むしゃなび編集部
『モルエラニの霧の中』が、すごかった・・!
先月末「くものすカルテット北海道ツアー2015」に沸いた室蘭ですが、
会場となった室蘭市民会館大ホールは満席、
この日上映されたのは、全7話オムニバスのうち、
果たしてどんな映画になっているのか?
いぶりの景色はどんな風にスクリーンに映るのか??
場内熱気に包まれています。
上映に先立ち、世界的映画監督でありアコーディオン&ピアノ奏者、『モルエラニの霧の中』の坪川拓史監督が登場!
坪川監督「いつかゆっくり撮ろうと思って、産業会館内の床屋さんなど、室蘭のいろいろな場所を舞台にお話を書いていました。ある日通りかかったら、取り壊されそうになっていて、早く始めないとどんどんなくなってしまう・・・、そう思って見切り発車でスタートしたのが昨年の3月。
皆さんのおかげで、ここまで来ることができました。
映画って撮影が終わったら完成ではないんですよ。やっと素材が揃った状態なんです。漁師さんが釣った魚が市場に並ぶような感じでしょうか。
撮影終了から仕上げまで、まだまだ時間も、お金もかかります。
今日ご覧いただく映像も、完成版ではありませんが、お世話になった市民の皆さんに観ていただきたくて、今日を迎えました」
「死体役で出してよって、よく街の人に声をかけられるんですよ。」
「私は日鋼記念病院で生まれて、長万部育ちですが、室蘭は第二の故郷だと思っています。
21年暮らした東京から、移住して4年経ちました。
いろんな人に励まされ、お世話になりました。そういう人たちのために撮り始めた映画です。
完成まであとどのくらいかかるのか、私にもわかりません。
でもなんとか、完成、DVD化、海外の映画祭に持っていくところまで応援団の手で作りたい。
どうかみなさん長生きしていただいて(笑)、完成を楽しみにしてください!」
「第2章 写真館の話」(ダイジェスト)が始まると、呆然としてしまいました。
う、うつくしいいい。。。
知っている場所なのに、いつも目にする景色とはなんて違うのでしょう。
映画というと、派手なアクションや波乱万丈のストーリーがイメージされますが、
『モルエラニ・・・』に描かれる世界には、もっと別の何かがあります。
来場者それぞれに感想は違うと思いますが、筆者が感じたことを書かせていただけば、
室蘭の街ってこんなにすてきだったんだ??
いぶりってなんて自然がきれいなの〜〜。
<いつもの景色>は、当たり前にそこにあるのではない・・・
建物、木や花、子ども、大人、古いもの、新しいもの、などなど、本当は沢山のもので出来ている。
ひとつひとつに、それぞれの時間が流れていて、形を変え、生きて、なくなってゆく。
数えきれない人やモノたちのストーリーがつながりあって、いま、自分がここにいるんだなあ。。。
そんな感動が湧いくる映画でした!
キャストの半数が市民の方々で、随所で名演技を披露、とてもいい味でしたよ〜。会場から幾度も笑いの声が上がっていました。
村田 博さん 科学館の職員がハマり役
「裏方忙しくてまだ映画観れてません!」
昼の部終了後
『モルエラニ・・・』に描かれる物語は、監督がこの地域で出会った人や場所、見聞きしたことを基にしているのだそうです。
かといって、いぶり市民だけが共感し、感動するのではありません。
上映された3話のいずれもが、見たことも聞いたこともないストーリーなのに、どうしてか胸を打つのです。
「誰かのことをずっと待っている」
「なくなったものを思い続けている」
「役に立たなくなったものを変わらず大切にしている」
そういった、誰でも持っている<思い>とつながるからかなと思います。
この地域を知らない人も、スクリーンの中のいぶりの景色や人間模様の中に、心のふるさと、あこがれの場所を重ねて観るのではないでしょうか。
そういう人たちが、観光や移住で実際のロケ地目指してやってきたり、いぶりの特産物を好きになって購入したりといった様々な可能性があります。
近隣の市町村へ反響が広まってゆくことも想像に難くありません。
自分たちの地域を映画にする。
それだけで大きな価値のあることでしょう。
しかし、この『モルエラニの霧の中』は、息をのむほど美しい映像と、観る人の心に深く呼びかける物語を兼ね備えた、ものすごい映画なのです!!
映画の完成が、いぶりの大きな財産の誕生となることを予感したのは、決して筆者だけではないと思います。
来場者のこえ
80代女性、室蘭市
「いいですねー!!大杉蓮さん大好きです。お金かかっているんだろうなと思いました。
立派です。室蘭にこんな景色があったなんて・・・。
身体がきけばお手伝いしたいくらい。」
70代男性、室蘭市
「蒸気機関車が、やっぱりよかったです。60年前乗っていたから。地域のよいところ、残してほしいなと思います。長生きして完成観なくちゃ!」
室蘭映画製作応援団 副団長
吉田 みゆき さん(右)、松永 英樹 さん(左)
「とにかく完成まで行きつけば、
企業のスポンサーを入れず、
どうか長い目でみてほしい、この映画をいぶり全体の活性化に大いに役立ててゆきます。現在ロケ地としては室蘭が主ですが、
市町村の枠に関わらず、
協賛・サポーター大募集中!!
電話 : 0143-50-6200 メール : info@moruerani.com 公式HP : http://moruerani.com/ 詳細はFacebookをチェック→https://www.facebook.com/moruerani |
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