「旧約聖書」の創世記によると、人類ははじめ一つの言語で話していたんですが、たくさんのジグラット(聖塔)が建てられるようになった事を「天に対する挑戦か!」と言って、神が怒り、人々の間で言葉を通じないようにしてしまったのだという…。また、神の怒りの雷で、一瞬にして滅んだという記述もありますね…。

 それで世界には様々な言語が誕生した…という訳なんですが、その神の怒りをかったジグラットが、有名な「バベルの塔」ですよね?「旧約聖書」の創世記といえば「古事記」に出て来る神話のようなもので、この「バベルの塔」にしても、伝説上の話と思いがちですが、実はこれは実在するんですよ…。

 イラクの南部、バクダッドから南西へ350キロ進んだ辺りに、古代オリエント文明を支えたウルの遺跡があります。

 紀元前2112~2004年までウル第三王朝の首都として栄えたウルは、直径1700メートル、短径700メートルの楕円形の外壁で囲まれており、市の中央の辺りは聖域(テメノス)とされ、ジグラットが建てられた…。

 このウルに建てられたジグラットこそが、「バベルの塔」だ!というのさ…。

 この聖塔は8層からなる階段状の建物で、その高さは180メートルもあったらしい…。19世紀の段階では、ウル第三王朝の頃に建てられたと考えられていましたが、20世紀になって、元は紀元前4000年頃に建てられ、それを軸とするような形で、ウル第三王朝の時代に立て直しされた事が判明しているそうです。

 イラクにおける古代の遺跡調査は1840年代からはじめられ、19世紀末には、その地域に、アッシリアやバビロニアといった文明の元となった、シュメール人の文明が存在していた事が明らかにされていますしね…。

 「旧約聖書」はシュメール人についてもふれた箇所があって、彼らは山岳地帯から砂漠のバビロンに移り住んだ時に、盛んにジグラットを建てたという事が載っています…。

 ウル王朝がシュメールの流れをくむものである事からも、ウルのジグラットこそが、「バベルの塔」であると言われています。塔が壊される…言語が…とは、人や国と考えられる訳で、昨今色々自分たちの予想外の事が次々起こっている現状、日本の国、いや世界中、バベルの塔にならない事を祈るだけです…。


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