心の伊達市民 第一号

写真で見る東京(109)・・・六本木から東京タワー

予定していた計画が無くなり、この日に行く先が無くなってしまった。
ネットでイベントを調べたら、東京ミッドタウンの和菓子店「虎屋」で「駄菓子屋さんに行ってみよう」と、東京タワーで「台湾祭」があることが分かり出掛けて行った。

地下鉄大江戸線「六本木駅」で降りると、東京ミッドタウンの地下一階に直結している。そこには真っ白な巨大なアートがある。これは「意心帰」という作品で、作者は「安田 侃」である。

作者の思いは『石に彫られた穴に身を沈めると地球の一部になり、静かな太古の声なき声が聞こえてきます。地上より太陽の光が差し込む時、その石は初めて光を視るように白い石の粒子は美しく息づきます』。


 「意心帰」(白大理石)



地下一階の商店街に入ろうとしたら開店は午前11時で、時間を調整するためにプラザの方へ行ってみた。
そこにあったのは30メートルはあろうかと思う、長い壁一面の派手な壁画だった。
作者は「ナカミツキ」で、作品名は「Resonant Ground」だった。 Resonantとは「共鳴」という意味らしい。

ネットで調べた作者の思いは『私達は日々、便利さと効率を追い求めるなかで、深い対話や身体的な感覚を見失いがちです。孤独やすれ違いも生まれやすい時代。だからこそ、都市という場において、ふと立ち止まり、誰かの存在を感じる瞬間の尊さをアートで表現したいと考えました』。


 作品名「Resonant Ground」



11時になったので商店街のビルに入り、虎屋に行ってみた。
すると店の左半分くらいに、「駄菓子屋さんに行ってみよう」の展示があった。
しかし駄菓子は展示してなく、カードやポスターだけで全く面白くなかった。

外の空気が吸いたくなり、ガラス窓から見える表に出た。その先には椅子とテーブルが置かれていて寛げる空間がある。更に奥の芝生広場には私の好きなアートがある。作品名は「フラグメントNo.5」で、作者はドイツ人の「フロリアン・クラール」である。

作者の思いは『月のパビリオンをテーマに、11個の基本パーツを組み合わせて制作されています。周囲の風景とは異なる、非日常的な空間を体験してもらえる作品です。その作品が長い年月を経て、周囲の環境の一部となり、自然の洞窟か未知の希少生物の化石のようになることを願っています』。


 奥に見える「フラグメントNO.5」



東京ミッドタウンの表通りに面した場所に「フジフィルム・スクエア」がある。
ここではいつも写真展を開催しているので、ちょっと覗いてみた。
今回は「赤井 勝」の「時静ーJISEー花人 赤井 勝の世界」という名の写真展だった。
花のアップ写真を「これでもか!」と、展示している。

最近の写真展の会場は「写真撮影OK」が多くなった。ただ接写やフラッシュの禁止となっている。フジフィルムの説明書きには『日本を代表する「花人」である赤井 勝氏の作品の素晴らしい世界観を、フジフィルムの銀塩写真とオンデマンドプリントで味わっていただき、多くの御来場者に笑顔になって頂きます』とあった。


 フジフィルム・スクエア写真展「時静」



東京ミッドタウンに入る広場に、変なアートがある。私はいつもここへ腰かけて自撮り写真を撮ってしまう。
この作品は地下一階の大理石の作品「意心帰」と同じ作者の「安田 侃」である。

作者の言葉は『プラザでたくさんの人を出迎える彫刻「妙夢」は、その真ん中に開いた何もない円環に一人一人の夢を描き、刻々と移り行く太陽の光と影を映し、人々の一日の思いと願いを包みます。「妙夢」と地下の「意心帰」が共鳴し、空間全体が優しいヒューマンな場になることを願っています』。


東京ミッドタウンの入口にある「妙夢」



東京ミッドタウンを出て、いよいよ東京タワーに向かって歩き出した。
すぐに六本木交差点になる。そこにまたアートがあった。
これは「奏でる乙女」という題名の彫刻で、少女がギターを弾いている。

この作品は1954年に設置されたもので、終戦直後、平和と復興のシンボルとして制作されたものだそうだ。この交差点からは、東京タワーが正面に見える。


 「六本木交差点の「乙女」



六本木交差点から東京タワーに向かう左側は飲食店が多い。
昼間は開いていない店も多く、暗くなれば汚さは隠されて怪しい雰囲気になる。
高級店もあり、「瀬里奈」は昔、行ったことがあるが、今では全く関係なくなった。

夜になると不良?外国人が闊歩している町も、この時間なら静かなものだ。
私はキョロキョロしながら、東京タワーを目指して歩く。


途中で東京タワーを撮影



「飯倉片町」の交差点に出ると、左側は横断歩道が無く道路を渡るためには地下道に行かされる。地下道入口の階段は急階段で、降りて行くのが怖いくらいだ。
降りてしまえば広くなり、壁の両側にはアートらしきものが並んでいる。
もともと歩いている人が少ないので、地下道ですれ違う人はいなかった。


「飯倉片町」の交差点の地下道



地下道から外へ出て、少し行くと左側には「ロシア大使館」がある。
ウクライナとの戦争があるので、警察車両も停車していて警戒は厳重だ。

正門の左側に大きな柑橘類の木があり、夏ミカンか? たわわに実がなっているのが違和感を感じる。更に進むと以前は小さな親ロ国「ベラルーシ」のロシア料理店があったが、いまは倒産したのかもう無かった。


ロシア大使館



飯倉の交差点に出た。信号を渡る。右側のビルは私が現役時代にお世話になった取引先だ。もう東京タワーは目の前だ。右側の仮囲いは再開発中で、以前は謎の世界的な組織「フリーメイソン」の日本本部があった。

向かい側は聖オルバン教会で、以前に私はウクライナ・デイにパイプオルガンを聞きに来たことがある。東京タワーに着いたら「台湾祭」はやっていなかった。
ネットで調べたら私の勘違いで、開催場所は東京スカイツリーだった。
こんなことがしょっちゅう起きるようになり、軽い認知症かもしれない。

1階のガラス窓の外に、若い女性が集っていた。何事か?と思ったが、分からない。
その内に彼女達は一斉にスマホを上に掲げて誰かを撮影している。どうやら有名人が来ているようだ。私は関係ないので、そこから浜松町へ出て新しく出来た店で「うどん」を食べてから家に帰った。


若い女性がガラス越しに、有名人の写真を撮る。

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コメント

  1. 共鳴(Y)

    共鳴(Y)

    返信

    『「妙夢」と地下の「意心帰」が共鳴し』という文に興味を覚えた。そこで自分の心に問うてみた!二つの作品を交互に見比べて果たして「共鳴」出来るのだろうか?芸術心の無い自分の心は何も共鳴しなかった!芸術とは深いものである。凡人には芸術を理解する心が欠けているらしい?

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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