心の伊達市民 第一号

水元公園の「オニバスとアサザ」

最近は記憶力が衰えて来て、「あれはいつだったかな?」ということが増えた。
今回は「水元公園」の「オニバス」と「アサザ」の話である。
私はブログに投稿を続けているので、「あれはいつだったかな?」と思い出せない時は、例えば「むしゃなび」で「オニバス」と「アサザ」を検索する。

すると2022年7月25日に、投稿していることが分かった。
もう3年も行っていなかったとは、私は思ってもいなかった。
そこで久し振りに、「オニバスとアサザ」を見ようと思い立った。


水路にびっしり浮かんだ「睡蓮」



公園内に入ると睡蓮池一面に「睡蓮」が敷き詰められたように浮かんでいて、白い花を咲かせていた。今回は重いのを覚悟で、良い写真を撮ろうと考えて一眼レフカメラを持参した。睡蓮の花は派手でないが、心を和ませてくれる。

その先の水路もたくさんの睡蓮があり、写真を撮りながら先に進む。
アサザの見学時間にはまだだいぶあるので、安心していた。


 「睡蓮」の花



太陽がギラギラと照り付けて暑い。公園は日影が少ないので、我慢して先に行くしかない。少し先に「蓮池」が見えて来た。ピンク色の花がとても綺麗だ。
この蓮は「古代蓮」という種類だそうである。

「古代蓮」というのは『約1400年から3000年前の種子が発芽し再び開花した蓮のことで、古代の遺跡や地層から見付かった種子から復活した非常に珍しい現象」の蓮のことだそうだ。私が行った日は開花の最盛期を過ぎており、花托になっているものが多かったのが残念だ。



アサザとオニバスの2種は希少植物なので、いつでも勝手に見ることは出来ない。
一般公開の日が決まっている。しかも「アサザ」の場合は午前9時から10時前の1時間だけである。行く前に確認の為に水元公園の事務所にメールで問い合わせた。

3日ほど経って6月22日に返信が来た。
『オニバス池、アサザ池共に7月1日(火)より一般公開の予定です。本日現在、共に開花はしておりません』とあった。しばらくしてから水元公園のHPで確認したら、今年はオニバス池では花はおろか、オニバスも出て来ていないと分かった。

しかし『7月1日現在、オニバス池のオニバスは例年より成長が遅れております。水辺のさと内「展示池」でもオニバスは育っておりますので、そちらをご覧下さい』とあったので、行ってみることにした。


「アサザ」の黄色い花(ごんぱち池)



途中で睡蓮や和蓮の撮影をしながら行ったので、「オニバス」の池に着いた時は9時25分くらいになっていた。
オニバスは時間制限が無いので、最初に「ごんぱち池」の「アサザ」を見に行った。
カメラマンが2人来ていて、熱心に撮影をしていた。

アサザ見学は池の端に設けられた木道から見る。中央付近には花が無く、なぜか両サイドに咲いている。小さな黄色の花が木道からは遠くで咲いているので、花の撮影は難しい。ここはアサザの都内で唯一の自生地だそうで、見学時間も制限し大事に保護しているようだ。


「アサザ」の黄色い花



次に「オニバス」を見に行った。
水元公園の説明では『オニバスは絶滅危惧種Ⅱ類に選定され東京都の天然記念物にもなっています。一般開放が行われているのはオニバスは「オニバス17号池、18号池」。巨大な葉は大きいものだと2mほどになり葉の表裏両方に棘があります。このとげとげしさがオニバスの名前の由来だそう。・・・』

『池を埋めつくす葉の隙間を縫うように天に向かってポコポコと突き出ているのがオニバスの花。かつては各地でみられたというオニバスですが、水質悪化や気象条件の影響を受け易く、この場所でもオニバスが生育しない年もあります。平安時代から存在するというオニバス、枕草子にも「見た目がおそろしげなもの」として登場しています』。


オニバスの池の「オニバス」



「ごんぱち池」に行ったら3年前に来た時は池を覆い尽くしていたオニバスも、今年はほんのわずかしか葉が見えない。全く寂しい限りである。だからもちろん花は全く咲いていなかった。日本では見られないが、このオニバスはアジアでは葉の上に子供が乗っている写真を見たことがある。

仕方ないので公園からのメールにあった『水辺のさと内「展示池」でもオニバスは育っております』を期待して、そちらに向かった。ところが入口は閉まっており、「休園日」と書いてあった。「えー! なぜ?」と思い、家でHPで確認した。

すると『月曜日が休演日ですが、その日が祝休日の場合は、翌日の火曜日を休園日にします』と書いてあった。今回は全く「ダメな日」だった。


 「オニバス」



(おまけの話)
いつもは水元公園に行く時は、急がないのでシルバーパスを使って都バスだけで行く。
アサザの公開が午前9時から10時までと早い時間だし短いので、今回は早く行けるコースを選んだ。

それから逆算して、自宅を7時45分に出た。一番早く着く経路としては、「東京BRTで新橋」→    「JR山手線で西日暮里」→「東京メトロ千代田線」→「綾瀬」→「JR常磐線で金町」→「水元公園」で、約44分の旅である。急がない時は都バスだけで行くが、その場合は1時間30分くらい掛かる。

通勤時間帯にこのコースを行くのは初めてなので、色々と面白い出会いがある。
金町から「京成バス」で10分ほどで、水元公園のバス停に着く。バス停から「オニバスの池」までは、25分くらい歩く。


 「水元公園」バス停



この日は朝から暑く、熱中症注意警報が出ていた。
和蓮、アサザ、オニバスを見学したら、もう暑くて帰りたくなった。
下りたバス停にはまた25分も歩くので、私の勘で逆方向に歩けば1つか2つ手前のバス停に出られるように思った。

初めて歩くコースなので、頼りは自分の「勘」だけである。いくら歩いてもバス停に出ない。諦めかけた時に広い道に出た。
近くを歩いていた人に『バス停はどこですか?』と聞いたら、教えてくれた。

ヨロヨロとバス停に行ったら、往きに乗った京成バスではなく東武バスだった。
もう私はどこにいるのか分からなくなった。
暑さに負けて頭がクラクラし、目の焦点が合わなくなり、気分が悪くなった。
どうも熱中症になったらしいと気が付いた。


 和蓮の花



立っていられなくなりそこにしゃがみ込み、もう少し悪くなったら救急車を呼ぼうと考えていた。「いつ死んでもいい」と思っているのに、この時はなぜか「このまま死ぬんだ」とは思えなかった。するとバスが来たので乗ったら、冷房が効いていて助かった。

金町駅前のスターバックスに入り「抹茶フラペチーノ」を注文して飲み、30分ほどしたらだいぶ気分が良くなって来た。いつもランチは「うどん」だが、エネルギー補給をしようと思い、「日高屋」に入り「半チャーハン」と「餃子」を注文した。

これを食べたらすっかり元へ戻ったようなので、帰りはシルバーパスが使える都バスで家まで帰り顔を洗ってベッドに入った。夕食時には、どうやら普通になったようだった。
「高齢者は熱中症をなめていはいけない」という教訓だった。


 ごんぱち池の「赤とんぼ」

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コメント

  1. ごんぱち池?(Y)

    ごんぱち池?(Y)

    返信

    「ごんぱち池」の「アサザ」?? オニバスも睡蓮も和蓮も印象に残る奇麗さを持っているのだが、残念なことに「ごんぱち池」の「アサザ」は言葉の印象に比べ肝心の花の美しさに欠けている。かわいそうな花ですね。それでも可憐な印象は心に残りました。

  2. Shinji

    Shinji

    返信

    熱中症にかかり、救急車を必要とするくらいのきわどい状況でしたが、無事正常に戻れたようで、ほっとしました。これからも暑さは続くので、本当に無理をなさりませぬように。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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