心の伊達市民 第一号

実りの秋の「もちきび」  

ブログ閉鎖中の話題(2017年9月11日)

東京の長雨が終り残暑の時期となり暑くなって来たと思っていたら、北海道のFさんから驚きののメールが届いた。

「寒いです。8月の気温5度は珍しいです。日中はしのぎ良いのですが朝晩は………。毎年の事ですが、こうして寒さに少しずつ慣れて行くのですが!」とあり、ストーブで燃える火の写真が送られて来た。
日本は南北に長い国なので、色々だなーと思った。


北海道伊達市の外れの大滝地区では、8月30日に既にストーブを入れている。 (写真はFさん提供)


そんな話を女房としていたら、彼女が「そうだ。北海道のもちきびを食べたい。誰かに頼めない?」と言った。私達が伊達市に行っていた頃に、秋が近付くと「もちきび」が出て来た。

何故か子供の頃を思い出し昔懐かしいような気がしていたが、本当に私が子供の頃に食べていたかどうか記憶が曖昧である。
最近は事実と思い入れがゴッチャになり、どちらが正しいのか分からなくなっている。


Sさんが間違えるといけないので、ネットで調べて「もちきび」の写真を添付した。 北海道と東京では動植物の呼び方が違うことがある。(ネットからの写真)


「最近は」と書き出して誤りに気が付いた。これは正しくは「引退してから」である。
引退してから女房の言うことは何でも受け入れる私は、すぐに伊達市の農家のSさんの顔が頭に浮かんだ。そしてメールを出した。

女房が「伊達で食べたモチキビ(写真)が美味しかったので、また食べたいと言っています。お伊っ達本舗の加盟農家で作っているところはありませんか?何とか手に入れて、送って頂けると嬉しいです。」


Sさんからクール宅急便で届いた「黒もち」。


親切が売り物のSさんはすぐに返信をくれた。
「ご希望の品、どうにか手に入りましたので、本日発送しました。20本送りましたが、味はわかりませんよ! 一緒に懐かしい、ピーターコーンを入れましたので、食べて下さい。残暑が厳しいでしょうが、体に気をつけて下さい。 奥様に宜しく。」とあった。
そして宅急便で北海道から「もちきび」が届いたのである。


色が普通のトウモロコシとは違い、ウソみたいに奇麗な色である。



保冷で届いた段ボール箱には「もちきび」19本と「ピーターコーン」8本が入っていた。同封されていた納品書を見ると、やはり北海道では呼び方が違うようで「黒きび」と書いてあった。
黒きびは大きさにより100円から190円で、ピーターコーンは納品書に書いてない。
書き忘れかと思ったが、Sさんのことだからプレゼントと理解した。


段ボール箱に一緒に入っていたピーターコーン。


女房はすぐに鍋に水を張り、塩を少し入れてから黒きびを5本入れた。
自分で3本は食べる気だろう。
そして茹で上がる間に、マンションの親しい友人にも食べさせたくて、メールで連絡していた。

やがて茹で上がり、私と女房は取り出した黒もちを半分に折り、端からフォークを差してかぶり付いた。女房が思わず「美味しいわー!」と声を上げた。
最近は素朴なものが美味しく感じる。


皮を剥くと、黄色いコーンが現れた。(ピーターコーン)


農業のSさんの本職はレタス栽培である。
私が伊達市に滞在していた頃は、Sさんが北海道の広大な大地のレタス畑でトラクターで作業する姿をよく見たものだ。Sさんの言葉を思い出す。「植えたら最後、農家の負けだ」。

この意味は「野菜は植えたら必ず収穫する時期が来る。だから必ず買ってもらわないと困る。すると売り手の方が立場が弱いので、負けとなる」。
農家の置かれた立場を言い得て妙だ。


鍋に水を張り、6本の黒きびを茹でる。



(おまけの話)
最近の世の中は便利になり、日本中、いや世界中から美味しいものが届くようになった。毎年、アメリカからは女房の従弟がグレープ・フルーツを送ってくれる。
日本中のスーパーで売っている品物だが、本場のアメリカから送られて来たと思うと、味が美味しく感じられるから不思議である。


アメリカから送られて来たグレープ・フルーツ。 以前にフロリダでグレープフルーツが木になっているところを見たことがあるが、 もの凄い数が1本の木になる。そこで「ブドウのように沢山なる」から名付けられた。



私の姉は高山出身の男と結婚して東京に住んでいるが、高山にも家があるので私も高山祭りの時には何回か行ったことがある。
この町にも美味しいものが色々あるが、小粒のリンゴと桃が美味しい。
今年も8月25日に、桃が送られて来た。水分が多く、とても甘い桃で嬉しかった。


高山の桃は大きく、とても甘い。


今年の夏に、ビックカメラで面白いものを買った。
電気かき氷製造機である。値段は2480円なので、「どうせすぐ壊れるんだろう!」と思っていたら、これが壊れない。暑い日に外から帰り、この機械でかき氷を作り、上からカルピスをかけて食べる。至福の時であっる。

思いがけず昔のコマーシャルにあった「カルピスは初恋の味」という言葉が頭に浮かんだ。こんなどうでもいい古いことばかり覚えている自分が嫌になった。


電気かき氷製造機(2480円)

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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