
ふなおか薬局
【#不妊治療保険適用 について】認定子宝カウンセラーの京野が解説します!
こんにちは
土曜日如何お過ごしですか?
一般社団法人認定子宝カウンセラーの薬剤師京野です。
令和4年4月1日金曜日からスタートした
#不妊治療保険適用
『不妊治療の保険適用について』
なる。
・〇保険適用範囲内
治療費の3割負担
・〇保険適用範囲内+保険適用外
治療費全額自己負担
・〇保険適用範囲内+先進医療
治療費の3負担+先進医療費は自己負担
・体外受精が含まれる生殖補助医療では、顕微鏡を見ながら針のようなガラス管で精子を卵子に注入する顕微授精や、初期に実施する採卵、精巣内精子採取、胚移植とそのために必要な胚培養や胚凍結保存などが対象に含まれました。
・男性は年齢制限無し
・4月から治療を保険適用する場合は法的婚姻関係または事実婚カップルであることが条件となり、治療計画書を作成する診察日に夫婦で受診が必須となります。
人工授精がいくらになるのか
人工授精は3割負担で5460円となります。
続いて体外受精についてです。
これまでは自由診療で実施されており、病院によって料金は異なりますが下図の流れでおおよそ50〜60万前後です。
体外受精がいくらになるのか
今回の保険適用では下図のそれぞれの処置・技術などに対して料金が設定されています。
体外受精の実例で計算してみる
実際の例で考えてみたいと思います。
<採卵周期>
8個採卵→6個に顕微授精→4個の受精卵を胚盤胞まで培養→3個胚盤胞となり凍結。
<移植周期>
凍結保存していた胚盤胞を1個融解し胚移植。その際、アシステッドハッチングを実施した。
これまで採卵から移植まで平均は50〜60万円でした。特定不妊治療の助成金は30万円なので自己負担は20万〜30万円となります。
今回保険適用の場合だと、15万円ほどの自己負担となります。
今回の採卵数や培養数、凍結数などの場合は保険適用のほうが負担額が少ない様に感じます。
しかし、今回の例よりも数が多い場合や、今回保険適用になっておらず先進医療となる治療を同時に行う場合にはもしかしたら保険適用でもこれまでと同様の自己負担もしくはそれ以上となる可能性があるかもしれません。
ただ、採卵や移植までの薬剤や診察料も保険適用となるため、保険適用となることで負担が少なくなる場合も多くなるのではないかと予想されます。
まとめ
つまり、保険適用で体外受精に対するハードルが下がることはわかった一方で、治療内容やご年齢によって保険適用となったからといって必ずしもこれまでよりも負担額が少ない状態で治療ができるとは言い切れない現状も見えてきました。
と、なってます。
簡便にまとめてみました。
認定子宝カウンセラーとして10年間
沢山のご相談者様と向き合って来ました。
本当に必要なのは
妊娠・出産・育児を受け入れる
身体作り、心作りが大切です。
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