■北の湘南から来た香り
昨年の年末になって伊達の友人達から次々と宅急便が届いた。親戚でもないのに申し訳ない気持ちでいっぱいだ。 でも、私の気持ちとしては『北海道に居る私の母方の親戚』のつもりでいる。
母方の親戚という表現には特に意味は無い。ただ、そう思っているだけだ。
12月25日に宅急便が来た。伝票を見ると伊達市のAさんからだった。
包みを開けると虎杖浜の立派なタラコが入っていた。
虎杖浜へは昨年の夏にカニ祭りで行ったことがある。
カニも有名だが、それより有名なのがタラコである。
虎杖浜のタラコはブランド品なので、一般のタラコよりは高いが美味しい。
虎杖浜のタラコ
Aさんは伊達市の外れでカフェを開いている。女性にはなかなか人気の店である。
彼女は店を開く前に上京し、私の女房が色々と都内を案内しメニューなどのアドバイスをしたことが今回のタラコにつながっているのだろうと思う。
26日なったら、また宅急便が来た。
今度は伊達市の有珠漁港のYさんからの新鮮な貝殻付きのホタテ貝だ。
噴火湾のホタテ貝
Yさんは気の良い男で、イコロ農園で野外パーティの企画をすると必ず魚やホタテ貝などを抱えてやって来て、それを煙にまかれながら焼いてくれる。
更に毎年のことだが、私は鮭の定置網漁に連れて行ってもらっている。
有珠漁港であがるホタテ貝はほのかに甘い。
東京で売られているむき身のホタテ貝とは鮮度が違い、どんな料理でも美味しい。
その日の夕食はホタテ貝の刺身とフライ、それに虎杖浜のタラコで堪能した。
27日になったら、イコロ農園のTさんから宅急便が届いた。この話は既にブログに載っている。
それで終わりだと思ったら、28日になりK会長から宅急便が届いた。
ホタテ貝とアワビ
今度はホタテ貝の他に女房が大好きな高価なエゾアワビが入っていた。これで4日連続の伊達からの宅急便であった。
本当の私の親戚からは殆ど何も届かない。親戚は本当よりは、『親戚のような関係』の方がいいみたいだ。
『遠くの親戚より、近くの友人』という諺をもじって、高円寺あたりで電車の窓から見えた『遠くの親戚より、近くの大倉屋』という質屋の看板が最近は見当たらなくなったが、あの大倉屋はどうしたのかー?と変なことを思い出した。
(おまけの話)
日本の食糧自給率が40%を切っていると聞く。
更にその食料を作る為の石油を海外に頼っているので、それが入らなくなると10%くらいになってしまうようだ。
食糧難の時代を生きて来た私は、東京にいるとそれが気になっている。
猫の額の庭で僅かに野菜など作ったりしているが、それじゃ足しにもならない。
田舎に親戚の無い私のような人の場合は、食糧が手に入らなくなったら、昔のように田舎に買い出しに行かねばならないはずである。
でも、幸いに私の場合は安心だ。
米はイコロ農園で採れる。野菜はS原さん、T内さん、S根さん、N堂さんなどが送ってくれるだろうと思う。
イコロ農園でも色々と採れる。
魚介類は有珠漁港のYさんが送ってくれるだろう。
味噌もS原さんだし、デザートは壮瞥町I倉さんのサクランボ、リンゴ、プルーン、イチゴなどが頂けるだろう。
蜂蜜はFさんやHさんに頼もう。
肉だけが足りないが、年をとったら肉は不要だろう。
でも、よく考えたらOさんが親戚であるオーヤミートがあった。オーヤミートの焼き豚が美味しい。
肉はOさんに頼もう。
こうして考えると、私はいざとなれば、食糧難は乗り切れる。
でも宅急便で送ってもらうと、そんな時代は食料は途中で盗まれてしまうだろうと思う。
そうなったら、やはり伊達市に移住するしかないか・・・・。