心の伊達市民 第一号

写真で見る東京(62)巣鴨菊まつり

都電「荒川線」のバラを見た後に、庚申塚駅で降りた。
駅から巣鴨地蔵通りに向かうと、左側に「庚申塚」がある。

庚申塚というのを調べてみたら、「庚申信仰は中国道教の説く三戸説をもとに、仏教、特に密教、神道、呪術的な医学や、日本の民間のさまざまな民間信仰や習俗などが複雑に絡みあった複合信仰である』

『庚申塚はそれに基づいて建てられた石塔のことで、庚申講を3年18回続けた記念に建立されることが多い。塚の上に石塔を建てることから、庚申塚と呼ばれる」とある。


 巣鴨の庚申塚の入口から



庚申塚の入口から奥の方まで、菊の花が飾ってあった。
私は今年の菊の花を「靖国神社」、「明治神宮」、「新宿御苑」と3ヵ所で見たが、どこでも早過ぎたのか花は蕾だった。しかし庚申塚では、菊の花が最盛期を迎えていた。

誰もお参りをしていないので、思う存分、菊の花を観賞出来た。
入口から小菊の鉢植えが続き、奥に行くと3本仕立ての立派な菊が続く。


 三本仕立ての白い大輪の菊



いつもは寂しい境内が、たくさんの菊の花が飾られて華やかになっている。
菊の花の色も黄色、白、紫などがあり、とても見応えがある。
特に品評会を開催しているのでもないようで、誰か菊作りの趣味の人が飾ったのだろう。
こんなに立派な菊を見たのも久し振りなので、動画も撮影した。



菊作りには色々な種類があるようだが、基本は三本仕立てというものらしい。
これは1本の根元から3本に分かれさせて、大きな三輪の花を咲かせる方法である。
どこの菊花展でも、必ずメインになっている。

庚申塚を出て、巣鴨地蔵通りに進んで行くと、両側の店先に小さな黄色の菊の鉢が置いてあるのが見えた。ほとんどの店先に置いてあり、とても心を和ませる。


店先に置かれた小菊の鉢植え



約1キロくらいの長さの巣鴨地蔵通りの中間くらいの場所に、「とげぬき地蔵」で有名な「高岩寺」がある。私の子供の頃には、時々「とげ」が指に刺さった覚えがあるが、なぜか大人になったら「とげ」が刺さった覚えがない。
なぜあの頃は「とげ」が刺さったのだろうか?

高岩寺の隣に信徒会館があり、そこではいつも仏像展を開催している。
私は仏像彫刻が趣味だったので、前を通ると必ず中に入る。
ここの「小菊」の鉢植えは、他と違って白色と黄色の2色のコンビだった。


 信徒会館前の2色の「小菊」の鉢植え



巣鴨地蔵通り商店街を歩いて行くと、小菊の鉢植えを置いていない店もある。
商店会に加入していないのか、このイベントに不参加のようだ。
多くの商店が参加しているイベントなので、小菊の鉢が置いていないと目立ってしまう。費用も掛かるし手入れも要るし、まあ色々と事情があるのだろうが、見物客の私としては全ての店で飾って欲しい。


 「赤パンツ屋」の前にも小菊の鉢植えが置いてあった。



(おまけの話)
巣鴨地蔵通り商店街の出口の右側に、真性寺という名のお寺がある。
ここを見たら今回のイベントの事務局があるようなので、中に入ってみた。
入口には「江戸六地蔵第三番」と書かれていて、大きく「巣鴨菊まつり」の幟が立っていた。奥の方まで小菊の鉢植えが並んでいる。
先に進むとよしず張りの小屋があり、菊の花が展示してあった。


小菊の鉢植えが並んでいる。



私の同級生のkさんは菊の花を育てるのが趣味で、色々な賞を受賞している腕前である。
それが遂には頂点を極めたのか、今では審査員になってしまった。
小屋の中に「懸崖作り」という、立派な菊が飾ってあった。

この菊の形は「渓谷の断崖から垂れ下がった大木や滝を模している」のだそうだ。
趣味の世界も少し覗いただけだが、奥の深さがなんとなく分かって来た。


「懸崖作り」



菊の種類と仕立て方を調べてみたら、種類は大きく分けて大菊、古典菊、小菊がある。
仕立て方には盆養、ダルマ、福助、懸崖、総合花壇、小菊盆栽、杉作り、玉作り・・・などがあるようだ。

その中でも私の好きな菊は「大菊」の「厚物」という種類で、三本仕立ての菊の花である。境内には菊人形の「閻魔大王」が飾ってあったが、私はどうも菊人形は好きになれない。


菊人形「閻魔大王」



奥に進んだところで、『お茶はいかがですか?』と声を掛けられた。
屋台の上に「みたらし」と「あんこ」の団子が置いてある。
私はちょうどなにか食べたいと思っていたところなので、あんこの団子とお茶を注文した。

そして緋毛氈が敷かれたテーブルで休んで、団子を食べた。お茶も団子もとても美味しかった。年のせいか、ケーキなどより団子の方が美味しいと感じるようになった。
やはり「花より団子」であった。
一休みしてから地下鉄「三田線」に乗って、家に向かったのである。


 「団子とお茶セット」(300円)

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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