地中海の東端、ベイルートの北東に広がるベカー高原に古代遺跡バールベックがあります。

バールベックは巨石からなる遺跡群で、ユピテル神殿跡もその一つらしい…。神殿は紀元前1世紀から紀元後4世紀にかけて歴代のローマ皇帝たちが建造させたと言われていますが、現存するのは直径2.2メートル、高さ23メートルの6本の大列柱のみです。当時はこの柱が54本立ち並んでいたそうです。

実は、この都市はローマ帝国が造ったものではないようで、神殿は、さらに古い古代文明が遺した基盤の上に建っているんだと!その年代は、およそではあるけど、紀元前3000年頃!古代セム族と呼ばれる、アッシリア、バビロニア、イスラエル等の遠祖にあたるフェニキア系民族によるものだと言われています。そして、その基盤都、その土台にこそ、重大な謎が隠されています。

それは、「バールベックの巨石」と称されるオーパーツの事で、トリトンと呼ばれるユピテル神殿の基壇石になっている3つの巨大な切石ですわ…。これが一つ650トンクラスの巨石らしく、どうやって成形し、運び、組み合わせたか?がまったく不明なんだと…。更に石切場にある「南方の石」と呼ばれる巨石は尋常ならざる大きさで、長さ21.4メートル、幅4.6メートル、高さ4.3メートル…。推定重量は実に2000トン以上!見事に長方体に成形加工された巨石がゴロンと転がっているのは異様な光景な訳で…。



仮にこの石を人力で運搬するとなると、単純計算で4万人が必要だという!細かく砕いて運ぶならともかく、この重量の塊を人力で動かす事は実質不可能なのさ…。

古代アラビアの伝説にはセム族の神殿は巨人が建設した!という言い伝えがあって、旧約聖書にも巨人の記述があるなど、その関係性は興味深いですよね?バールベックの巨石は謎をたたえたまま、今も静かに横たわっています…。


ちょっと不思議なおはなし タリズマン・マスター

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