今年で8回目となる「TOYAKOマンガ・アニメフェスタ」が、6月24日(土)・25日(日)に開催されました。
2010年の第1回から徐々に参加者を増やし、すっかり洞爺湖の一大イベントのひとつとして認知されるようになったアニフェス。
今年はなんと、来場者6万人を記録しました。
メインは何といっても、洞爺湖温泉街一帯を会場としたコスプレ。さらに人気声優をゲストに迎えたトークショーやコンサート、同人誌の即売会なども開かれています。
温泉街がパンクしそう!そんな賑わいの中、むしゃなび&そ・ら・み編集部では初のアニフェス取材に潜入しました。
素晴らしきコスプレ姿をご覧ください!

  コスプレ in TMAF2017ギャラリー 

※ご本人に撮影・掲載の許可をいただいています。
※クリックすると画像が大きくなります。
洞爺湖MAF_53

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洞爺湖MAF_41誰が何のキャラなのかはほとんどわからない・・・しかし!みんなかわいいぞーっ。
写真を撮らせていただけますか?と聞くと皆さんとても礼儀正しかったのが印象的でした。
大盛況ですが、お祭り的なハイテンションとはちょっと違う。
もっとコアな部分での「好き」と「楽しい」が溢れていて、空気が意外なほど優しかったです。

洞爺湖MAF_35

アニフェスの奥深〜い魅力に触れたch、後日実行委員会を訪れました。
TOYAKOマンガ・アニメフェスタ事業推進委員長の北島良人さんは洞爺湖温泉観光協会の理事の一人。
建設会社を経営する傍ら、様々なイベント運営に携わり、演劇や音楽活動も行なう洞爺湖の文化人です。
そんな北島さんに、まずはアニフェス開催のきっかけを伺いました。

  なぜ洞爺湖温泉でコスプレ?? 

IMG_9124 洞爺湖マンガアニメフェスタ事業推進委員長・北島良人さん

北島さん 洞爺湖温泉誕生100年の記念イベントとして何か新しいことできないか、というのを話していた時に、たまたまコスプレが好きなメンバーがいて、やってみたいという提案が出たんです。
「そんなのやって大丈夫なの?」という反対意見もあったのですが、1回限りのイベントとしてまずやってみようということになりました。
その時3000人集まって、この街の人口の3分の1くらいなんですけれど、もっと続けて欲しいという反響もいただきました。そこで、町内の若手メンバーに声をかけたんです。
町からは補助金が出たんですが、それだけではとてもイベントは開催できない。そこで毎年会場内でパンフレットを販売して、イベントの収入源にしています。購入していただくと、更衣室が使えたり荷物を預けることができたり、割引やスタンプラリーに参加することができます。

IMG_9119 今年2017年版パンフレット。1部1200円で会場内で販売されてる。

  赤字覚悟で集結!アニフェス実行委員会 

ch 参加費やエントリー制ではないんですね。

北島さん これが唯一の収入源なんです。だから10人とか20人しか集まらなかったら、全く赤字になってしまう。
その時はみんなで負担しよう、という意気込みで集まっているのが、今の実行委員の主要メンバーです。
全員完全ボランティアなんで、沢山来ていただいたからといって給料が出る訳でもないんですけどね(笑)

とりあえずは1万人目指そうと思ってスタートしました。この町の人口と同じ人数。10年くらいかかるだろうねって話していたんですけれど。2年目に7千人、3年目に突如3万人、8回目の今年で6万人ご来場いただきました。

IMG_9125 撤収作業での一コマ。裏方の尽力あってのイベント!(北島さんの画像をお借りました)

ch まだまだ増えそうですか?

北島さん うーん、正直受け入れ態勢を考えるとなかなか難しいところなんですよ。
参加者が増えても、受け入れる側は増えないので。
沢山の方にご協力いただいていますが、駐車場や、ホテルのキャパはもういっぱいですね。
今年は留寿都のホテルからシャトルバスを出していただきましたが、伊達や室蘭に宿泊された方も結構いらっしゃるようです。
その辺は課題といっても、どうしようもないところもあるんですけど。逆に参加者の方々の方がいろんな工夫をされているんじゃないかと思います。

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洞爺湖MAF_1 会場に向かう途中、伊達のホテルで出会った痛車オーナーさん達。2月時点ですでに洞爺湖のホテルがとれなかったのだとか。キャラによって決まっているナンバーも痛車の大事なポイント。

  口コミが口コミを呼び、来場6万人 

s_洞爺湖MAF_52ch なぜこんなにたくさんの人が集まるようになったと思われますか?
北島さん うちらは予算がないので、とにかく予算を削って運営しています。
でも、イベントのコンテンツの質を下げる訳にはいかないので、どこ削るかといえば、広告費ですよね。
チラシをあんまり作らないとか(笑)、ポスターも100枚くらいしか作ってないですし。

ch 驚!(どうりで見かけないと思った・・・)

北島さん だから、このイベントがこんなに大きくなったのは、参加者の方がSNS等で「洞爺湖温泉すごく楽しかったから今度一緒に行こうね」って1人が2人になり、2人が4人になり・・・そうやってどんどん集まってきたんじゃないか、と思ってます。

  好きな人が集まって、来たい人が来て、やってる人が楽しい 

洞爺湖MAF_20

北島さん 僕自身、いろんなイベントの開催に携わっていますが、好きな人間がやらないと続かないんですよ。言われて仕方なくやっても長続きしないし、その気持ちって絶対お客さんに伝わります。
うちらのイベントは来たい人が来てくれて、やりたい人がやってる。すごい素敵なイベントだなと思ってます。
だから、人が増える増えないは、僕らには一切関係ないんですよ。
100万人でも1000人でもおんなじ。なぜかってみんなこのイベントで給料もらってる訳じゃないんで(笑)
周りが5万人来た、6万人来たって騒いでるだけであって。

閉会式にて。 閉会式にて。

それが「町おこし」だって言われても、僕ら全然そんなこと考えてないですよ。
だって、365日のたった1日か2日で、どんなに沢山人が来たって、町おこしになる訳ないでしょ。「町おこし」で何かしようって構えるんじゃなくてさ、まずはやってる人間とお客さんが楽しくないとさ。
ただ、経済効果は大きいだろうと思いますけど。s_洞爺湖MAF_62

好きな人間が集まって、来たい人が来て、やってる人が楽しい。これがイベントの第一条件だね!
閉会式が終わると、来年できるのかな、というのはいつも思うんです。
でも、また1年後のためにお金を貯めて、衣装を考えて、衣装や痛車を作って、有給を取らずに頑張って、この日を楽しみにしてる人がたっくさんいるんだろうな、そういう人たちが来てくれてるんだろうな、と思うと、来年もやらなきゃなって思いますね。(インタビュー終)洞爺湖MAF_43

いや〜、実行委員会のバイタリティーと懐の深さに脱帽です。
ほかにも、地元の方への挨拶は絶対に欠かさないとか、各地からやってくるボランティアスタッフのこと、ゲストの出演交渉など、裏話の数々が・・・。聞けば聞くほどアツイ!!
8回を通して「受け入る体制」を地道に、そして丁寧に作られてきたことがよくわかりました。
その尽力が、来場者に愛される大きな要因になっているのでしょう。
会場でのコスプレーヤーさんの「キメ」ぶりと「魅せ」ぶりは清々しいほどでした。
カメラを向けているうちに、心も体も軽くなったch、、
「これってカタルシスっていうやつ??」
「好き」と「楽しい」を追求することってすごいエネルギーなんだなあ、としみじみ感じた夏の2日間でした。洞爺湖MAF_37


TOYAKOマンガ・アニメフェスタ2017

2017年6月24日(土)・25日(日)

主催 TOYAKOマンガ・アニメフェスタ事業推進委員会 / (社)洞爺湖温泉観光協会
共催 洞爺湖町
後援 洞爺湖町商工会 / とうや湖温泉旅館組合 / 洞爺湖温泉飲食店組合
協力 KADOKAWA / FIGHTING DREAMERS

http://tmaf.toyako-prj.net


★北島良人さんのラジオ番組がスタートするよ。その名も「珍小島からこんばんわ」!
オンエアーは7月3日(月)夜10時〜FMびゅ〜にて!!

FMビュー番組表→http://fmview.jp/program/


※記事の内容は取材時の情報に基づいています。(取材2017年) 

撮影にご協力いただいたコスプレーヤーの皆さん、ありがとうございました。


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