27日(月)から議会が再開され、一般質問4番目で登壇しました。質疑の最中に、NPO法人の代表の個人名を出してしまい失態を演じましたが、一つ一つ改善して参りたいと思います{%トホホwebry%}

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一般質問は、1)「洞爺湖中島の環境と観光資源について」2)「洞爺湖町の小学校・中学校(小学校3校・中学校3校計6校)を対象に環境教育と防災教育の促進について」を町長、教育長にお伺い致しました。

一般質問の主な発言は、以下の通りです。
「洞爺湖中島の環境と観光資源について」 一般質問の通告順に従いまして、当町における環境保全の取り組み、環境に付随した観光資源の見直し、また、町内の小中学校を対象にした環境教育、防災教育の今後の取り組みについて「環境と教育をキーワード」にお伺いさせて頂きます。
 
 最初に、当町における環境保全の取り組みについてでございます。我が町は、環境宣言や環境基本条例の施行から2年有余が過ぎました。昨年度からは、「洞爺湖町、環境基本計画」の推進取り組みがなされているところでございますが、計画検証の一環として洞爺湖中島の環境問題に注目したいと思います。
 
 ある調査では、中島に生息するエゾシカが増え、高密度になり、笹など本来分布していた植物が無くなり、植生破壊が進んでいるとの報告がありました。この植生破壊は、あまみずの保水能力がなく土壌が流失し、湖水に流れたり一部の山肌では、崩落が起きたり洞爺湖の魚類、中島の鳥類などにまで影響を及ぼしていると懸念されております。まず、「中島に生息するエゾシカ対策」についての今までの行政の取り組みについての経緯をお聞かせ下さい。
 
 経緯の現状は把握させて頂きました。残念ながら、この問題解決に向けて、長期にわたり遅々として進んでいない現状がございます。大事なことは、「かっての原始林で覆われた、洞爺湖中島を再生すること。」であります。平成20年1月に、当町は環境宣言を致しました。この宣言には、「この自然の恵みは、この地域に住む私たちの生きる、源であるとともに、広く国民の共有するものであり、次の世代へと引き継ぐべき、大切な資源である。」云々と書かれております。洞爺湖中島は、支笏洞爺国立公園におけるまさしく中核をなすものです。

 洞爺湖中島の再生として、エゾシカ対策は、一定数の間引き生息域の限定化、中島全域での全面駆除などが考えられます。私は、一定の年限を定めた期間での個体数、0頭を目標にした取り組みが大事であると考えます。
 
 先月、当町役場において、全道エゾシカ対策協議会いわゆるエゾシカ包囲網会議が開かれ、農林業被害の対策として「くくりわな」の効果についての技術指導がなされたとのことですが、環境被害と農林業被害を同じ土俵で論じることは出来ませんが、エゾシカ包囲網会議と連携を模索するとか、大切なことは、従来の町内での対策組織協議会が十分に機能していない現状では、あらたに再編成するか、あるいは廃止し、もし洞爺湖町独自での対策が、従前の通り困難であるならば洞爺湖町環境基本条例第23条にあります(国及び他の地方公共団体との協力)という条例文に立ち返り、国、道に対策の協力をしっかりとお願いするべきであると思います。また、その時期に来たと考えます。

 もしも、この現状を見過ごすならば、過去10年間でのエゾシカの個体数で近年、第三期のピークを迎え、甚大な植生被害を及ぼすことが懸念されます。ちなみに、第一期は、2002年の401頭、2004年の437頭、2007年には154頭まで減少しましたが、本年2010年7月末現在306頭で再び増加傾向にあります。回復のスピードが速いです。

 もしも、この現状を看過するならば、増加するエゾシカの糞尿による土壌の富栄養化、つまり、ある地域水域が極端に、栄養が豊富になり、特定の植物プランクトンが急激に増殖し中島の植生の生育に影響を及ぼします。また、本日、3人の議員が一般質問で言及しておりましたゲリラ豪雨の影響は、植生破壊との相互作用で、中島の大木を倒し、一部では散策路を塞いでおります。あらためて、「中島に生息するエゾシカ対策」についての、今後の行政の取り組みについてお聞かせ下さい。また、ただ今の経緯を踏まえて、町民の皆様へのメッセージを町長からお聞きしたいです。お願い申し上げます。

 次に洞爺湖中島の環境に付随した観光資源の見直しについてお伺いします。先般、所属する常任委員会での視察にて、観音島、弁天島に上陸いたしました。大島と状況は同じで、エゾシカの被害で至る所、荒れ果てておりました。大島からエゾシカが泳いできたのか、両島で数頭を確認いたしました。
 
 二つの島を歩いているとき、かなり昔ですが、小学生の頃、観音島、弁天島のお祭りに毎年、汽船会社のご協力を得ながら、訪れたことを思い出しました。江戸時代から弁天島には、弁財天が祭られ、また、観音島には仏師円空の観音像が祭られる中で、日の目を見ない素晴らしい文化財の再登場は、ないものかと思いを抱きました、また、二つの島の散策路は、大島のフットパスと違い、距離も短く、プチ観光いわゆるちょっと寄り道感覚での観光ニーズがあると思いました。ただ、現在の両島の管理状況があまりにも悲惨であることに驚いた次第でございます。行政と観光業者、官民一体となりこの現状を打破する糸口が見えない物かと思案しております。

 洞爺湖中島に付随する観音島、弁天島の文化遺産、観光資源として、行政のご認識、ご見解をお伺い致します、どのように考えておりますか。

 私は、弁天島と観音島をつなぐ砂州、砂の道から眺めた有珠山、昭和新山、一方では、先の北海道洞爺湖サミットの会場を見上げ、ぜひ、この眺めを多くの観光客と共有できればと願っております。ぜひ、観音島、弁天島の再整備の道筋をお作り頂き、観音菩薩、弁財天のご加護があることを祈願しております。よろしくお願いします。

 次に、町内の小中学校を対象にした、環境教育、防災教育について、環境、防災教育のプログラムに実際に参加し、経験したことを踏まえ、当町の教育行政の考え方と取り組みの考えをお伺いして参りたいと思います。

 3ヶ月前、私は、温泉中学校において「総合的な学習時間」として酪農学園大学並びに、環境NPO法人であるUWCLT(アンダーウオーター・クリーンレイク・洞爺)のご協力による環境学習会に参加いたしました。当日は、温泉中学校全学年を対象に、テーマを「身近な自然を通じて環境に興味を持つ。」と言うことで「、地球温暖化と洞爺湖の水環境」また、「外来生物の生態について」を酪農学園大学の2つの研究室から大学院生、学部生が直接、講師、補助員になり、中学生に指導しました。

 学校内で、パワーポイントを使用しながらのテーマの解説、実験の手順を説明し、校外に出ての外来生物ウチダザリガニの捕獲、個体の計測、データをまとめました。もう一方の研究室では、洞爺湖の水を採水器を利用して、水の成分を数値化しておりました。子供達は、目を輝かせ、熱心に取り組んでおりました。今年、4月に文部科学省は、44年ぶりに生徒指導用の基本書である「生徒指導提要」を作成致しました。その中で、(中略)と書かれております。

 地域や学校の特色に応じた課題についての学習活動が大切だと述べております。お伺い致します。「酪農学園大学との提携を踏まえ、教育委員会がサポートしながらの「官学連携」の総合学習の考え、今後の取り組みについて教えて下さい。」

 最後の質問になりますが、先程の、大学との連携による環境学習プログラムと重複するところが多々ございますが、視点を洞爺湖から有珠山にに移してお伺いさせて頂きます。

 関連団体は違いますが、先月、小学生から高校生を対象にした「目指せ、火山ジュニアマイスター 洞爺湖有珠山ジオパーク勉強会」にオブザーバーで参加させて頂きました。当日は、有珠山の主治医でいらっしゃる岡田弘先生、宇井忠英先生のお二人の北海道大学名誉教授が講師になり、西山山麓からバスを利用しながら、北屏風山麓、銀沼火口を歩き、北外輪山まで探検いたしました。学者さんが同行してくれましたので、禁止区域も、細心の注意を払いながら観察することが出来ました。
 
 今回の勉強会でお二人の先生が「噴火はまた起こる。」と必ず述べたことが大変、印象に残りました。この度の勉強会は、洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会とNPO法人環境防災研究機構北海道(CEMI北海道)のサポートでございました。ちなみに岡田先生、宇井先生がこのNPO法人の理事でございます。参加者は、主に壮瞥町、伊達市、室蘭市の子供達でした。
 
 来年、当町が日本ジオパーク大会の開催地に決まりました。それを踏まえ、当町の子供達が、環境教育と防災教育の一環として、有珠山に馴染むとり組みが必要と考えました。子供達が、有珠山と馴染むことにより環境・防災を身近に意識することです。NPO法人、関連機関と連携して町内の小学校・中学校がこのようなプログラムに授業の一環として参加に対する教育行政の考えと取り組みについての姿勢をお伺いします。
 
 次年度以降から、ぜひ、洞爺湖町内の小学校・中学校を対象にNPO法人、関連機関と連携し、環境・防災プログラムとして学ぶ機会を作って欲しい。最近、「あたらしい公共」という考え方がございます。行政サービスを住民自身が行う、NPOが主体となり提供する、こういった考えのもと、ぜひ洞爺湖町も促進して頂きたいです。
 
 洞爺湖町が誕生して4年が経過しました。町内融和が必要なのは、私ども大人より、これからの次代を担う子供達です。この環境・防災プログラムを温泉地区、本町地区、洞爺地区の子供達が一緒に体験することにより、将来においての町内融和が確かなものになると確信します。最後に、教育行政について、教育長の取り組みについてのお考えを頂ければと思います。これで、私の一般質問は終わります。


日々感じたこと・洞爺湖町の想いをお伝えします。 しもみち英明

アクセス総数:66,281

2022年4月洞爺湖町長に初当選。
大学卒業後、証券会社に勤務し米国留学、海外駐在経験。
帰国後、札幌市で学習塾を13年間経営。
30年ぶりに地元に戻り町議会議員とバス会社の二刀流で2022年1月まで4期途中まで活動。
1985年成城大学経済学部卒。

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