仏教の修法でない法を外法というのですが、実はそれらの作法はまったく密教や修験道のものであって、実際は外法なのはその祈願の趣旨なのね…。普通では肯定しがたい祈祷に用いる法の意味での外法という事です。

外法の代表格は「天狗法」でしょう…。何せ天狗自体が外法様の異名があるくらいです。これらは主に調伏法の範疇に入ります。
ならば外法とは言わないで調伏法と言わないのか?
それは調伏法が仏法である以上、大義名分がなくてはこれを修せないからですわ…。
つまり調伏する相手は同時に国家社会の怨敵や仏敵でなくてはならない…。したがって、よほど周知の悪人相手でもない限り、個人の怨恨では調伏するという訳にはいかない訳で…。

これに対して、外法は善悪関係なく相手に対して使う事が出来る。つまり善悪よりも利得により動く存在を手なづけて利用する法で、祀るのは狐狸のような動物霊か天狗や死神であって、神仏ではありません!

愛法も同じく、倫理はひとまずおいて、何としても愛の勝利者になりたい人のための法であります。これに古来、荼吉尼天法や聖天法等を挙げますが、それには仏菩薩の化身である権類の天ではダメで、本地仏のない実類の神霊を祈るのさ…。

実類の毘那夜伽や荼吉尼はまったくの鬼神でして、これは鬼神に横道なしで、正邪に関心のない者どもなので、うまく喜ばせる事が出来れば憎い恋敵を追い払ってくれたり、恋しい人の心を奪う事も出来ると信じられていたらしい…。

これは、是非やりたい!と思う方もいるかもしれませんが、こういう法は一般の方ではまず出来ないし、相当にヤバいリスクを背負う事になるし、人に頼みたくとも、それなりの行を積んだ行者さんは、そのような邪な事をする方はまずいないので、ハッキリ言いますけど、無理!


ちょっと不思議なおはなし タリズマン・マスター

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