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久保田早紀「異邦人」編曲家(アレンジャー)の功罪


こんにちは!

昨日面白い(と言っては久保田早紀さんにかわいそう)動画を見つけました。


1979年,久保田さんのデビューシングルにして140万枚のミリオンセラー「異邦人」です。

上の動画でも紹介されていますが,この曲,元々は「白い朝」という曲で,大学に通う時に利用していた東京の中央線から何気なく見えた風景だそうです。
(右の方は久保田さんご本人)。


ですが私たちのイメージはこんな感じでは?



歌謡曲のヒットの仕掛け人である名アレンジャーにより「あの」エキゾチックなイントロが付けられ,プロデューサーにより歌詞の「白い朝」の部分が「異邦人」に書き換えられ,ヒット曲が誕生しました。


ご本人もアレンジャーも「人生を変えたイントロ」と認識されています。

普通の大学生から,ミリオンセラー歌手へと急に変貌できるわけもなく。

でも結婚を機に引退するまで,お世話になった人たちのためにがんばったそうです・・・。

編曲家(アレンジャー)の成功秘話のように語られることの多いケースです。

このアレンジャーはジュディ・オングの「魅せられて」なども担当しています。

私の尊敬するアレンジャーは服部克久さんと坂本龍一さんです。

お二人とも原曲のイメージを覆すような編曲を「オーバー・アレンジ」と言って嫌っていました。

服部さんの名アレンジに竹内まりやさんの「駅」があります。ストリングス・アレンジを担当されました。


この曲の素晴らしさを決定づけるのが,2分54秒からの切ないストリングスです。

その後もストリングスが歌の隙間を埋めるように絡みます。

このストリングス,元々はメロディを美しくなぞるものだったようです。

この曲のプロデューサー,山下達郎さんがスタジオで録音中に「メロディを発展させたものにして」と服部さんに注文したら服部さんが「ちょっと待って」と言って,スタジオの隅のピアノで15分で書き上げて,慌ててストリングスの皆さんに手書きの楽譜を配ったそうです。

15分でこのクォリティ!




坂本龍一さんはデビュー当初,山下達郎さんと仕事をしていました。

子供番組の「ポンキッキーズ」でも使われた「パレード」という曲があります。

この曲のアレンジが本人と坂本龍一さんです。

できたものの,イントロがちょっと寂しい・・・。

こんな会話がなされたようで。(少し前の達郎さんがラジオで言っていました)。

山下:イントロがちょっと寂しいんだけど教授お願いできる?

坂本:どんな感じで?

山下:カーメン・キャバレロ風に。

教授:分かった。テープ回して。

CDを持っていないのでレコードから録音しました。画像をクリックすると再生されます。


一発録りでこの完成度。さすが教授です!

ちなみにイントロ部分のみを再現している方がいます。


カーメン・キャバレロはこんな感じです。


原曲が良いのは言うまでもないですが,曲を活かすも殺すも編曲家(アレンジャー)の技量によるところが大きいです。

でもオーバーアレンジは人生を変えてしまう・・・。

久保田さんの幸せに貢献したのか・・・。

ヒット曲にはそのような秘話がたくさん隠されています。


では今日はこのへんで!



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