■秘湯研究会(宮内温泉)
「秘湯研究会伊達支部」の企画で、「宮内(ぐうない)温泉」に行った。今回のメンバーは壮瞥町のHさん、伊達市の長老のKさんである。 平日から私の温泉行きに付き合ってくれる人は非常に少なく、言い換えれば貴重な暇人である。
高速道路を黒松内で降りて、日本海側に出る。
途中迷いながらも1時間半くらいで島牧村泊にある「宮内温泉」に着く。
雨の中をHさんの運転で走る
ここは1軒宿の日帰り温泉で、外から見ると廃屋のようである。450円を支払い風呂場に行く。
内風呂2つと、露天風呂がある。
こんな寂れた温泉宿でも、混浴でないのが残念だ。
泉質はナトリウム・炭酸水素塩硫酸塩泉という、かなりややこしいものだが、加水も加熱もしていない本物の温泉である。
宮内温泉旅館の正面入口
自噴している温度は48.5度と高く、内風呂は熱くて入れない。
露天風呂の方が気持ちも良いし、湯温も丁度良い。
夫婦のトンボがお湯に卵を生みに来ていた。
毛虫もお湯を求めて、湯船に這って来る。
自然だけは有り余るほどある秘湯である。
湯温と気温が良いものだから、3人で湯船の渕に腰掛けて、延々と話をする。
話題は原発、為替、民事再生法、信金出資金、温泉、噂話などキリが無い。
自然がたっぷりの露天風呂
気が付いたら、2時間も入っていた。
裸の付き合いとはいいものである。
でも、最近の子供達は家の風呂に1人で入る習慣に慣れてしまい、友人と一緒に風呂に入るのは恥ずかしがってやらないと聞いた。
これじゃ、日本の将来は無い。
外国人が日本の風呂を気に入って、みんなで入る時代となっているのになー。
寿都港に停泊しているイカ釣り船
(おまけの話)
温泉に行く前の僅かな時間を割いて、アップデートのYさんとIさんと「カフェひらもと」で待ち合わせた。
カフェは今日は定休日だそうだが、私の為に開いてくれた。
しかも市内の有名レストランのSシェフを呼んで、ランチを作ってくれた。豪華な料理が目の前で作られて行く。
しかし私は焦る。
秘湯研究会のメンバーとの待ち合わせ時間が迫って来る。
風の町「寿都」で見掛けた風力発電の風車
失礼とは思ったが事情を説明し、急いでもらった。
出て来たスパゲッティを平らげ、デザートはパスし、コーヒーを飲んでお勘定にする。
そして驚いた。
『今日はいいです。私の招待です』と、オーナーが言う。
そんなつもりで予約をしたんじゃないのに、申し訳ないことをしてしまった。「ご馳走さまでした。平本さん」