心の伊達市民 第一号

新緑をGoogle Lensで

引退した者の特権は、「好きな時に、好きなところに行ける」に尽きる。
現役の時は「なんとか都合を付けて、混雑の中」に出掛けて行った覚えがある。
「引退したら、好きな時に行くぞー」と思っていたのに、最近の新型コロナ騒動で「不要不急の外出は控えろ」とお上から言われてしまっている。


隅田川テラスから見た光景(向かい側は旧築地市場、右は勝鬨橋)


私は不要不急の代表みたいな者だから、折角の休みに現役の人達に迷惑を掛けないように、週末や休日には出掛けないようにしている。
しかも現役の人達の出勤・帰宅時間に掛からないように、遅く出て早く帰って来ている。私なりに、かなり気を使っているのである。


「カリン」に小さな実がなっていた(あかつき公園)


桜が終り、いまは新緑である。
出来れば郊外に行ってみたいが、不要不急なので近場の新緑で我慢している。
家から歩いて図書館に行く道すがら、都心の新緑を楽しもうと考えた。


「ケヤキ」の新緑は美しい(聖路加国際病院)


この日は天気が良く、抜けるような青空だった。
中国からの黄砂も収まり、前日の雨が空気中の汚れを流してくれたので澄んでいる。

気温が低く、いつもは口と鼻が蒸れてしまうマスクも気にならない。
足取りも軽く、隅田川テラスに出てみる。
モーターボートや定期観光船が、私の目の前を過ぎ去って行く。


名前が分からないのでGoogle Lensで調べたら、「モッコクモドキ」


勝鬨橋を渡った対岸のテラスを歩く。
桜並木は花が散り、その後に小さなサクランボになるガク片が見える。
その先の「あかつき公園」に入ったら、「カリン」の花が咲いていた。
近寄って見たら、もう小さなカリンの実がなっていた。

秋になるとこれが大きくなり黄色の硬い実となり、それを拾って家に持って帰ると香がいつまでも続いて楽しめる。中央区はアチコチに小さな公園があるので、どこでも新緑が楽しめる。


桜の花も散り、赤い「ガク片」が目立つようになった。


「あかつき公園」を出ると、聖路加国際病院となり緑が一挙に増える。
道路沿いの小径を歩くと、色々な木々の新緑が楽しめる。
多くは私が名前を知らない木である。

そんな時は友人が教えてくれたスマホのソフト「Google Lens」が便利だ。
スマホを葉っぱに合わせてシャッターボタンを押すと、下の方にその木の名前が出て来る。それもかなりの確率でその木の名前を教えてくれる。


これもGoogle Lensで調べたら「ナツボダイジ」


それでは「ものは試し」と思い、自分の顔にレンズを当ててみた。
その答えは「人間」とか「橋本」と出るかと思ったら、私の顔の画面の下に「改善にご協力ください。レンズでどのような操作を行おうとしていましたか?」と出てしまった。

もしかしてスマホのソフトに「自撮りをしようとした」と思われたのかもしれない。こんなことをする人がいるとはGoogleも想定していないようだ。


モミジの花が咲いていた。


(おまけの話)
俳優の田中邦衛さんが亡くなった。88歳で老衰とのことだが、老衰とは珍しい。
私は俳優の彼が好きだった。私生活は知らないが、役柄の通りの人であって欲しい。彼は倉本聰の脚本の映画やドラマに多く出ていた。
倉本聰は北海道の富良野に住んでいるが、元々は杉並区善福寺に住んでいた。


「北の人名録」・・・★★


私は彼に会ったことは無いが、私の母は何度か善福寺の家で会っている。
それは私の母が倉本聰のお母さんに、お茶(茶道)を習っていたからである。
母が驚いて言っていたことだけを覚えている。

それは「倉本聰のお嫁さんが出て来た時に、真っ赤なスラックスを履いていたのよ」、「お茶の先生の家のお嫁さんよ!」だった。今ではどうということもない話だが、あの時代に真っ赤なスラックスは凄い。


これもGoogle Lensで調べたら「オオイトスギ」


新緑を尋ねて図書館まで行ったので、倉本聰の書籍が無いか検索した。
そして「北の人名録」と「冬眠の森」の2冊を借りて来た。
この本はエッセイで、富良野での生活の話である。
さすがにシナリオライターだけあって、文章が旨い。
(多分、話はオーバーだと思う)

『現地の人が私のことで、「オイルか?、ガスか?」と言っていて、まるで話が噛み合わない。シナリオライターという言葉を知らないので、火を点けるライターのことだと思っていた』というバカバカしい話などが載っていて楽しめる。


名前の分からないものだらけ「ベニカナメモチ」

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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