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[2009.03.13]
■一杯のラーメンから
昨年の前立腺癌の手術の費用がかなり嵩んだので、『参ったなー』と思っていたら、市役所から書類が来て、『高額療養費の補助をするので申請をするように』と書いてあった。 
国民健康保険とはありがたいものである。 
 
市役所の保険年金課に出向くと、月曜日のせいか、かなり混み合っている。 
書類を出して手続きを終えてから、自転車で少し離れたところにある『まんぼう亭』というラーメン屋に行った。 
ここ暫くはなんとなく、行っていなかった。 


店に入ると、お馴染みの夫婦が相変わらず店を切り盛りしていた。 
しかし、驚いた。2人共、もの凄く年を取っていた。 
長年通っているが、あまり話をしたことが無かったが、思い切って話し掛けた。 
 
まんぼう亭夫婦 
 
相手に少し気を使って、『お互いに老けましたねー』と私が言った。 
それから話が弾み、オヤジの年齢は私より10歳は上だと思っていたのが、実は4歳も年下だと分かった。 
 
 
ここは鰹節出汁で取ったスープが美味しい。 
値段は750円と少し高めである。 
昼になっても誰もお客が来ない。以前はかなり流行っていて、行列が出来ることもあった。 
 
そこで私が言った。 
私『最近は格安のラーメン・チェーン店が出来ているので経営も大変ですねー』 
オヤジ『そうなんだよ。それに3年前からこの前の道の駐車禁止の取り締まりが厳しくなったのが響いた』 
私『でも、もうお互いに年なんだから、色々な欲も無くなっただろうから、のんびり夫婦でやれればいいんじゃないの』 
オヤジ『そうもいかない。私は国民年金なので、それだけでは生活が出来ない。国民年金より生活保護の支給額の方がズーと多いのはおかしい!』 
・・・と、思いがけない場所で年金問題を語ってしまった。 
    
(おまけの話) 
まんぼう亭でラーメンを食べた後に、自転車で裏道を通って帰った。 
途中に『小金井小次郎の墓』がある。 
子どもの頃から小金井小次郎という名前は聞いていたが、その話は『清水次郎長と兄弟分だったらしい』くらいのことだった。 
 
小金井小次郎の墓 
 
今回、その墓の写真を撮ったこともあり、インターネットで調べてみた。すると色々なことが分かった。 
国定忠治とも関係があるようだ。みんな同じ時代を生きていたようだった。 
 
今では小金井は『黄金の水が湧き出る町』として売り出しているが、昔は任侠の町であったことを初めて知った。 
伊達の町にも興味があるが、自分の街にも興味を持とうと思った。 
 
(その後の話) 
その時にカメラを持っていたので、記念に夫婦の写真を撮ってあげた。4日後に写真をA4に引き伸ばして、更に額に入れて届けた。 
恐縮した夫婦は、その時に私が食べたラーメンの『お代は要らない』と言ったが、そんな零細ラーメン屋にタダにしてもらうわけにはいなかい。 
 
お金を払うと、奥さんがラーメンに入れるチャーシューの塊をお土産にくれた。女房が旅行で留守なので、そのチャーシューを仏像彫刻の先生にプレゼントした。 
『一日一善』を目標にしている私が、『一日二善』をしてしまった。 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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