■5年生存率
虻田の石田医師に前立腺癌を発見されて、東京で手術をして3年が過ぎた。 よく言われることだが、「5年生存率」というのがある。
癌の手術をして5年後に、どのくらいの確率で生き残っているかを示す数字である。
最近は医学と医薬の進歩が目覚ましく、癌の種類によっては、かなりの確率で生き残っている。
虻田の石田内科
3月5日に私が手術を受けた大学病院に、定期検査の為に出向いた。
その日は半年振りの検査なので、血液検査の他にCTによる全身の撮影があった。
今までに何回、レントゲンやCTスキャンをやったことか。
放射線の被ばく量といったら、福島原発の避難地区よりも多いだろうと思う。
病院へは大江戸線、JR、小田急バスを乗り継いで行く
それにいまだに前立腺には、ヨー素125という放射線を出す物質を埋め込んだままである。そうなると、私の場合はもう放射能なんか全然怖くない。
・・・と言いながら、検査結果が気になる。
担当医の説明では、「PSA値は少し下がった。また転移は無い」と言われてホッとした。
これで5年生存に向けて、なんとか行けそうである。
次回の検査は9月となったが、5年が過ぎるまではこのまま検査を続けることになりそうだ。
病院の通路
私は手術後に医師の求めに応じて、「医学の発展の為に、5年間のデータ提供をする」と約束しているので、途中で止めたら約束違反となるので、それはしたくないと思っている。
でも、本当のところは「5年で、もういい」と思っている。
それ以上に生きると、今度は癌ではなく、一番恐れているボケの領域に入ってしまうからだ。
マンションの54階から見た街並み
(おまけの話)
同級生と食事をすると、みんなは食後に争うように薬を飲む。
飲まないのは私だけだ。
糖尿病、心臓病、血糖値、心筋梗塞、血流など、それぞれ色々な病を抱えている。どの病気が一番重症かは私は分からない。
人により処方されている薬の種類が色々ある。
「俺は2種類だ」という奴がいると、「俺なんか4種類だぞ」なんて自慢げに言う奴がいる。
隅田川を行く観光船 (卑弥呼)
癌患者の私が一番、アチラの世界に近いように思えるのだが、薬を全く飲まないので心配されないのが残念である。
昔から「一病息災」と言って、なにか1つくらい病気があった方が長生き出来るようだ。
薬も処方されなくなると、医師から見放されたような気になる。
私もなにか薬を飲みたくなった。