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[2020.06.08]
■貧富の現れるバス路線
 
マンションの前のバス停には「都04」と「門33」の2路線のバスが来る。「都04」は「東京駅丸の内南口行き」で、「門33」は「亀戸駅行」である。 
 
この2つの路線には際立った大きな違いがある。 
「都04」の朝は通勤するサラリーマンで、非常に混み合う。 
 
(今回の写真は自宅から月島経由で、門前仲町までの間のステイ週間中の写真です) 
 
月島にはまだ路地裏には昭和の名残りの長屋がある。 


また越境入学で、アルマーニの制服で世間を騒がせた泰明小学校へ通う生徒達も乗って来る。サラリーマンは東銀座で降りて浅草線に乗り換える人、銀座4丁目で降りて銀座線か丸の内線に乗り換える人、 
 
有楽町で降りてJRに乗り換える人、終点の東京駅まで行って新幹線などに乗り換える人、丸の内に会社のある人に分れる。 
昼頃からは銀座に買い物や用事の為に出掛ける、よそ行き姿の奥さん方が増える。 
 
月島の「もんじゃ通り」(ステイホーム週間中) 
 
 
「門33」は生活路線で、サラリーマンは殆ど乗っていない。この路線に乗っている人は、高齢者が多い。 
病院に行く人、月島か門前仲町の安いスーパーに行く人、パートに行く人、老人クラブに行く人達だろうと思う。 
 
この路線に乗っている人は、ほとんどが無料のシルバーパスを持っている。だから2つの路線で、乗っている人達の身なりや服装が全く違う。 
 
殆どの「もんじゃ屋」は臨時休業していた」(ステイホーム週間中) 
 
 
私は外出自粛の間でも、人混みを避けて運動のために時々、門前仲町まで歩く。ゆっくり歩いても30分くらいで、あまり運動にならない。 
 
ある時、女房に「門仲まで行くなら、ドーナツを買って来て」と言われた。そこで門仲でミスター・ドーナツに行くことにした。 
 
「もんじゃ通り」にある、昔懐かしい名物交番。 
 
 
ドーナツを買って、帰りはバスに乗ることにした。 
バス停のベンチに座ってバスを待っていたら、80歳以上と思われるお婆さんが近付いて来た。 
 
私は席を譲ろうと思い、「バスに乗るのですか?」と聞いた。 
するとお婆さんは、私の予想を遥かに超えた言葉を発したのである。 
 
住吉神社の近くの「佃小橋」。後ろに見えるのは「リバーシティ21」。 
 
 
私がいま買って来たばかりのドーナツの袋を指さして、「それチョウダイ!」と言った。 
人は誰でも予想外のことが起きると、うろたえてしまう。 
 
私もその時はうろたえて、「駄目!あげられない!」と言ってしまった。お婆さんは悲しそうな顔をして、そこからヨロヨロと去って行った。 
 
住吉神社の「藤棚」が満開だった。 
 
 
私が見たところ服装からして、お婆さんはホームレスではないように感じた。ボケてしまって、徘徊しているのだろうか? 
お腹が減ってしまったのだろうか? 
 
後で落ち着いて考えたら、ドーナツはたった551円だったのだから、お婆さんにあげて、私はもう一度、買いに行けば良かったと悔やんだのであった。 
 
リバーシティから見た隅田川に架かる「新大橋」。 
 
 
(おまけの話) 
お婆さんが去ってしばらくしたら、今度はジイサンがベンチの私の席の隣に座った。そして手に持っていた物を、私との間に置いた。 
 
なにかと思い、私は何気なくそれを見た。 
そこには2つの物が置いてあり、1つはコロッケパン、もう1つは野菜サラダだった。 
 
門前仲町の交差点。 
 
 
どちらも表面に赤字で大きく、「半額」と書いたシールが貼ってあった。しかもレジ袋にも入れず、手に持って来たらしい。 
 
すぐ近くには安売り店の「赤札堂」がある。 
そこで買って来たのだろうか? 
身なりもそれほど悪くない。やはり80歳前後か? 
 
ミスター・ドーナツ(門前仲町店) 
 
 
バスが来たので私は乗ったが、その人も乗り込んで通路を挟んだ隣の席に座った。相変わらず2つのパンを手に持っている。 
 
なぜレジ袋に入れなかったのか?、有料となったレジ袋代の3円が勿体ないのか? 
 
「ひょっとして?」という思いが頭に浮かんだ。 
最近多いと言われている、高齢者の万引きではなかったか? 
 
この日、たった1回の「門33]だったが、「都04」とのあまりの違いに驚いた。 
 
門前仲町のバス停でバスを待つ私。 
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▼コメント(1)
名前:貧乏人  2020.06.10 06:00:52
あなたのような方のことを「心が貧しい」というのでしょう。  
読んで腹立たしいです。  
謙虚に生きていいお年ではありませんか。 

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プロフィール
心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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