心の伊達市民 第一号

街角スナップ(3)・・・銀座のアート

銀座という街はパブリックアート以外にも、歩くだけで色々なアートが見られる。
それがウィンドウ・ディスプレイである。これを見て歩くのも、私の楽しみの1つだ。
特に高級ブランド店などでは、趣向を凝らした飾り付けをしている。
4丁目交差点角の「和光」はその中でも筆頭格である。

毎月1回近く、ショーウィンドウの飾り付けを変えている。
このショーウィンドウの飾り付けは昭和27年(1952年)に始まったのだそうだ。
6月は「若葉と蜂」が出ていた。お金も掛かるし、デザインのアイディアを出すのも大変だと感じる。


「和光」ショーウィンドウ



銀座通りの5丁目に「ワシントン靴店」がある。
この店の横の壁に「だまし絵」がある。
女の子が店の中を覗いているのだが、気を付けて見ないと「絵」と気が付かない。
店の前を通ることがあったら、忘れずに見て欲しい。


「ワシントン靴店」の壁



数寄屋橋交差点近くの「HERMES」のショーウィンドウである。
最近、模様替えをしたばかりで、6月はアニメ風だった。
まだホームページに新作の解説は出ていないが、『銀座メゾンエルメスのウィンドウ・ディスプレイは、街に開かれた劇場です。・・・』

『さまざまなクリエーターの独創的な視点を通して、エルメスの世界観を表現します。エルメスの2025年のテーマは「ドローイング」。ウィンドウという空間を使い、さまざま夢の世界に誘います』とある。


 「HERMES」のショーウィンドー



銀座通りから横に入ったところを歩いていたら、妙に気になるショーウィンドウがあった。最初はなんだか分からなかった。老眼のせいもある。
近寄ってみたら、マネキン嬢が頭の上にいくつもの帽子を乗せていた。

なんだか年輪屋の「バームクーヘン」のように見えた。
「デザイナーも、苦労しているんだなー」と感じたウィンドウだった。


「BERNEYS NEW YORK」



ショーウィンドウに商品を美しく飾っている店が多いが、目立つことをしている店もある。思わず見てしまうショーウィンドウも、見た人が買うかどうかは分からない。
奇妙なものもあるし、私が言うのも変だが「センスが悪い」店もある。

エルメスが書いているように、ショーウィンドウは「街に開かれた劇場です」と私も思う。劇場なら「見てあげなくてはいけない」と思い、買うことも無いのに見て廻っている私だ。


 「BERLUTI」(フランスの靴)



(おまけの話)【ブランド店の文化活動】
私は若い頃からブランド品には全く興味が無かった。
大きなブランドのマークを付けたバッグや衣類を持ち歩く人は私から言わせれば、「宣伝費をもらうべき」である。

銀座には世界の有名ブランドは、ほぼ出そろっているのではないかと思う。
特に銀座で目立つのが「LOUIS VUITTON(ルイヴィトン)」であり、3店舗もあり行列が絶えない。銀座通りの店は6月21日に改装オープンとなり、大混雑だった。
今回はブランド店の中から私が店に入った3社の紹介で、それも商品ではなく文化活動の話である。


「LOUIS VUITTON」(並木通り店)


「GUCCI(グッチ)」
横尾忠則の絵画展「未完の自画像-私への旅」が、グッチ・ギャラリーで開催されているのを知った。グッチの前はよく通るが、ギャラリーがあるのは知らなかった。
すぐに申し込もうと思ったらLINEからの限定受付だけだったが、面倒だが申し込んで見に行った。

横尾忠則は昔はイラストレーターで人気絶頂の時に、何を思ったか画家に転身した。
GUCCIの7階の広い会場には、屋上も使って28点の作品が展示してあった。見応えがある。無料とはありがたい。

彼はなにかに書いていた。『年と共に技術はだんだん下手になっていく。下手に描きたかったのが、なんの努力もしないで勝手に下手に描ける。そういう意味では増々、上達しそうだ』。


「未完の自画像・私への旅」(GUCCI)



「HERMES(エルメス)」
ここは毎月1回の無料映画を見に行っているが、8階と9階には「LE FORUM」というアートギャラリーがある。映画を見た後に、アートギャラリーも見に行った。現在は「スぺクトラム スぺクトラム」という展示を行っている。

解説によると『タイトルである「スペクトラム」とはドイツ語で、物理的な現象の分布や範囲を表すと同時に、亡霊や幻視といった超自然的な存在や、また比喩的に扇子を意味するなど、広い射程とグラデーションを持つ言葉です』とあり、私の理解を越えている。

作品には焼物あり、鏡あり、布あり、紙あり、映像ありで、これがスペクトラルというのかもしれない。このギャラリーの作品群はアーティストでない私には難解で、納得したことは無かった記憶がある。


「スぺクトラム スぺクトラム」(HERMES)



「ポーラ化粧品」
銀座通りに面した「ポーラ化粧品」の3階に「ポーラ・ミュージアム・アネックス」がある。化粧品会社は文化活動に熱心で、それが販売に結びついているのだろう。
化粧品に関係ない私はここの3階で開催中の、「Home Away from Home」という写真展を見に行った。

作者はホセ・パルクで、主催者の説明では次のようになっている。
『ひとつに限定されるホームではなく、記憶・移動・人との繋がりによって形成され、常に変化し続ける風景という視点からパルラの作品を展示しまう』。

いつもいつもアーティストの難解な解説を読んでいても、いまだに理解出来ないのは私の能力不足なのか?


「ポーラ・ミュージアム・アネックス」



「CHANEL(シャネル)」
銀座通りに面したシャネルは用事も無いし、私には敷居が高い。
でも時々、4階にある「ネクサスホール」で前衛的な写真展を開催しているので見に行くことがある。今回は「Dressing Up:Pushpamala N」という写真展であり、タイトルからもよく分からない。

解説によると『プシュパマラはインドのバンガロールを拠点に活動するアーティストで、当初は彫刻家として始まった創作活動を写真や映画に移行させ、自らがさまざまな役柄に扮して示唆に富んだ物語を作り上げている』のだそうだ。

かなりの枚数の写真が展示してあったが、どの写真にも本人が写っている。しかもなぜだか、ピストルを持っている画像が多い。
写真は絵画風の色調であるが、彼女の言わんとしていることは私には難解過ぎた。


「シャネル・ネクサスホール」

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コメント

    Shinji

    Shinji

    横尾忠則の上達の理論、なんだか”老人力がついてきた”、という理論にどこか似ていますね。でも、彼の言う下手さとは、基本をマスターしてしまったから、自由自在に描ける;一見、下手だがうまい、というレベルなのでしょう。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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1,495,728回

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