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[2010.10.05]
■やめる時はどうするの?
中国の上海で金属加工の工場を経営している私の友人に、Kさんという男がいる。 
彼は日本人で、以前は私の会社のそばに彼の工場があった。 
 
かなり前のことだが、Kさんは上海に工場を出す時に私に話をしてくれたので、私は『出すのは良いが、いずれ止める時が来る。その時はどうするの?』と聞いた覚えがある。 
 
始める前に止める時のことを聞かれたKさんは、思い掛けない質問にビックリしていた。 
 
上海の近代的な景色 


その時から10年近くも、Kさんは上海で頑張っている。 
そこで、Kさんに日本で大問題となっている今回の尖閣諸島問題に付いて聞いてみた。 
 
その返事が次のようなものだった。 
『尖閣の問題は、社内では中国人も私にはその話をしません。社外の貿易会社の中国人総経理は「中国政府は少しやり過ぎですよ。大人じゃないです。 
 
上海環球金融中心から(492メートル) 
写真はKさん提供 
 
日本は綺麗だからみんな行きたがっています。観光客が来なければ、日本も困るだろうし。Kさん、今は法律を全部守ることが必要です。もし何かあっても私は助けてあげられないです。役人に頼んでも、日本人を助けると周りから言われるから助けられないのです。」 
 
更に、上海の日本領事館から登録している日本人に、緊急情報というものがたまに来ますが、気をつけていますが、このことに付いての関連情報は何も来ません。』ということであった。 
 
金茂大厦ビル(421メートル) 
写真はKさん提供 
 
そして、メールの最後に、『以前に橋本さんが言っていた、「止める時はどう考えているの?」に付いて、そろそろ潮時でしょうか?。』とあった。 
 
(おまけの話) 
Kさんからのメールの続きです。 
『昨日、会社から帰る時に私の乗っている会社の車(運転手は社員)で交通事故がおきました。 
 
信号が青になったので、運転手は車を前に出したと同時に、右後方から左折しようとしたエンジン付きのリヤカーが前を横切ろうとして、我々の車の前に出たので、リヤカーはひっくり返りました。 
 
日本一の山「富士山」 
 
リヤカーのオジサンは自分が悪いのに威勢よく文句を言うので、言い合いになり、運転手が携帯電話で警察を呼びました。 
 
その時に運転手がとった行動は、「社長、タクシーで帰って。」と言い、心配している私ともう一人の日本人を積極的にタクシーに乗せようとします。どうやら我々が日本人だから、その場にいない方が彼にとって良いのだということを悟りました。 
 
すぐに通りかかったタクシーに乗り、家に着いて冷蔵庫に買ってあったシメジとピーマンを味噌にからめて中華鍋で炒めて、チンタオビールの栓を抜いて、さあ食べようと思ったら運転手から電話があって、「すみません、すみません、いま終った。問題無い」とのことだった。 
 
まあ、肩の力を抜いて、温泉にでも入って・・・。 
 
中国にいる日本人は、多かれ少なかれこんな思いをしていることを、日本政府は理解してもらいたいです。 
 
中国人は自分のこと、特にお金のこととなると、限度をわきまえず思っていることはなりふり構わず主張します。 
ですから、政府のトップでも同じようなことを言うもんだと思っています。』 
 
Kさん、お疲れ様です。 
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▼コメント(1)
名前:daisukey  2010.10.05 06:53:23
自分にとって大変興味深い話です。  
 
50種以上の人種で構成される中国人をひとくくりにするのは難しいのかもしれませんが、私が20年前につきあって来たビジネス上の中華民族(主に漢族/蒙古族)たちは、単に契約を守らないなど、そういう「概念」に遅れていただけと思っていました。恐らく日本人も昔はそういうところがあったのだろうと。  
 
ところが、どうもやはり、日本民族と中華民族とは大陸の朝鮮民族と違うように、根本的な特質が違うのかなと思わざるをえません。(あくまで報道などで一般的に見える部分で)  
 
やはり度重なる侵略の歴史の中で生き抜いて来た「たくましさ」というか、強さが代々DNAに刻み込まれているのでしょうか。  
 
国内の戦を重ねて来た日本人は、あくまで日本人間での争いであり、どこかしら何かの共通ルールがあっての戦いだったのかもしれず、ルール無用の異民族との戦いの歴史とは違ったのかもしれません。  
 
ともあれ、価値観というよりも、そうした身体に染み付いた異質な形質を持つ同士が、「人間としての理性」を共有して生産的な関係を作れることを強くのぞみます。  

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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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