最近、読んだ本だが、百田尚樹氏の書いた「新・相対性理論」が面白かった。
彼は50歳にして作家にデビューし、次々とジャンルの違う本を書いている。
これは他の作家にはあまり出来ないことで、テレビ界から出て来たという経歴が関係しているのか、或いは才能なのかは分からない。でも、どの本も面白い。



「新・相対性理論」★★★


アインシュタインが発見した「相対性理論」は難し過ぎて、凡人の私には理解不能だ。
ただ「時間は一定ではなく、伸び縮みする」ということを理論的に証明したのは凄い。
百田尚樹氏は彼が考えた「新・相対性理論」でも、時間は伸び縮みすることを書いている。

例えば仕事上で「他の人が2時間でする仕事を、自分は1時間で終えれば、自分の時間は2倍に伸びる」というような話で、世の中の時間を彼なりに色々と解説している。
この本で一番、私が興味を持ったテーマは「退屈」に関するページだった。



「ツバメのひみつ」★★


私は現役の時に、退屈することは無かった。
毎日を忙しく過ごし、休みにはゴルフに行っていた。女房の方が退屈していたかもしれない。
それが引退してしばらくして、「引退したら、思いっ切りやろう」と思っていたことをやり終えてしまった。

そうなると、次にやるものを探す羽目になってしまった。
カメラ、仏像彫刻、読書、映画鑑賞、旅行などをしても、暇つぶしから始まっているので、なかなか本気にはならない。そして「退屈」となるのである。



「喰うか 喰われるか」★★


退屈すると、その時間を埋めなければならない。
これは「時間をつぶす」という言い方になるが、本によると英語では「Kill time」と言うそうだ。
「どうやって時間をつぶすの?」は、「How do you kill time?」と言うそうだ。

フランス語もイタリア語も同じ言い方で「時間を殺す」と書くようだ。
日本語は「つぶす」だが、欧米語では「殺す」で、やはり肉食人種は言い方も激しい。



「エンデュアランス号の大漂流」★★★


話は飛ぶが刑法では犯罪者に対して、重さに比例して「死刑・懲役・禁固・罰金」を課す。
下から2番目の禁固刑は刑務義務があるが、その上の懲役刑はなにもさせないで閉じ込めておく。

「なにもさせられないなら懲役刑の方が楽だ」というのは大間違いで、懲役刑になった囚人はしばらくすると刑務作業を希望するようになるとのことだ。
囚人さえも「退屈」には耐えられないということを知って、可笑しく、面白かった。



「田舎のポルシェ」★★


・・・というわけで、読んだ本の影響かもしれないが、今日も私は「kill time」のため家を出る。
久し振りに浅草に行ってみようと考えた。緊急事態宣言下の浅草を見るためである。
駅を出ると小雨模様で、しかも緊急事態宣言中である。
それなのにソコソコの人数の観光客が来ている。
私のような男は例外のようで、みんな若者である。



小雨の中をキャリーバッグを引いているので、地方から来ているのだろう。                              (仲見世通り)


新仲見世通りで、いつもの100円マスクを売っていた。
釣られるように、私は2箱、買ってしまった。
六区から「はな屋敷遊園地」の前を通り、浅草寺の本殿に出る。

お参り後、少し前に何かで見た鰻屋の「にょろ助」に入り、うな重を注文する。
期待に反して関西風の焼き方で、タレが甘過ぎて、私の好みでなかった。
食後は近くのカフェに入って、借りたばかりの本を少し読んで暇をつぶしてから家に戻った。



鰻屋「にょろ助」浅草


(おまけの話)
私のおふくろは86歳でこの世を去ったが、最後の10年間くらいはよく「つまらない」と言っていた。
その前の30年間くらいはいつも4人組の女友達と旅行に行ったり、都内で遊んでいた。
4人の内の1人は実の姉で、彼女は一番最初に逝ってしまった。
その後、10年以内に残りの2人にもお迎えが来てしまい、母は友達がいなくなってしまったのである。



「ベル・エポックでもう一度」★★


私の父は56歳で亡くなっているので、母は30年くらいは未亡人だった。
今は「未亡人」という言葉は死語かな?
他の言い方では「後家」、「寡婦」などとも言うようだが、それに代わる現代語は無いようだ。
お友達の2人はとても裕福な家の奥さんで、商売の関係で歌舞伎や旅行の招待があり、それに誘われていた。



「キネマの神様」★★★                                                                         (コロナで亡くなった「志村けん」の代りに抜擢された沢田研二が好演)


趣味の無かった母は、友達がいなくなるとやることが無くなってしまった。
私は時々、母を訪ねて話し相手になっていたが、その程度では母の有り余る時間をつぶせない。
老人会に誘われても、「私は老人じゃない」と言って行かなかった。
ゲートボールに誘われても、「あんなの面白くない」と言っていた。

母の晩年を見て来た私は、「友人の大切さ」と「趣味の必要」を良く理解するようになったのである。
そして出来れば、友人達より先に逝きたい。



「ドライブ・マイ・カー」★★



伊達季節移住のススメ 心の伊達市民 第一号

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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