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七体の六地蔵

地蔵菩薩の六地蔵ってよく聞きますよね?茨城県東茨城郡に、聖宝六地蔵寺という真言宗のお寺がある…。面白い事に、このお寺は六地蔵寺という名称にかかわらず、七体の地蔵尊を安置している…。
本来寺号通り六体だったのですが、七体になった原因というのが…
ある日の夕暮時、六地蔵寺の住職が、境内の一面に、水浸しになるほど水を撒いていたので、たまたま寺を訪れた信者が、驚いて
「和尚さん、そんなにたくさん水を撒いて、どうかなされましたか?」
と尋ねると、住職は水を撒く手も休めず
「今、唐の金山寺で火事が起こり寺が焼けている!だからこうして、消火の手伝いをしておるのじゃ!」
と真顔で答えた。信者は妙な事を言う和尚だと思いながら、いつものように地蔵堂に入って行った…。すると六体あるはずの地蔵尊が五体しかいない!ますます不思議に思い、
「お地蔵さまが一体見えませぬが、どうなされましたか?」

と和尚に訳を尋ねると、和尚は平然として
「唐の火事を消しに、今、出かけたところじゃ!間もなく金山寺に着くじゃろう」
と答えたので、信者はビックリして、和尚が気がふれたのではないか?くらい思ったでしょうね…。それにしても六地蔵寺に地蔵尊が五体しかないのは具合が悪いという事になり、信者一同が集まって新たに地蔵尊一体を造り、寺に寄進した…。
すると!やがて金山寺の消火の手伝いに行っていた地蔵尊が唐から帰国し、寺に戻って来たので、地蔵尊が七体になってしまったという言い伝えがある…。
赤い月
金山寺の消火の手伝いに行った地蔵尊は、唐から帰国の際、まず長崎に上陸して、そこから牛車に揺られて、ゆっくりと帰って来たのですが、あまりの長旅に、車を引いていた牛は、六地蔵寺に着くと同時に、山門で倒れ、そのまま亡くなってしまったという…。
寺の住職や村人たちは牛を哀れみ、寺の門前に塚を築いて葬ったという…。これが今も六地蔵寺前に残っている牛塚だそうです。
※画像はイメージです

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