心の伊達市民 第一号

写真で見る東京(113)・・・・兜町を探索

【兜町】
「中央区まちかど展示館」という名のサイトがある。
それによると『中央区は江戸時代より、わが国の文化・商工業・情報の中心として発展してきた長い歴史と伝統を誇る由緒あるまちです。面積は小さいながらも、江戸五街道の起点である名橋「日本橋」、世界のショッピングストリート「銀座」、日本のウォール街「兜町」、・・・』

『食文化の中心「築地」佃や月島を初めとした豊かな水辺等さまざまな魅力に満ちあふれ、多くの人たちが集う活気とにぎわいのまちとして、めざましい発展を遂げて来ました。以来400年余り、中央区は歴史と伝統を育み、江戸伝来の老舗や地域のお祭りなど、多様な文化資源が脈々と息づいています』とある。


 「中央区かちかど展示館」ホームページ



【東京証券取引所】
1878年に現在の東京証券取引所の前身である「東京株式取引所」が設立された。
設立に関しては1万円札に登場している「日本資本主義の父」と呼ばれる渋沢 栄一が尽力している。

昔の株取引は「場立ち」という人たちが、手話のような手の動きで売買を行っていた。
それも1999年に廃止されて全てコンピューター処理になったので、見学しても面白みはない。建物は立派である。見学は裏の入口から、誰でも予約なしで入館できる。
でも見るものが無いので、あまりお勧めできない。


 「東京証券取引所」



【兜神社】
東京証券取引所からすぐの場所に「兜神社」がある。
現在は証券界の守り神・商業の神様として信仰を集めているが、「明治4年(1871年)に東京商社(三井物産の前身)の移転に伴い、「鎧稲荷」、「鬼塚」が遷座した。その際に兜塚として祀られていた源 義家を御祭神に「兜神社」として社殿を建立した。

更に「鎧稲荷」と合祀して兜町の鎮守「兜神社」が創建された。
この神社は今では源義家とはあまり関係なく、証券会社のサラリーマンが株価上昇を願いにやって来る。御祭神は源義家から「お金」に替わってしまった感じだ。


 「兜神社」



【銀行発祥の地】
「〇〇発祥の地」というのは中央区に多くあり、「銀行発祥の地」も兜町にある。
明治6年(1873年)、前年に制定された「国立銀行条例」に基づき、日本最初の銀行である「第一国立銀行」が、この場所に創立された。

兜町に来ると、古い建物はなんでも「渋沢栄一」が関係していて、ここにあった第一国立銀行も渋沢栄一が中心的な役割を果たした。

当時の建物は三井組が建てた「三井組為替方」を譲り受けたもので、海運橋のたもとに建つ壮麗な和洋折衷建物として有名だった。場所は東京証券取引所の斜め裏手になり、現在は「みずほ銀行兜町支店」になっている。


「銀行発祥の地」



【郵便局発祥の地】
私が意外だと感じたのだが、「郵便局の発祥の地」も兜町にあった。
「郵便」という言葉が使われ始めたのは明治初年の頃で、明治3年(1870年)に創設し、明治4年3月1日に東京~京都~大阪の3都市とその間を結ぶ東海道道筋の62ヶ所の宿駅で新式郵便事業が開始された。

この場所は高速道路の下を少し行った左側にあるのだが、そこへ来てみて分かった。
いつもは都営「浅草線」を「日本橋駅」で降りて、この日本橋郵便局の向かい側を歩いて日本橋へ行っていた。
ウロウロと歩いている割には、私は各建物の位置関係が頭に入っていないのである。


 「郵便局発祥の地」(日本橋郵便局)



【山二証券】
この証券会社のビルはスペイン瓦の庇や丸窓、石やタイルの外装等、豊かな装飾で歴史的な外観となっている。
創業は明治44年(1900年)であるが、似たような証券会社に「山一証券」があった。
山一証券は1897年なので3年遅いので、遠慮して「山二」としたのかもしれないが、ネットで調べたが不明である。

私の親戚が山一証券に勤めていたことがあったが、1997年に倒産してしまった。
倒産の記者会見で社長が「私たちが悪いんであって、社員は悪くありませんから!」の言葉だけが有名になった。
「山一」が倒産し、「山二」が残ったという皮肉な歴史である。


 「山二証券」本社ビル



【KABUTO ONE】
兜町に行けば必ず行く場所が「KABUTO ONE」で、場所は「茅場町」交差点の角にある。中央区の広報でも『兜町は明治以来「コト始めの街」、「投資の街」、「証券の街」としての地歴を有し、時代時代のイノベーションが起こり、投資家が集い、様々な情報が交流する舞台となって来ました。現在、東京都が推進する「国際金融都市・東京」構想を契機に新金融拠点形成に向けた再開発が行われています』とある。

その目玉が「KABUTO ONE」ではないだろうか?
1階の天井から世界最大規模のキューブ型大型ディスプレイ「The HEART」が下がり、刻々と株価を表示している。
また窓際には渋沢 栄一がベンチに座っているので、並んで腰かけることが出来る。


 渋沢栄一のベンチ(KABUTO ONE)



(おまけの話)
【ホテル K5】
変な名前のホテルだが、外国人観光客には大人気だそうだ。
ホテルの名前の由来は兜町の「K」と、元々の建物名「兜町第5平和ビル」の「5」を組み合わせただけで、特別な意味は無い。

ここは渋沢 栄一が設立した日本発になる銀行の分室で、建物内は日本人オーナーとスウェーデンの建築会社「Claesson Kovistro Rune」によって、活気あるブティック・ホテルになっている。しかしホテルの前を通ったが、1度目は気が付かなかった。

全くホテルらしくなく、しかも壁に「K5」と小さく出ているだけだ。
大正12年竣工の古い歴史的な建物の重厚で荘厳な雰囲気を生かしていて、周りの雰囲気に溶け込んでいた。


 ホテル「K5」



【スイーツ teal】
「teal」とは聞きなれない言葉だと思い調べてみたら、「青緑色」のことだった。
この店は渋沢栄一の旧邸宅跡である「日証館」の1階に2021年に開店したチョコレートとアイスクリームの店である。日本トップクラスのショコラティエの眞砂翔平氏とシェフパティシエの大山恵介氏がタッグを組んだ人気店だそうだ。

この場所は兜神社のすぐ近くの並びで女性には大人気の店で、この時も入店待ちの行列が出来ていた。でもここも店の名前が小さく、知らない人にはなんだか分からない。
住所が「兜町1丁目1番地」であることからも、色々と想像できる。
店の中に入ってみたがカフェ部分は少ししかなく、ほとんどのお客はケーキを買っていた。


 「teal」(日証館1階)



【街角ピアノ】
「郵便局発祥の地」を見た時に、向かい側のビルに見覚えがあった。
そこは「日本橋ダイヤモンド・ビルディング」で、「三菱倉庫㈱」の本社があるビルだった。以前に来たことがあったのは、この1階に「まちかどピアノ」が置いてありその取材だった。

「まだピアノはあるかな?」と思って中に入ると、今まで通りにピアノがあった。
その時に高齢のサラリーマンがやって来て、ピアノを弾き出した。
まり上手とは言えなかったが、思い掛けないところでピアノ演奏が聴けたのは良かった。


  「日本橋ダイヤモンド・ビルディング」

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コメント

  1. Shinji

    Shinji

    返信

    中央区はオシャレ密度が高いですね!歴史ある場所と建物をうまく活用している点も、好ましいです。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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