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[2008.12.19]
■白衣の天使は居たか?
16日に入院して、19日の午後に退院した。 
なんだか刑期を終えて、刑務所から出て来たような気持ちになった。 
もっとも、刑務所にはまだ入ったことがないので、同じかどうかは定かでない。 


12月17日の午後2時からの手術の時には全身麻酔をかけられて、更に放射線を出す物質を前立腺に50個も埋め込んだ。 
これは非常に精密さを要求される手術なので、手術時に微動だにしては困るので筋弛緩剤を注射される。 
 
この薬は全身の筋肉を弛緩させるので、当然のように自分で呼吸出来なくなる。 
肺に達する長いパイプを口から入れられて、強制的に空気を送り込まれる。稀にこの薬で自殺や殺人が起きるという危険な薬なのである。 
 
手術中のことは全身麻酔をかけられていたので、全く記憶が無い。でも、ある意味ではその間は臨死体験をしたようなものである。 
 
女房は手術の前に、『もし手術で麻酔をかけられている時に、川の向こう側で美人のおねえちゃんが手招きをしていても、絶対に行っては駄目よ』と言った。 
私の普段の行動からみて、三途の川を渡ってしまう恐れを感じとっていたのだろうと思う。 
 
私は今までに入院した経験が無い。そこで入院してみて分かった。若い看護師の女性がみんな天使のように見える。 
凄く親切だし、可愛い子ばかりだ。 
 
そんな天使に2時間毎の検診の度に下半身をむき出しにされて、埋め込んだヨウ素125が脱落していないかを調べられる。これは何回されても、その都度、恥ずかしい思いをする。 
 
放射線管理区域 
 
杏林大学付属病院には白衣の天使がいっぱい居たが、この時ばかりは天使じゃなくて、悪魔の方が気が楽だと思った。 
もっとも、白衣の天使だって、そんな物は見たくはなかっただろう。 
 
(おまけの話) 
私の受けた手術は放射線を出す物質・ヨウ素125を前立腺に直接埋め込む手術である。 
そこで色々な制約事項がある。 
部屋は一番外れの個室で、放射線管理区域となっている。 
 
入室の際は誰でも鉛で出来た特殊なエプロンをしてから入る。お見舞客は部屋に入れない。 
私が部屋の外に出る時は、同じエプロンをしなければならない。 
 
退院したら証明書を渡される。 
それには『もし私が1年以内に死んだら、私の死体を杏林大学付属病院に運ばなければならない』という注意書きが書いてある。 
 
ヨウ素125挿入証明書 
 
私は死ぬまでそれを身に付けていなければならない。 
これらは日本が世界でたった一つの被爆国であることから来た、必要以上の安全対策から来ている。 
そんな私は今日からサイボーグとなったのである。 
 
手術の詳細はこのブログに適した話題ではないので、希望した人に個別にお知らせしたいと思う。 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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