■麻薬地帯を行く(タイ・ミャンマー・ラオス編)
(話題の無い時の昔話) タイの北部の町、チェンマイに植林をする為の下調べに行ったことがある。
それはロータリークラブの国際奉仕活動の一環であった。
私の友人の都内のクラブ員のIさんが、『橋本さん、タイへ植林の下調べに行くのだが、誰も行く人がいないし、言葉も出来ないので一緒に行ってくれないか?』と誘ってきた。
なんでも参加の私は、丁度時間が取れたので、一緒に行くことになった。
この時が私がチェンマイに初めて行った時である。

チェンマイでは植林する場所を案内してもらい、試しに100本くらいチーク材の苗を植えた。日本の商社がタイのチーク材を買い漁ったので、タイからチーク材が無くなり、山は禿山となってしまった。
そこをもう一度緑豊かなチーク林にしようというのである。
この様子は現地の新聞に写真入りで報道された。
お試し植林が終ったので自由時間が出来た。
どこか観光に行こうと思ったが、なかなか良い場所が思い付かない。
そこで私は連れのIさんに『ゴールデン・トライアングルに行かないか?』と誘った。
『それは何?』と言うので、『世界の麻薬地帯の中心だよ』と答えると、
彼はビビった。でも、『2度とこんな機会はないよ』という私の強硬な意見に彼も同意して嫌々行くことになった。
ハイヤーを雇ったが、案外彼らは心配していないし、慣れているようだった。
6時間くらい走って、タイ、ミャンマー、ラオスが接するメイサイという町に着く。
この町でパスポートをコピーしてガイドに渡す。
なにかあった時の為の準備のようだ。
国境の川幅の狭い場所に国境がある。そこから歩いてミャンマーに入った。
町の店は怪しい雰囲気で、麻薬を吸う道具は売られているが、麻薬は売っていない。Iさんに急かされたので、2時間ほど滞在してタイへ戻った。
いま思えば、結構危険な行動だったなー。