舟岡町の整体とパーソナルトレーニングの店・均整きぃとす島川 弘美さん(認定理学療法士・福祉用具プランナー)が講師を務める、伊達市家族介護教室が今年も始まりました。
全5回のうち、第1回は終了しましたが、次回9月4日(日)には最新の介護機器の見学・体験ができるミニ福祉機器展と合わせて開催されます。
伊達市家族介護教室_平成28年

_DSC6379 島川 弘美さん(認定理学療法士・福祉用具プランナー)

講師の島川さんは、伊達、室蘭、洞爺湖など西胆振をはじめ、道内各地の地域医療の現場で25年のキャリアを持つ介護のスペシャリスト!

今回で6年目となるこの講座では、誰でも実践できる最先端の介助法を学ぶことができます。
ここで取り入れられているのがノーリフト・ケアという考え方。
ラクな身体の動かし方や、様々な道具・機器を使って、持ち上げない・抱え上げない介護を目指していきます。
写真で島川さんが身につけているのはそんな道具ひとつ、つるつるグローブ
するする〜っと、滑ってびっくりするほど軽く身体を動かせるすごいグローブなのです。
体験してみると、介護するほうも、されるほうも、とてもラク〜。
する人・される人、どちらにとっても快適というのがポイント!

腰などを痛めやすい介護者の負担を減らすことはもちろん大切ですが、

本当に目指しているのは、介護をされる人が、苦痛やストレスにさらされながら、周りに気を遣って我慢を重ねながら生活する・生きている状況を変えていくこと。

PA070693 つるつるグローブ体験中。

と島川さんは話します。介護される人が日々の生活や介護で受ける「苦痛とストレス」が、心身を「緊張」させ、その繰り返しで身体が「固くなり」、状態が悪化していくのだそうです。

がんばって介護をした結果がそんな悪循環にならないように、介護をされる人にも、する人にも、苦痛やストレスのより少ない方法や考え方を道具の活用も含めて伝えていかねば…、と思うのです。

P8290766上写真のリフト、乗ってみると、力任せに抱えられるよりずっと気持ちがいいそうです。
一見して、家庭で使えるの??と、思いましたが、介護保険を利用してレンタルすることができ、「トラクターより簡単だな!」と活用しているおじいちゃんもいるのだとか。

ミニ福祉機器展 背に沿ってフィットする車椅子や座る体勢になれるベッドも登場するミニ福祉機器展。 _DSC6368 つるつるグローブ&つるつるシート。玄関で寝ちゃったお父さんを運べる、という裏技も!

★つるつるシートについては【動画】カイケツでございます!<均整きぃとす(整体)で癒されるの巻> を見てね↓↓

島川さんは道内だけでなく本州でも、人にやさしい介助法や車いすシーティング、福祉用具活用などの生活環境支援について教え、施設や個人宅での介護や福祉装具に関するコンサルティングも行っています。
仕事で介護に携わる人を対象とした伊達市内の勉強会では、病院や福祉施設の職員だけでなく、タクシー、飲食店やホテルで働く方でも参加できるのだとか。
「お客さんの座り方をちょっと直して、楽な姿勢にしてあげることができたら、最高のおもてなしですよね!」
PA150314確かに、そんな人が増えたら、もっともっとすてきな街になりますね。

それでは最後に、質問!
介護の視点から見て、伊達の福祉度ってどうですか??

_DSC6371伊達が「福祉のまち」と一番感じるのは、障がいのある方が街にいることに市民が慣れている、というところですね。
知的障がいの方や父母の会などが頑張ってこの街で暮らしてきた成果なのではないかと思います。

一方、高齢者や脳卒中などによる中途障がいの方をよく見かけるかというと、そんなに多くはありません。
伊達をはじめ、この近隣地域では施設がとても充実していますから。
それは素晴らしいことなのですが、「地域で一緒に暮らす」よりも「施設でみてもらう」方が幸せなんじゃないか、と家族が思ったり、職員が家族の苦労を慮って入院を薦める雰囲気を感じます

私は重度障がいを抱えても地域で暮らせる成功例を、リハセンター勤務時代にいくつも担当させてもらってきたので、そこはくやしい、もどかしい現実だな、と思いますね。

病気や障がいを抱えた方を偏見なく受け入れられる土壌が街にあるのは素晴らしいことですが、地域に帰そう(帰ろう)と思う人が少ないのであれば、その良さも活かすことができません。

地域に帰れるんだ、迎えることができると思えるような支援環境や文化をつくっていく必要を感じています。
また、施設で暮らすことを選んだのであれば、たとえ介護が必要な状態であったとしても、介護者のスケジュールに合わせるように過ごすのではなく、少しでもご本人にとって苦痛やストレスが少ない、できれば快適で望むような生き方がそこでできるようもっともっと現状は見直されなければならないのではないかと思っています。

そんな現実もよく考えながら、どんな状態でも、どこで暮らしていても(地域でも施設でも病院でも)、人に振り回されることなく、我慢し続けることなく、その人らしく、安心して笑顔で暮らせるように、精一杯できることをやっていきたい、仲間を増やしていきたいと思っています。

なによりもまず、介護される人の快適さや幸せを考える島川さん。
お話を伺いながら、介護って家族だけの問題じゃない。地域の一員として、知っていたら役に立つよな〜、と思いました。
将来の自分のために、というのも大ですが。
島川さんと介護について学んでみませんか?
十代の人たちにもおすすめですよ!!筆者も高校生の時に学んでいたら、おじいちゃん・おばあちゃんの介護をもっと手伝えていたはず。
参加費無料、他市町村からも参加できます。お気軽にご参加ください。sorami


伊達市家族介護教室

平成28年8月3日~12月8日(全5回)
会場:伊達市社会福祉協議会 講堂
第2回(9/4)のみ、伊達市市民活動センター

8月3日(水)  13:00~15:00親子で学ぼう!人にやさしい介助 寝返り、立ち上がりのコツを学ぶ
9月4日(日) 13:30~15:30   長く安全に座る方法、車いすの 上手な使い方、安全な食事介助
10月3日(月13:00~15:00諦めないで!自宅でできる成果 のでるトレーニング、介護予防
11月2日(水) 13:00~15:00もれない上手なおむつの使い方、非常時にも役立つトイレの紹介
12月8日(木)13:00~15:00 基本動作(寝返り、起き上がり、 立ち上がり)をじっくり学ぶ 

◇ 参 加 費/ 無料
◇ 参加対象/ 高校生以上(他市町村の方も参加できます)
◇ 定 員/ 各日20名(9/4のみ定員制限なし、時間内の出入り自由)※興味のある回だけの申し込みも可能です
◇ 申 込 み/各開催日の5日前までに、伊達市社会福祉協議会 福祉グループ TEL : 0142-22-4124 へお申込みください。9/4のみ申し込み不要です。

★9月4日(日) はミニ福祉機器展開催!(事前申込み不要)

会場:伊達市市民活動センター (参加無料、時間内の出入り自由)

13:00~13:30 展示機器の見学・体験
13:30~15:30 介護教室/長く安全に座る方法、車いすの上手な使い方、安全な食事介助 
15:30~17:00 展示機器の見学・体験、福祉用具の相談


 

名称未設定-3島川 弘美(しまかわ ひろみ)さん プロフィール  

北海道大学医療技術短期大学部理学療法科卒業後、北海道初の脳卒中リハビリテーションセンターを設立した北海道社会事業協会洞爺病院(洞爺協会病院)に入職。
以来、洞爺湖、伊達、苫小牧、夕張など道内各地の地域医療に携わる。
2009年、均整きぃとす(整体とパーソナルトレーニングの店)オープン。
2015年、伊達市健康づくりサポーターに認定。

均整きぃとす
北海道伊達市舟岡町351-12
TEL: 0142-82-3288 FAX: 0142-82-3287
E-mail: kinseikiitos@smile.nifty.jp
http://kinseikiitos.jimdo.com
  • 整体およびトレーニング指導
  •  健康づくり・介護に関する相談、研修企画運営、講師請負 など

伊達市においては、一般向けの家族介護者教室と支援者対象の伊達市動作介助を考える会を通して、 道内では日本在宅褥瘡創傷ケア推進協会のコアスタッフとしていずれも実技演習中心の勉強会を開催している。その他、日本ノーリフト協会会員。

資格:理学療法士、認定理学療法士(補装具)、身体均整師、福祉用具プランナー、福祉住環境コーディネータ、車いすシーティング技能者 など


こちらの記事もどうぞ↓↓↓
家族介護教室で介助のコツを学ぼう! 講師:島川弘美(むしゃなび内)


 

※記事の内容は取材時の情報に基づいています。 (取材2016年)

 


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