■『フーテンの寅さん』の故郷を訪ねる
テレビを見ていたら、昔の映画の案内をしていた。 そこに山田洋次監督、渥美清主演のヒット作である『男はつらいよ』が出ていた。
そこで急に思い立って、映画の舞台となった柴又帝釈天に出掛けてみようと思った。『じゃー、映画を見よう』と、ならないところが私なのである。
葛飾区柴又の帝釈天には今までに3回行った。
一番最初はまだ『男はつらいよ』が映画になる前で、大学時代に友人の父親に連れられて行った覚えがある。
その近くにその友人の先祖の墓があり、墓参りに付き合わされて、その後、川甚という川魚料理屋に連れて行かれた。
どういうわけか、一度しか行っていない店の名前を今でも覚えている。
柴又帝釈天
その後は結婚してからは女房と2回ほど行った。
今回はデジカメクラブのメンバーを4人誘った。
JR浅草橋から地下鉄に乗り、いくつか乗り換えて柴又帝釈天に着く。
駅から続く道を進むとそこは帝釈天の参道で、両側には沢山のお店が出ている。
『男はつらいよ』の舞台となった寅さんの実家の草団子屋もある。
草だんご屋「高木屋」
映画に出て来る寅さんの実家は帝釈天の門前の草団子屋という設定である。その通りには草団子屋が4軒ある。
1軒は『とらや』といい、もう1軒は『高木屋』という。
他の2軒は後発らしい。
『男はつらいよ』の第1作から第4作までの撮影が行われたのが『とらや』である。
それ以降は『高木屋』に移ったようだが、その間の事情は分からない。
そこで、両方の店で草団子を買って食べてみた。
どちらも餡に特徴があり、どちらが上とは決められない。
両方とも美味しかった。
もうひとつの柴又の名物は川魚料理である。
そこで『川千家』という『川甚』のライバル店で鰻重を食べた。今回は撮影はあまりしないで、食べてばかりいた。
また太りそうだ。
(おまけの話)
帝釈天にお参りをしてから、そこからすぐの演歌で有名になった『矢切り渡し』を見に行く。
対岸はゴルフ場となっているので、今はゴルフ客の為の渡しが専門なのかもしれない。
矢切りの渡し
時間が余ったので、私がみなを浅草寺の裏手の見学に誘った。
浅草寺
仲見世通りを通り浅草寺にお参りし、左手に行くとロックで、そこを右に曲がってひさご通りを抜けて、大通りを渡る。
その右手にある大学芋で有名な千葉屋でイモを買い、喫茶店で少し休憩してから更に北に進む。
適当な路地を左に曲がるとそこは昔の吉原である。
今はソープ街となり、驚くほど多くの店が軒を連ねている。
両側にある店からは黒服の客引きがこちらを怪しげな目で見ている。
ジジイ5人がこの通りを歩いているのは、どうにも似合わないのは私にも分かる。
ソープ街を抜けて、その先を左に曲がり千束を通って、元浅草国際劇場で、今は浅草ビューホテルとなったビルの向かいの路地から入ってロック近くの屋台
街に行く。
屋台街
ビニールの風よけで囲まれた店に入り、私は生れて初めて『牛筋煮込み』というものを食べた。
あまり美味しく物ではなかったなー。
・・・・というわけで、柴又、浅草裏町ガイドでした。