文芸春秋9月号の三人の卓子で取り上げていただいた
「どちらでもいい怖さ」について、
多くの皆さんから「いいね」を頂いた。
同意できない方もおられたかもしれないが、
時代の空気をよくとらえていると言って下さった方もいて、
とても嬉しかった。

誰もが「どちらでもいい」「どうでもいい」と
考えているとは思っていないが、
国全体としての反応はこうした言葉でしか表せないくらい、
病んでいるように感じる。

橘玲氏の「無理ゲー社会」という本が話題になった。
無理ゲーとは、
どんなに頑張ってもクリアできないゲームのことで、
まさに今の社会に対して子供たちから働く親世代までもが、
この無理ゲー社会の中でもがいている。

まだ、もがいているのなら良い方で、
最初からあきらめてしまうくらい、
世の中は「すでに決まっている」と思い落ち込んでいく。
生まれた時の環境によって、良い人生を送れるか、
ダメな人生となるかが決まってしまう無理ゲー社会。
そんな社会が犯罪を起こさせているではと思うような事件も続いている。

この国は1年間に自殺者が2万人を超える。
都会では毎日のように通勤電車に飛び込む人がいる。
電車の遅れを伝えるアナウンスに
多くの通勤者は可哀想にと悼み弔うことなく、
「遅れるじゃない」と苛立ち、その悲惨さから目を背けていく。

養老孟司先生が憂える都市の脳化が人間をロボットに変えている。
だからこそ、少し整っていないくらいの田舎のほうが人間には丁度いい。


無理ゲー社会 橘玲 小学館


この町に思うこと こくぼ重孝

アクセス総数:9,607

25年前、東京からこの北海道伊達市に移住した。都会であくせくして生きてきた自分にとって、この街は楽園のようだった。そんな楽園も暮らしていくといろんなことがあった。徒然なる街ではなく、変化があり退屈しない街に住んで感じたことを600字に絞って綴っていこうと思う。

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