身ですよね。移住のきっかけは何ですか?」 お子様が小学校入学のタイミングで移住を決意されたということで、その背景を話していただきました。 折原さん 「札幌に住んでいた頃から、湖が近くて景観も良く、あくせくしていない旧洞爺村が気に入って、8~9年間くらいよく遊びに来ていました。子どもも連れてきていたのですが、湖畔の商店のお子さんと一緒に遊んでもらったりして、子どもの方がこの地域に早く馴染んでいました。大人たちも良く声がけをしてくれましたし、面倒もみてくれましたし。まさに昭和の子育てのような雰囲気でした。年代問わず、地域で子育てをしているような…そんな様子を見ていて、子育てするのにもここは良い環境だなあと感じるようになりました。それが移住の決め手です。」 このお話には筆者自身の思い出と重なり、とても懐かしい気持ちになりました。 自然も豊かなここがそういう地域ならば、確かに子育てには最適です。 ↑いつも温かく迎えてくれる洞爺湖 ↑お子様連れもWelcome! 筆者 「なるほど。では、初めからここで飲食業をしたいと考えて移住して来られたのですか?」 ↑お子様用オムライス。喜びそうです ↑シンプルさに安心感を覚えるカレーライス ↑伊達大矢ミートさんの黄金豚を使ったカツ丼 折原さん 「はい。飲食業に携わりたいと考えていました。この業界に長くいましたので、ノウハウは持っていました。それに自分が観光客としてここに来ていた頃、食事をするところを探すのに結構苦労しました。冬季休業してしまうお店も多いですし。ですので、ランチ難民を出さない地域にしたいとも考えました。」 ご自身の経験からこの地を選び、ご自身の経験から食堂のスタイルを決めました。 言ってみれば、約9年間のモニター結果から考えられた形ということになります。 まさにスーパーバイザーとしてのご経験が活きています。 ↑ホタテ漆喰を塗り、リノベした壁 TSUDOUへの想い さて、取材に伺った時はまだ店内が未完成の状態でした。 私ならきっと、あまりお客様には見せたくないと思う店内の姿がそこにはありました。 例えば壁。 ホタテ漆喰で塗られていましたが、まだ塗り残した面が多くあります。 テーブルも作成途中でした。 その理由の一つには、企画が採択されてからOPENまでの準備期間が1ヶ月そこそこだったということがあります。 でも折原さんは動じていませんでした。 “ TSUDOU “という場が徐々に変化していく姿も楽しんでほしいという想いがあったからです。 こちらのロゴマークをご覧ください。 とても余白の多い、シンプルすぎるように見えるデザインです。 でも、ちゃんと意味がありました。 「デザインの余白は、ここに集う人々が自由に描いてほしいと思っています。 地域の方はもちろん、観光で訪れた方にも、パブリックの場として誰もが気軽に入られる場でありたいですし、それぞれの想いを大切にしたいと考えています。 そのための入り口として『食堂』という形をとっています。 既住者であっても移住者であっても、子どもであっても高齢者であっても全ての垣根を取り払って融和していく中で、新しいアイディアや交流が生まれ、情報発信基地となり、結果として町に貢献できたら嬉しいです。」 と、折原さん。 ↑水の駅の入り口には車椅子も用意されています ↑いつも人がいる安心感を感じていただくために、施設内が見渡せる位置にテーブルを配置しています。とても開放的な雰囲気。 ↑大きなガラス戸の向こうには洞爺湖がいつも見えます 誰もが構えることなく入ることができる、親しみやすさと安心感がここにはありました。 きっと、“ 目の前に洞爺湖 “ というロケーションも手伝っていることでしょう。 「まずは水の駅をを含めて洞爺地区を盛り上げていきたいです。そのためにも、地域住民・役場・洞爺まちづくり観光協会・洞爺湖町商工会議所・地域の商店などとしっかりタッグを組みたいと考えています。そして、ゆくゆくは洞爺地区だけでなく虻田や温泉も含めて洞爺湖町の活性化に貢献していきたいと思っています。」 ご自身が観光客としてここに訪れていた時、地域の人々に温かく迎えていただいた恩返しをしたいとも話されていました。 食堂のこと ところで、食堂のお話。 筆者 「メニュー構成を教えていただけますか?」 折原さん 「メニューについては奇をてらったものは一つもありません。コンセプトは『洞爺の野菜と丼めし』です。食材については、野菜は洞爺産、肉は伊達の大矢ミートさん、鶏肉は伊達のめぐみ鶏を使用しています。将来的には、洞爺産野菜を使ったサラダプレートや、洞爺湖産のワカサギやヒメマスを使った料理も提供したいと考えています。」 ↑どれも馴染み深いメニュー構成です。メニューを見て料理をイメージできることは大切ですね。 最後に〜 お話を伺っていて筆者が気づいたこと。 それは〜 折原さんは、とてもフレキシブルな考え方をお持ちの方だということでした。 良い意味で頑固ではない方。 そして、全てにおいて『人』という存在を強く意識しておられる方でした。 “ TSUDOU “ という場から生まれる『何か』に大きな期待を寄せつつ、ロゴマークの余白が、訪れる人々の想いで彩られていく未来が楽しみになった筆者でした。 ―TSUDOU 情報― 場 所 洞爺水の駅内 営業日 ・5月中は不定営業 ・4~10月末 10:00~17:00 ・11~3月末 10:00~16:00 定休日 毎月第3木曜日(不定休あり) 詳細はinstagramをご覧ください。 https://instagram.com/toya.tsudou?igshid=YmMyMTA2M2Y=
Rietty
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08/29(日) 特別な日を演出するlovelyアイテム “ アイシングクッキー “と手料理のおうちカフェ「Cookies Toya!! Cafe (越後屋)」
溢れんばかりの笑顔で元気に迎えてくださったのは、店主の 越後あゆみさんでした。 きっと、あゆみさんの笑顔にかかったら、どんなに落ち込んでいる人でもつられて笑顔になるに違いない!そう思うほど素敵です♡ あゆみさんがアイシングクッキーに出会ったのは6年前のことでした。 ↑クッキーはさっくさく。アイシングはカリッカリで美味しい! 越後屋さんにお嫁に来てからというもの、どんなこともガムシャラに働いてきたあゆみさんが、「越後屋として私にしか出来ない何かを身に付けたい! 自分の存在意義を高めたい!」そんな想いを強く感じていた頃に出会ったのがアイシングクッキーでした。 その時に「これだ!」と直感。 直ぐに独立を目指して学び始め、イギリス発祥の技術を持つjsa日本サロネーゼ協会 アイシングクッキー認定講師の資格を取得しました。 卒業と同時に菓子製造業の許可を取得。 ついに、若い頃からの夢でもあった「カフェをやりたい!」と融合させた店の誕生です。 始めた頃は、越後屋さんの空き事務所でひっそりと営業されていたそうですが、2021年7月21日に晴れて今のお店をリニューアルオープンさせました。 ↑このドアを開けたら「かわいい~~!!」と思わず言ってしまいますよ♪ ↑テラス席もあります。 ↑2F席も ↑2F席から~ 五人のお子様を育てながら仕事と家事と勉強を4立させて来たあゆみさん。 行動力は人一倍。 思い込んだら一直線。 でもなんと驚いたことに「本当はお菓子作り苦手だったんです。ズボラだから計量とかが苦手で。」とケラケラと笑って話してくれました。 けれども、実はイラストなど絵を描くことはお好きでした。 あゆみさんは、持ち前のど根性で好きな絵を描くためのお菓子作りを猛勉強しました。 そして、今ではすっかりお菓子作りそのものが大好きになりました。 ↑1種類の商品を作るのになんと5~6時間要するそうです。 「お客様が「美味しい!」とおっしゃった時の素敵な笑顔を見るのが本当に嬉しいのです ^^」 そんな風に話すあゆみさんのお人柄と、アイシングクッキー&カフェメニューに魅せられたお客様たちが、OPENからわずか1ヶ月で早くもリピーターになってくださっているのだそうです。 なんて素晴らしい!! ↑カフェメニューもお食事からお飲み物、スイーツまで色々。 パフェに入っているのは、下から順にクラッシュドクッキー・生クリーム・プルプルティーゼリー・レモンのシロップ漬け・紅茶のシフォンケーキ・どかんとソフトクリーム。 ボリューム満点、とってもおいしかったです。 「スイーツもお食事も手作りをモットーに、お子様にも安心して食べさせられる原料を使ってご提供しています。」 5人のお子様のお母様のお話しは、やはり説得力があります。 誰にでもどんな店なのかが分かるような名前にしたかったという「Cookies Toya!! Cafe」という店名は、まるで明るくハッキリとしたあゆみさんのお人柄を表しているようです。 ↑越後屋さん側からも入れます。 表玄関は山側、ホテルゆとりろさん側になります。 力強くこんなお話しもしてくださいました。 「アイシングクッキーをもっとたくさんの方に知って欲しいです。例えば、お誕生日・お土産・自分へのご褒美など特別な日のものとして、また、いただいた方の嬉しそうな笑顔を見て、あげた人の方が嬉しくなってしまう様なものとして、もっと広めたいと思っています。将来はこの店でアイシングクッキー教室も行いたいですし、生徒さんには自分のためだけの時間作りとして楽しんで欲しいと思っています。 アイシングクッキー作りを通して、私がそうだったように、きっと皆さんも幅広く楽しい人たちと知り合える場になると思います。」 もう全身にアイシングクッキーが好き!ということが溢れかえっているあゆみさんでした。 今後のコロナの状況にもよりますが、少ない人数を対象にハロウィンクッキー教室を開催する予定だとか。 faecebook要チェックです☆ https://www.facebook.com/CookiesToya/ 洞爺湖温泉街、ますます楽しくなってきました。 店舗情報 Cookies Toya!! Cafe 住所 洞爺湖温泉 洞爺湖越後屋2F 電話 0142-75-2158 営業 水・木・金・土 11:00~15:00 アイシングクッキーレッスンは予約制 ※ 記事の内容は取材時の情報に基づいています(取材:2021年8月)
Rietty
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06/08(土) 『Cafe Pito』&『Pitoゼミ』 〜満たされる場であるために カフェと塾=食と教育 その融合を目指す檜山夫妻の実践とは
以前から気になりながらも、なかなか訪れることができなかった『Pito』さんのドアを開けたのは早春の頃でした。 看板料理、スープをひとくち口に運んだ時、「おいしい…」。と心が言いました。 なんと表現をしたら良いのか? 有名シェフの高級料理を口にした時の「美味しい〜!!」というのではなくて。 おふくろの味に安心する「うん、うまい」。というのでもない。 ほっと心が落ち着いて、しみじみとその美味しさと、作り手の優しさがじわじわと伝わってくる味と言ったら良いのかな…。 ということで、その「おいしい…」スープをいただいた瞬間、是非、こちらを取材させていただきたい!となったのでした。 室蘭出身の檜山祥太さん35歳は、大学院卒業後、新規オープンの塾に携わるなどして塾講師をされていました。 福島県出身の檜山翠さん33歳は、大学卒業後企業の管理栄養士として働いていました。 そんな時にやってきたあのコロナ禍。 「ずっと機械的に同じことを繰り返す毎日に疑問を感じるようになりました。働き方やライフスタイルを変えたいと思ったのです。この先は、自分たちでなければできないことをしていきたいと考えました」。 そう語る檜山夫妻。 取材を通し、同じようにコロナ禍をきっかけにライフスタイルを変えた方々に出会ってきましたが、その多くが何故か同じくらいの年齢の方々でした。 心機一転、当時住んでいた岡山県から祥太さんの生まれ故郷室蘭にUターンされましたが、選んだのは実は翠さんなのだと言います。 「空き家利用助成金制度が有り難かったのもありますが、なんというか、室蘭の奥ゆかしさというか、さびれ加減の良さというか、昔ながらというか、静かな感じがよかったんです」。 と、翠さんは、スープをいただいた時に感じたお人柄そのままに、丁寧に言葉を選びながら 優しく話してくれました。 そうそう! こちらも! こちらは取材の日にいただきました。 世界のスープDayと称して、月替わりで世界各国のスープを提供しています。 この月の「ウクライナのスープ」は、本当に具沢山でからだ喜ぶ味。 そして、ユニークだったのがシシャモの天ぷら! 煮豚も柔らかくて「おいしい…」。 シシャモの天ぷらは、福島では当たり前に食卓に上るのだそう。 こちらはウクライナではなく、翠さんの故郷の味でした。 「ところで、メニューへのこだわりを教えていただけますか?」 「管理栄養士でもあるので、なにより栄養を一番に考えています。Pito Cafeはスープがメインの店なので、できればスープで栄養も完結させたいと考えています。できるだけ調味料を使わず、素材そのものの味を活かすように工夫して調理をしています。お握りにしているのは、ちいさなお子様からお年寄りまで食べやすいから。ご希望によっては、グルテンフリー・ハラル・ベジタリアン・ヴィーガン対応もします」。 「それと、世界のスープは、スープをきっかけに室蘭以外の世界の歴史にも目を向けて欲しいと願う夫の提案です」。 まさに、教育と食の融合スープなのですね。 しかも、各種嗜好や宗教にも対応されるとは、世界のスープに着眼されるだけのことはあります。 そうそう! この日は「ドッグカフェの日」でした。 年一回開催されるお隣の「犬の洋服屋さん」のイベントに合わせ、ワンちゃん用のお食事とデザートを用意して開放されています。 また、このイベントの日ではなくても、ワンちゃん用のスープ・バースデーケーキ・お菓子などの注文も受け付けているそうです。 大の犬好きな翠さん。 筆者が飼っていた犬が亡くなった時の話をすると、目を腫らして泣いてくれました。 本当に優しいお人柄。 「この町で、Cafeをやっていて良かったと思う時はどんなときですか?そして、これから先、どんな存在でありたいと思いますか?」 カフェの取材の最後に聞いてみました。 「好きなことができて、好きな町でできて、本当に良かったなあと道を歩いていて思うんです。だから、Pitoもいつもそこにあって、ふらっと寄れる場所でありたいと思います」。 ここまで気負わない自然体の翠さんと、もっと一緒にお話をしたいと思った筆者でした。 さてそして、Pitoゼミの祥太さんにもお話を伺いました。 「妻はこの町を選びましたが、実は、室蘭出身の僕は帰って来たくなかったんです」。 いきなりそんな話から始まり、少々焦る筆者…。 「Pitoゼミは、もしかしたら世間の流行とは逆行しているかもしれません。僕のスタイルは褒めて伸ばすのではなく、やる気の見えない生徒は徹底的に怒るスタイル。だから、入塾前の保護者を交えた説明会でもそのことをしっかりと伝えます。すると、何人かは入りません。それと、親の説得を受けて嫌々入った子は途中離脱する子もいます」。 またもや過激な発言…。 そして、「僕の喋ることは半分も書けないかもしれませんよ」。と… なんだかドキドキしてきた筆者。 カフェの取材だけでやめておけば良かったかも…と後悔半分…。 でも、実は祥太さんにはその台詞を言うだけの強い信念と覚悟がありました。 「今の室蘭の子どもたちって、たとえば、勉強をダラダラとしていたとしても、学校でも家でもあまり怒られていない。だから僕は、敢えて怒るべき時はきちんと怒りたい。それが何故かというと、たとえ地方で乗り切れたとしても、そんなんじゃ全国へ行ったら戦えないんです。僕は一人でも戦える人間を育てたい。受験は人生を賭けた戦いです。Pitoゼミとしては、受験対策を通して「学ぶ」ということを学ぶ。「自立」ということを学ぶ。それを伝えていきたいと考えています。例えば、文献の調べ方・データの取り方などを知らなければ、今盛んに叫ばれている真の「探究学習」などできません。洞察力を高めたり、自分を認識できるようになるなど、本来「探究学習」はとても大切なんです。でも、僕から見たら、どうしても表面的なところで満足しているように見えてしまう。だから、本物を伝えたいと考えています」。 生ぬるい優しさを捨て、自ら嫌われ役を買って出てでも子どもたちの将来を真剣に思う。 強烈な愛の表現です。 「カフェだけの取材だけでやめておけば・・・」と一瞬でも思った自分を恥じました。 「ですから、入塾前の保護者説明会では、子どもがどれだけ真剣に「学ぶ」に向き合っているかを見ています。そこで、僕の方針をきちんと親御さんと共有しなければいけませんから」。 確かに。 共通認識のもとに始めなければトラブルの元になりかねませんね。 それにしても営業的にはどうなのかと、余計なお世話が働く筆者・・・。 ところでPitoゼミは大人対象にも塾を開催しています。 たとえば ・論理的思考を高めたい ・学びなおしたい ・公務員試験対策をしてほしい ・英検やTOEIC対策をしてほしい ・講演会の講師をしてほしい などなど、様々なご要望にお応えされているそう。 最後に 「Pitoゼミの未来も根幹を変えるつもりはありません」。 そうきっぱりと話してくれた祥太さん。 長いものに巻かれない確固たる信念に、清々しさを感じた筆者です。 Pito Cafe と Pitoゼミ=食と教育の融合 室蘭で、唯一無二の存在として、これからも発展していく予感がしました。 早くまたスープをいただきたい! ―Pito Cafe & Pitoゼミ情報― 室蘭市中央町2丁目7−10 P : 大町商店街お客様用駐車場利用のこと 電話:080-3233-6454 Pito Cafe https://www.instagram.com/cafe_pito?igsh=MWVnN3VyMGxmaTA5dQ== 定休日:日曜日 Pito ゼミ https://www.instagram.com/pito_semi.study?igsh=aDdlcm54ZHRkeDVu
Rietty
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06/19(土) 心も体も幸せになるお菓子「こりんご」
今まで何度もお土産としていただき、ずっと行きたかったお店にようやく行けました。 初めてこちらのお菓子を口にした時のあの幸福感が忘れられません。 材料を厳選され、デパートなどで売られているどんな高級高価な焼き菓子よりも感動を覚えました。 ↑りんご色の看板が目印です。 その時は、袋に付けられた材料表示を見て一応納得しました。 でも、それだけならば高級高価なお菓子以上に美味しい理由の説明ができません。 その謎をずっと知りたいと思っていました。 ↑どれもこれも本当に幸せの味でした。 そのお店は駅前の「やきがし こりんご」さん。 響きが柔らかいひらがなの店名にしたいと考えていたときに、ご自宅のお庭にあった小さな実をつけるりんごの木を見て閃いたのだそうです。 2014年にオープンしたお店は、オーナーでありお菓子製作者の山木麗子さんがお一人で切り盛りしていらっしゃいます。 「営業日は木・金の二日間だけですが、月曜日~水曜日まで3日間焼いています。」 と話しておられた麗子さん。 それ、納得です。 並ぶのは小さなお菓子なので、ぱっと見た感じは少なく見えますが、なんと20種類以上ならんでいます。 筆者も経験者として作業工程が分かるだけに、朝から晩まで休む間もなく動き回る麗子さんの姿が目に浮かぶ様でした。 それなのにとてもお安い。 都心部や観光地ならば、きっと2倍~3倍のお値段だと思います。 でも、見た目も味もクオリティーはとても高いです。 麗子さんとお話をしていて、「何故、高級菓子店のものよりも美味しいのか?」という謎がようやく解けました。 それは「母の愛」でした。 ↑ヨーヨーをモチーフにした電笠も可愛い。 決して毒々しくない赤いりんご色の使い方に麗子さんのセンスを感じます。 「卵は平飼い、小麦は国産、ショートニング・マーガリンは使いません。一部使っているベーキングパウダーはアルミニウムフリー。 “こりんご”のお菓子は、お母さんが子どもに安心して食べさせてあげられる“おやつ”として存在したいと思っています。 体に良いものに徹底的に拘ろうとするととんでもなく高いものになってしまいます。子どもの“おやつ”ではなくなってしまう。だから、せめて体に悪いものは使わない というところには拘っています。」 ものすごく納得。 麗子さんのお菓子作りは、母が子を想う気持ちで作られていたのでした。 初めて食べた時あんなに幸せになった理由がようやくわかりました。 広島ご出身で大阪育ちの麗子さんはお話もとても面白い! 子育ての話。 お菓子作りの話。 経営の話。 ついつい取材を忘れて話し込んでしまった筆者です。 仕事のお昼休みに飛んでくるという常連さんたちは、きっとそんな麗子さんの魅力にも引き寄せられているのだと思います。 実はこの日、今シーズン最後のレモンパイを買って帰りました。 キャラメリゼされたパイが本当に本当においしかった~! 秋に販売されるという壮瞥りんごパイが今から楽しみです。 「お店のコンセプトは、見て可愛い。食べておいしい。」とおっしゃっていましたが、正にその通りのお店でした。 美しいオーナー麗子さんですが、写真はパスでした。 楽しいトークと、おいしいおやつ。 小さな小さなお店ですが、大きな大きな幸せを提供してくれます。 店舗情報 「やきがし こりんご」 住所 伊達市山下町362番地 電話 080-1885-4703 営業 木・金 11:00~16:00 ただし、7月第3週目は休業 夏休みもあるので、7~8月はFBで要確認↓↓ https://www.facebook.com/ringo.koringo ※ 記事の内容は取材時の情報に基づいています。営業日やメニューは変更になる場合があります(取材2021年6月)
Rietty
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02/20(火) クールに攻める両立への道 〜味と時間で勝負!地域にファーストフード文化を育てたい!『GOTHAM DRIVE IN』オーナー成田大海氏の戦略とは〜
取材に伺ったのはグランドオープン1週間前でした。 かっこよくコーヒーを落としてくれたので、さっそく聞いてみました。 「珈琲はどこで修行されたのですか?」 「YouTube先生です。いまどき修行なんて流行りませんよ。」 「え……。」 こんな会話から始まった今回の主人公は成田大海(Hiromi)さん。 3シーズンは俱多楽湖で「Paddle Street Outdoor Service」として カヤック・カヌー・サップガイド事業をされています。 入店いきなりの会話で「意外と軽い人?」と思いきや、 実は真逆なタイプであることが段々と分かってきました。 バックボーン(学生時代)のこと 改めて、成田大海さんは苫小牧市ご出身の35歳。 小さい頃から大学までアイスホッケーに勤しんでいました。 御祖父様からお父様、大海さんまで三代続くアイスホッケー一家だったと言います。 「大学にはスポーツ推薦で入学しました。 16歳の時に日本代表にもなりました。 でも、それほどアイスホッケーが好きだったのか?と問われると実は微妙です。練習が終わるのはいつも夜中の2:00頃でした。 競技場があまりないので、小さい子どもから順番に予約を入れていくと、大学生は夜中の割り当てになるんです。 これは結構キツかった…。 それに、本当は美術部に入りたかったし・・・(笑)絵を描くのが好きでしたから」。 「美術部ですか?また随分かけ離れていますが…。 それにしても練習終了が夜中の2:00とは驚きです。寝る間もなければ、学校へも行けなくなりますよね」。 「そうですね。大学では法律を学んでいましたが、授業はほとんど出ていませんでした。だから結局、退学して働くことにしました」。 「辞めてしまわれたのですね。授業はほとんど出ていなかったとのことですが、アイスホッケーは続けていらしたのですよね? 続けてやっていたことで今に繋がっていること、やっていて良かったと思えることはありますか?」 「上下関係の厳しさを知ったことでしょうか? ね?」 なるほど。 このことについては、また後ほど触れるとして〜。 バックボーン(料理)のこと 「大学を辞め、勤めはじめたのは西麻布のバーでした。 そこは六本木や恵比寿にも店を持っていたので、その3店舗を昼夜行き来して働き、飲食店の辛さや面白さを4年ほど学ばせていただきました」。 「ほ〜!GOTHAM DRIVE INのルーツはそこにあるわけですね! その時、今の大海さんのその後を決定づけた方はいましたか?」 「はい、いました。かなりぶっ飛んだ人でしたが、メキシコ料理がすごく上手で美味しくて、いっつもテキーラを飲んでいる恵比寿店の店長でした 笑 でも、この店長のおかげで本物上質なテキーラを知り、メキシコ料理を学ぶことができました」。 なるほど! 繋がりました! バックボーン(パドル アクティビティー)のこと 「ありがとうございます。料理の背景は分かりました。では、パドルアクティビティーの世界へのきっかけを教えていただけますか?」 「趣味は釣りなんですが、その延長線上にあったのがカヤックでした。 カヤックに乗って釣りをしたいなあ〜と。 僕、基本、人見知りなんです。釣りなら一人でできますし。 学生時代からアイスホッケーにも釣りに行かないときは引きこもって調べ物ばかりしていました。 で、カヤックを色々調べていたら、小樽の塩谷でガイドをしている『ブルーホリック』に行きつきました。そのときは、へ〜!こんな仕事があるんだ…。と思った程度でした」。 「なるほど。飲食店で働き出す前から興味はあったのですね」。 「はい。北海道に帰って仕事をしたいと考え始めたとき、ブルーホリックを思い出して履歴書を送りました。 そうしたら、わざわざ代表の嘉藤さんが上京して会いにきてくれました。 事実上の出張面接となったのです」。 面接をパスして25歳で帰京。 ブルーホリックで働くことになった大海さんは、カヤック修行への道に入りました。 入店時、「修行なんていまどき流行りませんよ」 と言っていた大海さんでしたが、アイスホッケーにしても、カヤックにしてもその道をきちんと歩いたからこその台詞だったというわけです。 「上下関係の厳しさが身についているというのは私生活にも役立っていると思っていますが、特に仕事には必要なことだと思っています。 例えばブルーホリックの嘉藤さんは仕事には物凄く厳しいんです。 一歩間違えば大変危険な環境の海で行うカヤックというアクティビティーですが、どんな時でも、お客様の命を絶対に守らないといけないわけです。 だからどうしても指導は厳しくなる。 当然だと思います。 でも、そのような嘉藤さんの姿勢をなかなか理解できない人もいる。 そう言う意味で、僕はアイスホッケーにしても料理にしても上下関係が厳しい世界にいたので、耐えられたしそういうものだと捉えることができました。打たれ強さも育っていたかもしれません」。 先ほど、「アイスホッケーをやっていたことが今に生きていることは? の質問に「上下関係の厳しさを知ったことでしょうか? ね?」 と答えてくれましたが、なるほど〜と思えたお話しでした。 大海さんはブルーホリックで2シーズンを修行した後、嘉藤さんの紹介を受け、沖縄座間味島でさらに2シーズン修行しました。 のちに独立を考えだした大海さんの背中を押してくれたのも嘉藤さんだったと言います。 「でも、強く押されたと言うよりも、『いいんじゃない?』と言った軽いかんじで・・・(笑) これ、嘉藤さんらしさです。 人の繋がりを大切にする本当に懐が広く深い方でとても尊敬しています。テキーラ好きな六本木の店長ともなんとなく似ているかも」。 二つの道を極めようとした背景には、二人の師匠がいらっしゃったわけですね。 それぞれのバックボーンを活かしたい! 独立を決めた時、飲食業とアウトドア業の両方をやりたい! と考えていた大海さんは、北海道に戻り活動フィールド探しを始めました。 2019年のことです。 本当は前職で貯めたお金で南米へ料理修行に行きたいと思っていたそうですが、それよりそのお金で早く事業を始めようと考え直し、南米行きを諦めたと言います。 支笏湖や洞爺湖も視野に入れつつフィールドを探し回り、倶多楽湖に出会った瞬間「ここだ!」と即決したそうです。 「俱多楽湖がなかったらここには来ませんでした。 とにかく水が綺麗で感動しました。 すぐに元々あった施設で当時休止中だったレイクリゾートのオーナーさんに交渉し、施設管理を条件に使わせていただけることになりました。 パドルアクティビティーの拠点は確保しましたが、飲食店の店舗探しには苦労しました。 予算の関係もあってなかなか決まらなかった。でも粘り強く探し、待ち、いまの場所を購入することができました」。 決断と行動の速さを感じるエピソードに、アイスホッケーでゴールキーパーを務めていた大海さんの判断の速さがリンクして聞こえた筆者です。 店舗は、以前『ケニア』というレストランだったところです。 登別駅から登別温泉方面に向かうメインストリートに位置するとても目立つ場所にあります。 ドア枠は大好きな緑に塗り変えました。 店内の内装は電気工事(資格も持っています)に至るまで、 ほとんど自分でリノベーションされています。 「ところで、GOTHAM DRIVE INという店名の由来を教えていただけますか?」 「映画のバットマンに出てくる地名です。 映画の中のGOTHAMはNEW YORKのことなのですが、劇中では薄暗いイメージに描かれています。 それが登別という晴天率の低い街と重なりました。 まあ、単純にバットマンが好きというのもあるんですけどね。 それと、うちは『CAFÉ』ではないんです。 あくまでも『DRIVE IN』として存在したいと考えています。つまりファーストフード店でありたい。 そういう意味で、クオリティーの高さと提供の早さを売りにしたい。 観光のお客様って結構時間に追われています。 レストランやカフェは14:00くらいで一旦閉めてしまうところが多いですよね? だから14:00を過ぎても開いていて、その時間に食べても夕食に影響が少なくて、車の中で片手でも食べられるものと考えたらこのようなメニュー構成になりました。 何より、大好きなメキシコ料理が提供できますし」。 「カルニタスの肉は牛肉と豚肉を別々に煮込み、合わせて作っています。 牛肉は肉の食感を残したいので歯応えを感じるように。 豚肉は柔らかく煮込んであります。 それと、メキシコ料理は辛いイメージがあると思いますが、お子様でも食べられるように、ベースの味付けには辛みスパイスは使用していません。辛いのが好きな方には別添えのスパイスで調整していただいています」。 味への拘りも相当なものでした。 時間を作っては、東京や大阪などの珈琲店や飲食店などを巡り、知識やアイディアの入手に努めているというお話しも伺いました。 日々の研究にも余念がありません。 「GOTHAM DRIVE INは、『おいしいね!』と言ってもらえるもの、手軽に直ぐに食べられるものを提供する親しみやすいファーストフード店を目指します」。 最後にそう語った大海さん。 日本マクドナルド創業者の藤田田さんを尊敬していると伺い、全てに合点がいった筆者です。 目指す師匠がもう一人いらっしゃいました。 もしかしたらいつの日か、西胆振にGOTHAM DRIVE INがチェーン店展開する日が来るかも? 大海さんがクールに目指すパドルアクティビティーとファーストフード店の両立。 心から応援したいと思いながらタコスを頬張りました。 次はナチョスをいただきます!! ―GOTHAM DRIVE IN 情報― https://www.instagram.com/gotham_drivein?igsh=MWx2eGk3dTI1bjJidg== 住所 〒059-0463 登別市中登別町174-9 電話 090-6937-7540 営業 10:00~18:00(水曜日11:00~22:00) 休み 木曜日 *2024.2月現在求人中 ―Paddle Street Outdoor Service情報― https://www.instagram.com/paddlestreet?igsh=enh5eGY3c3BuaDB1
Rietty
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11/21(日) 夢を幻で終わらせない 自家焙煎「かのうち珈琲」的 夢の形
白老町北吉原の「かのうち珈琲」オーナー 鹿野内賢士さんを訪ねました。 遠軽ご出身で伊達に在住の方が白老町にお店を出したのは、「両親がここに土地を持っていたから。」 なのだそうです。 「かのうち珈琲」がオープンしたのは今年の9月22日のこと。 まだ出来て2ヶ月も経たないお店です。 白老町ゆうかり団地の住宅街に突如現れる「かのうち珈琲」は、隠れ家というよりはあまりにも唐突な現れ方で(失礼)そこにあります。 正直 「え!? ここ!?」と車の中で声を上げてしまったほどでした ^^; ところで、このベレー帽を被ったブタさんと、オーナーさんのお名前でピンと来た方はいらっしゃいますか? はい! 正解です♡ 実は、鹿野内さんは先日ご紹介いたしました「intime time アンティムティム」のオーナー浩子さんの旦那様なのでした。 「かのうち珈琲」の店舗はユニットハウスを2棟ジョイントして作られており、電気と水道以外の内装外装や棚などは全て、半年間をかけてご自身で作られたそうです。 ↑長居したくなる座り心地の良い椅子。 ↑壁をポンと叩くと灯りが点きます。 「元々大工仕事が得意だったわけではないので、妻には無理だと思われていました。」 と笑いながら話す鹿野内さん。 これは、一度ハマるととことん頑張るタイプとお見受けしました。 筆者から拝見する限りは、オホーツクサイクリング仲間だった頃から「とにかく優しい方」という印象でした。 定年すこし前に福祉関係のお仕事を辞められたのですが、それより以前から、夢を形にするための準備を少しずつ始めていらしたのだそうです。 元々珈琲好きだったこともあり、札幌単身赴任中に、200gまでを焙煎できる「テストロースター」を購入し独学で焙煎の勉強を始めていました。 これにはかなりハマって日々研究をされていたそうです。 ほらね、やっぱり…ハマるととことん凝るタイプ ^^ ↑札幌単身赴任中に手に入れたテストロースター。 「昔からただ漠然と喫茶店をやりたいなあ・・・とは思っていましたが、正直接客には自信がありませんでした…。」 と語り始めた鹿野内さん。 「長年、人と寄り添う福祉の仕事をしていたので、利用者さんたちからたくさんのことを学ばせていただきました。 ですから人はもちろん大好きです。でも営業的に接客をするのは自分にはあまりイメージできなかったし得意な方ではないと思っていました。 だから珈琲焙煎専門店にして、豆だけを売ろうと考えていたのです。 でも、せっかくならば自分が焙煎して挽いて落とした珈琲を目の前で飲んでいただきたいなあ…。と思い始めました。」 ↑じっくりと丁寧に淹れてくださいます。 と、照れ臭そうに話してくださいました。 けれども、そんな心配は無用でした。 早くもリピーターさんが多くいらっしゃり、地域住民の皆様にも好意を持っていただいていらっしゃる様です。 「夜遅くまで焙煎をしていると、伊達への帰りを心配してくださり “ 泊まっていきなさい “とか、“ 風呂に入っていきなさい “とか言っていただくのです。 でも店をオープンする前は、伊達から来るならきっと野菜の直売所だね!という噂が広まってしまっていて ^^; ドアを開けたら珈琲ショップだったので驚かれたこともありました。」 ↑珈琲は、アンティムティムさんでも購入できます。 これってきっと、鹿野内さんの優しく気さくなお人柄に惹かれたご近所さんたちが、何か世話を焼きたくなったり、顔を見に行きたくなってしまうということなのだと思います。 ↑立派なプレーヤー。近々ジャズをかけたいと思っていらっしゃるそうです。 「そういえば先日、テレワークの場として営業をしませんか?というお誘いを受けました。でも…お断りしました。 ここではゆっくりと日頃の疲れを癒して欲しいと思っているので、ここで仕事はしてほしくなかったのです。」 鹿野内さんらしいなあと、とても納得しました。 でも、焙煎への頑固なこだわりはしっかりとお持ちでした。 「毎日2kg~4kgの豆を焙煎しますが、ピッキングだけは絶対に手を抜きたくないと思っていますし、 それを店の持ち味にしたいと思っています。」 この言葉も激しく納得。 珈琲の袋を開けた時、変な豆が一粒でも入っていると本当にガッカリします。 筆者もカフェを営んでいたので、「丁寧にピッキングしていること」は焙煎所選びとして絶対に譲れないことでもありました。 ↑Kブレンドをいただきました。ドミニカベースで香りも豊か、本当においしかった〜! ↑ケーキは浩子さんが作っていらっしゃいます。お互いの夢を支え合う素敵なご夫婦です。 鹿野内さんが焙煎し淹れてくださった珈琲は、すごくクリアで雑味をまったく感じない本当に美味しいものでした。 量もたっぷりで160cc~170ccは入っています。 一杯を仕上げるため、丁寧に丁寧に珈琲豆を扱っていらっしゃることが、とてもよく分かる味でした。 またこんなお話もしてくださいました。 「仕事としての福祉への未練は全くありません。でもライフワークとしてはずっと関わっていきたいと思っています。要支援者は、障害者やご高齢の方だけでなく、例えば刑務所に入所していた方が社会復帰するときなども支援を要します。保護士としては現在も引き続いて活動していますので、将来はボランティアとして要支援者の皆様に珈琲を淹れて差し上げたいとも考えています。 私がお付き合いをさせていただいた利用者さんたちは、珈琲が大好きなんです!」 長年勤めた仕事を退職し、珈琲焙煎&喫茶店をオープンさせたことのまだ先に、鹿野内さんの夢は続いていたのでした。 「かのうち珈琲」的 夢の形は、分け隔たりなく多様な人々が癒されるように珈琲で橋渡しをすることだと気付きました。 壮大な夢にも思えますが、きっと鹿野内さんならばコツコツと一歩ずつ近づいていかれることと思います。 取材を終え外に出ると、昼間だというのに今にも大雨を降らせそうな空は黒くなっていました。 でも、暖かく周りを照らす太陽のような鹿野内さんとお話をさせていただいた筆者の心はポカポカでした。 住所 〒059-0923 北海道白老郡白老町北吉原661-337 ゆうかり団地
Rietty
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