■銀座で蜂蜜が400キロ
私は蜂蜜が好きで、毎朝パンに塗って食べている。 そして、伊達でも天然の蜂蜜を頂いた話を何回か書いている。
ところが、東京のど真ん中の銀座で蜂蜜が採れると聞いた。デパートとかお店から盗るのではない。
銀座でミツバチを飼って、それで蜂蜜を採っているのである。
インターネットで調べたら、『銀座ミツバチプロジェクト』というのがあるのが分かった。
松屋デパートの裏手のビルの屋上に巣箱を置いて、そこから飛んで行ったミツバチ達が日比谷公園や皇居や浜離宮に咲いている花から蜂蜜を集めて来るのだという。
初めて聞いた時は驚いた。
こんな突飛なことを考える人はただ者ではないと感じる。
こういうことを考える人が私は大好きである。
1年に3回だけ一般公開しているという日の今年度の最後の日である11月24日に予約をして見学に出掛けてみた。
1回の参加者は25人くらいで、参加費は1000円である。
エレベーターで11階まで上がり、そこから階段で屋上に出る。
ビル用の機械類の置かれたところの僅か6畳くらいの場所に巣箱が3箱置いてある。
銀座のミツバチ達
飼われているのは西洋ミツバチであるが、心なしか垢抜けて見える。そして、春から夏にかけて、そこで400キロの蜂蜜が採れるそうだ。
説明員の話では、『自分達はただ面白がってやっていたのに、それがメディアで取り上げられて、こんなことになった。』とかなり謙虚である。
養蜂自体は珍しくもないが、銀座というところが売りである。
採れた蜂蜜は販売はしていないそうで、資生堂や西洋銀座でケーキを食べると、そこに入っているそうだ。
帰りに蜂蜜を50グラムだけ貰ったが、帰ってから食べてみたら少し癖がある味だった。
これが銀座の蜂蜜の味なのか?
銀座のハチミツ50g
私も出来るなら銀座の旦那衆になり、こんな贅沢な遊びをしてみたいと思った。
(おまけの話)
今までに色々な国の蜂蜜を買って食べたことがある。
タイ北部の都市・チェンマイでは滞在していたプラザ・ホテルの脇にもぐりの両替屋があった。
そこは表向きは蜂蜜屋である。
時々、円をバーツに両替する為にここに行っていたが、帰国の前に本業の蜂蜜を買った。
そんな私を見て、両替屋は怪訝な顔をしていたなー。
マレーシア北部の小さな町・キャメロンハイランドに滞在していた時は、ミツバチ園で蜂蜜を買った。
ここは紅茶の産地なので、蜂蜜はお茶の花かもしれない。
その辺一帯の紅茶畑の幾何学模様が幻想的で美しかったのを思い出した。
ベトナムのホーチミンに滞在していた時に、そこから南に行ったところにあるメコン川に夕陽の撮影に行ったことがある。
その時はボートで川の中の島に渡り、ジャングルの中の花から採ったらしい蜂蜜を買った。
発展途上国で蜂蜜を買うと、大体の場合、容器は使い古したペット・ボトルの場合が多い。
これを持って帰るのが結構、大変なのである。
もしもトランクの中で破裂したら、とんでもないことになる。
いつも恐る恐る買って帰るのだが、まだ破裂したことはない。
でも、蜂蜜も食品なので、容器が綺麗で清潔でないと美味しく感じられない。そこへいくと、銀座の蜂蜜は名前だけで美味しく感じてしまう。
壮瞥町の蜂蜜も美味しいですよー。
今も毎朝、食べていますよ。
私が地元のHさんに先日会った時に彼は言っていた。
『橋本さんの退院祝いに故郷の日本ミツバチの蜂蜜をプレゼントします』。
まだ、入院もしていないのに、今から退院が楽しみだ。