ichioshi イチオシ情報
じもとブロガー
タリズマン・マスター
世の中には、不思議な祭や風習はたくさんある訳で…。よその土地の人から見たら「奇祭」にしか思えないでしょうが、地元の人たちにとっては恒例であり、かつ大切な伝統行事ですよね…?
天変地異はもとより、疫病の流行や農作物の不作まで、悪霊の祟りと畏れられていた時代…。農作物につく害虫を追い払うために、農村で行われていたのが虫送りと呼ばれる行事でして…。
春から夏…要するにこれから農繁期を迎えようという時期の夜、松明を焚き、悪霊を追い払うと共に、その年の豊作を祈る…。地域によっては、悪霊に見立てた藁人形を持ち、行列を組んで鉦や太鼓を叩きながら歩き、捕まえた害虫と共に川や海に流す事で「追い払う」というところもあったそうなの…。
農作物に祟る悪霊の正体は武将だった!という説もあって、虫送りの際に「サイトウベットウ」と掛け声をかける風習のところもあるらしい…。「サイトウベットウ」とは「平家物語」や「源平盛衰記」に出て来る平安時代末期の武将・斎藤別当実盛の事あそうで…。
実盛の最後は壮絶で、年老いた身でありながら、平家の一員として篠原の合戦に出陣しますが、老齢の身である事を隠すために白髪を黒く染めていたという…。実盛は奮闘虚しく、木曾義仲軍によって討ち取られてしまうのですが、首実検をしたところ、実盛の首なのか分からない…「髪を染めていた」という情報を得た義仲が、池で洗わせると白髪が現れ、かつての恩人・斎藤別当実盛だったと分かる…。
その実盛の怨念が、稲を食い荒らす害虫になったという話がある…。乗馬が田んぼの稲株につまづいて倒れたため、実盛は源氏方の兵に討たれたと伝えられていて、その恨みが稲虫となり、死後、稲を食い荒らすようになったという訳さ…。
西日本では稲虫、中でもウンカを「実盛虫」と呼び、虫送りは実盛の霊を鎮めるために行われていたという…。「虫送り」を地域によっては「実盛送り」あるいは「実盛祭」と呼ぶところもあって…また「実盛さん」と親しみを込めて呼ぶ事もあるそうです。
虫送りで、コロナウイルスの蔓延もどうにかなりませんかね…?
記事の問題について編集部に報告
ちょっと不思議なおはなし タリズマン・マスター
アクセス総数:867,967
引用元:洞爺湖周辺地域マガジン「むしゃなび」
https://mushanavi.com/author/talisman2/blog2/entry-4703.html
ちょっと不思議なおはなし タリズマン・マスター
アクセス総数:867,967
タリズマン・マスターのよく読まれている記事(直近期間)
-
1
-
2
-
3
-
4
-
5
タリズマン・マスターのカテゴリー
タリズマン・マスターのアーカイブ
- 2024年9月2
- 2024年8月2
- 2024年7月2
- 2024年6月1
- 2024年5月3
- 2024年4月2
- 2024年3月2
- 2024年2月1
- 2024年1月3
- 2023年12月2
- 2023年11月2
- 2023年10月2
- 2023年9月2
- 2023年8月2
- 2023年7月2
- 2023年6月2
- 2023年5月2
- 2023年4月2
- 2023年3月1
- 2023年2月3
- 2023年1月2
- 2022年12月2
- 2022年11月1
- 2022年10月3
- 2022年9月1
- 2022年8月3
- 2022年7月2
- 2022年6月2
- 2022年5月2
- 2022年4月2
- 2022年3月2
- 2022年2月2
- 2022年1月2
- 2021年12月2
- 2021年11月2
- 2021年10月2
- 2021年9月2
- 2021年8月2
- 2021年7月2
- 2021年6月2
- 2020年1月〜12月9
コメント