むしゃなび編集部
ビバ、ご町内!(有珠地区・美女の会)
伊達市有珠地区の町内会に
「いきいきクラブ・美女の会」という集まりがあります。
そのクラブ名にひかれてお伺いしてみました。
美女、勢揃いです。
ほとんどの方が現在独身。
年長者が86歳で、84、82、79、75、72歳と続き、一番若手が66歳。
なぜ「美女の会」とつけたのですか?と聞くと、
「美女の集まりだからね!」と、皆さま口を揃えて笑います。
現在、15名前後の会員、代表なし会費なしの、実にフラットで気さくな集まりで、
隔週の日曜日に町内会の集会所で持ち寄ったお菓子でお茶を飲んだり、
三味線にあわせて歌をうたったり、おしゃべりをして楽しんでいます。
<五周年記念>
この日の集まりは、
会の5周年記念の持ち寄りの昼食会。
左の写真は準備をしている美女たち。
お茶をいれているのですが、
何か問題発生のようです・・・。
いつも何かしらおやつを持って来てくれるという中心的人物の畑田雪さんは、この日のためにお赤飯を炊いたり、わかめの煮物を作ったり。なにしろ人数分です、大変な労力です。
一方、5年前、関東方面から移住して来たという世話役の馬場潤子さんは、
本日の赤飯を食べながら
「お赤飯が甘いなんて向こうでは考えられないよ!」
と、今だにおどろいている様子。
記念だということで顔を出した町内会長さんからの差し入れもありました。
町内会長氏が
「何か欲しいものはないかい?」と聞くと、すかさず、
「きゅうすを買ってくれないかい?」
「いやははは、そんなものでいいのかい?」
「お茶っ葉がつまってお茶をいれられないんだよ、ここのきゅうすは!」
「よし」と頷き、町内会町さんは帰っていきました。
<三味線と替え歌>
食事もはじまり、時を持して、出ました、三味線!
三味線を弾くのは、和服が小粋な津軽出身、畑田さん。
この畑田さん、会の立役者で、会のための歌(替え歌)を何曲も作り、皆で楽しんでいます。
畑田さんが三味線を取り出すと、皆はそれぞれ紙を広げました。それは畑田さんが人数分を手書きした歌詞カードです。
その歌詞、どんなものかと言うと・・・
五十、六十は蕾花
七十、八十が花盛り~
どうせ逝くならにぎやかに
唄に踊りに三味線と
肩にかついで渡る川~
(いきいき小唄より)
負けてたまるか美女達よ
保健書片手に旅に出る
(いきいきズンドコ節より)
この会は、三味線の師匠、畑田さんがご近所さんに書いた八十通の手紙がきっかけで集まるようになりました。
伊達市有珠地区にお嫁に来た当時は忙しくて地元のために何もできず、気になっていたそうです。その後、有珠を離れて暮らし、再び帰って来ました。
「その時に、ここのご近所さんたちに恩返しをするのは今だ、と思ったんだよ」と畑田さん。「それで手紙を書いて、みんなにくばってまわってね」
今はすっかり隔週の日曜の定例になり、歌ったりおしゃべりしたり。
「~~~さん、まだ来てないね」
「~~~さん、今、かぼちゃ植えてたよ」
「もうすぐ来るはずだよ」
「ふきのとうは、にがいから、アク抜きして、味噌がいいね」
「ウドもいいね、食べやすいしね」
「うちの庭にギョウジャニンニクが増えてるよ」
などなど、何気なくも楽しい会話は尽きません。
「ここでバトミントンをやってた時もあったんだけどね。
今度はピンポンをしようかと話しているんだよ、このテーブルで」と、今食事をしている長テーブルを指します。アクティブです!
公道の桜の木の整理や、パークゴルフ、お花見、そして農繁期に入ってもおり、
春の美女たちは大忙しです。
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