むしゃなび編集部
坪川監督くものすカルテット、室蘭盛り上がる!
2015年8月29日、ホテルサンルート室蘭でくものすカルテットのライブが行われました。
くものすカルテット(以降くもカル)といえば、室蘭在住の映画監督、坪川拓史氏率いるバンド。その北海道ツアーなのでした。
今回筆者がライブに行ったのには、くもカルの音楽を初体験するためと、もうひとつミッションがありました。それは、現在まさに室蘭で撮影中のいぶり映画『モルエラニの霧の中』が、約4割の撮影を終え、来る2015年9月11日に中間上映会が開催される、との噂を聞きつけ、ライブ当日に集う関係者からお話を聞く、というものです!
いぶり映画『モルエラニの霧の中』とは
世界的な映画監督、坪川拓史氏(室蘭在住)が脚本・監督、室蘭で製作されている西いぶり映画。キャストは河合龍之介氏、大塚寧々氏らプロの俳優陣のほか、オーディションにより選抜された市民キャストも準主役で出演。スタッフの多くが一般の市民ボランティアである。監督自身がその地域に暮らし、企業広告を入れず、地元住民とともに製作している映画という点で、既存の「ご当地映画」とは一線を画し話題を呼んでいる。2014年3月の撮影を開始から約1年半が経過。製作経験のない市民スタッフが、試行錯誤しながらプロジェクトを進めている。 「モルエラニ」とは、アイヌ語で「小さな下り坂」といった意味。室蘭の語源の一つと考えられている(映画ホームページより引用)。上映会詳細はチラシをクリック!
開場前。お客さんが沢山並んでいます。『モルエラニ・・・』パネル展も開催されていました。撮影現場の集中した空気が伝わってきます。ロケ地の風景、自然が美しいです。プロの俳優さんの姿も。どんな映画なのでしょう・・・。じっくり見入る人々。
開場時間となりました。ドリンクを受け取って、中へ。ビール、カクテル類もあってバーみたいです。
シャンシャン通りの人気店、ナニナニ製菓さんのスイーツや軽食の販売もあり、開演前ですが楽しい雰囲気になってきました。
会場でひときわ強いオーラを発している方を発見。
声をかけてみると、市民キャストとして準主役を演じた高校1年生の女の子です。さっそくお話を伺いました。
竹野 留理さん(室蘭市、市民キャスト) 『モルエラニの霧の中』第4章、第5章(2014年10月撮影)出演 ー初めて映画に出演した感想は? 撮影前、主役の方と顔合わせをした時、 ー監督から演技指導はありましたか? 役柄を私のイメージにして下さったので、「 ー出演したことで何か変化はありましたか? 室蘭は、田舎で寂れたイメージがあり、 |
竹野さんは4歳から民謡を習い、全国大会で度々受賞するほどの腕前。今年7月には幕別町で開催された「どさんこ甚句・どさんこ舟唄全国大会」で、高校生から大人までが出場する一般の部で優勝を獲得しています。高校1年生とは思えない落ち着いた雰囲気をもった竹野さんですが、坪川監督はじめプロのキャスト陣、大勢のスタッフとの関わりの中で、更に磨かれ、輝きを増したのではないでしょうか。将来が楽しみ!でもその前に中間報告上映会でスクリーンに映る姿を見るのが、本当に楽しみになりました。
そしていよいよ・・・ライブスタートしました!!
動員数は100人ほど。小さな子供からお年寄りまで、幅広い年齢層。常連の方、『モルエラニ・・・』関係の方も多いようです。アコーディオン、ヴァイオリン、トロンボーンなどの楽器がノスタルジックなメロディーを奏でます。どこか哀しくて、あたたかい・・・。
1曲目が終わる頃にはすっかりくもカルファンになってしまいました。
この不思議な魅力、いったい何??
「ノスタルジック=懐かしい」だけではないのです。ひとつひとつの曲が物語のようで、彼らが語るお話にすっかり聴き入ってしまうのです。唄と音楽に浸りながら、遠い昔の記憶が呼び起こされるよう・・・記憶、というよりも、誰もが心の中に持っている原風景なのかもしれません。だから子どもも大人も、ひきつけられるのではないでしょうか。そしてその哀しさとあたたかさとユーモアは、『モルエラニの霧の中』の映画世界にもきっと通じているのでしょう。
メインヴォーカルの片岡正二郎さんと坪川監督との漫談的トークをはさみながら、1部2部合わせて15曲ほどが演奏されました。盛り上がる会場。時間があっという間に過ぎて行きます。聴けば聴くほどはまってしまう音楽です。まだライブに行ったことのない方、次回はぜひ足を運んでみてくださいね。
さて休憩時間に『モルエラニ・・・』の「室蘭映画製作応援団」のメンバーにお話を聞くことができました。
「応援団」は市民ボランティアで構成され、製作としてさまざまな仕事をこなしているそうです。
東野 郁夫さん(室蘭映画製作応援団、市民ボランティア) ー参加のきっかけは? 昨年12月、監督の講演会に行って、こんな面白いことをやっているんだ、と思い入りました。 ーどんなことをしていますか? キャストの送迎を担当しています。今年5月の撮影では香川京子さん、大杉蓮さん、大塚寧々さん、河合龍之介さんらプロ俳優の皆さんの空港〜室蘭間、また市内の移動の際車でお送りしました。 ー応援団に参加した感想は? 映画の撮影は待ち時間が多く、スケジュール通りに動かないのが普通です。昼間の撮影でも終了したら夜9時頃になっていたり。それから次の日のスケジュールが出て、人員配置や送迎、炊き出し等の準備を始めるので、撮影期間は夜中でもスマホのメッセージが飛び交っているんですよ。素人軍団でバックアップしているので、非常に大変ですが、ものすごくやりがいがありますね。 ーいま課題になっていることは? ここまできたら完成までがんばりたいですね。現在いちばんの課題となっているのは、やはり資金だと思います。スポンサー企業なしで製作しているので、協賛金は沢山集まっていますが、まだまだ不足している状況です。『モルエラニ・・・』は自然、インフラ、スタッフ、キャストなど、この地域にあるもので作られていて、ストーリーも実際に監督がこの地域で出会ったエピソードを元にしています。 この地域の〈生〉の人間模様や歴史が描かれている。室蘭、そして西いぶりの魅力をここまでPRできるものはそうそうないと思います。国際的に評価される坪川監督の映画ですから、海外への発信も強いと思います。そういった価値に対して、自治体等からのサポートが受けられれば。 |
続いて、今後出演予定の市民キャスト、滝吉さんです。彼女も竹野さんと同じく高校1年生。
滝吉 鈴美 さん(室蘭市、市民キャスト)今秋撮影の章に出演予定
「中1から室蘭VOXで演劇をしていて、お芝居が好きで市民キャストのオーディションを受けました。緊張していますが、プロの俳優の方々から吸収できるチャンスだと楽しみにしています。負けないくらいの勢いで演じたいです!」
「室蘭映画製作応援団」の皆さん。炊き出し、送迎、人員配置など、仕事は多岐にわたります。地元室蘭を愛する想いといぶり映画への情熱で結ばれたチークワークで『モルエラニ・・・』をバックアップ!
ライブ終了後、サインや握手を求める観客で混み合う中、坪川監督に上映会に向けてのコメントをいただきました。
坪川 拓史さん 『モルエラニの霧の中』脚本・監督
「地域の皆さんのバックアップのおかげでここまで来ることができました。足を向けて寝られない場所が多過ぎて・・・(笑)。11日の上映会は、応援してくれた皆さんへ、まずは1回目のありがとうです。全7話中、3話の撮影を終え、次第に完成が見えてきました。室蘭がこういう風に映ったんだというのを、ぜひ見に来てください。」
『モルエラニの霧の中』撮影中間報告上映会 2015年9月11日(金)14:00~/18:30~2回上映 室蘭市民会館(トークショー、グッズ販売、サイン会) 入場無料 ※入場には整理券が必要です。(室蘭観光協会、ぷらっと。てついち等で配布中) 問合わせ:0143-50-6200/info@moruerani.com (室蘭映画製作応援団事務局)
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