カルロ・マリア・ジュリーニ(イタリアの指揮者,1914-2005),私が最近ハマっている指揮者です。

ジュリーニの演奏は心がこもっており,同じ曲でも録音年代によって演奏時間が長くなったりしますが,遅いというよりは結果として長くなったと納得してしまいます。それだけ説得力があるように思います。

彼はレパートリーが比較的狭くて,その時々で同じ曲の再録音を行なっていくタイプの指揮者です。それでもドイツ・オーストリア音楽,フランス音楽,ロシア音楽等,それぞれにレパートリーがあるので,味わいのある演奏を楽しむことができます。

そして最晩年までイケメンを保った(笑)数少ない指揮者だと思います。おじいさんになってもクリント・イーストウッド的な老け方でした(なんじゃそりゃ)。


上のジャケットは75〜76歳の時に撮られたジャケット写真です。かっこいい!

音楽に向き合う真摯な姿や,ファンを大切に思う姿勢が,幾つも「良い話」,「深い〜話」を生んでいる方でもあります。

今日は彼が何度も取り組んだ曲の一つ,ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」をご紹介。


どれもイケメンジャケットではありません・・・。

ジュリーニは「新世界より」を3度録音しています。
①フィルハーモニア管弦楽団(ロンドン)と(1961-62年)EMI
②シカゴ交響楽団と(1977年)グラモフォン
③ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(アムステルダム)と(1992年)CBS-SONY Classical

ロイヤル・コンセルトヘボウとの第2楽章,心に沁みます。
この第2楽章は「🎵遠き山に陽は落ちて〜🎵」の歌詞が付けられ「家路」という歌として知られています。ドヴォルザークはアメリカの民謡を借用して作曲したようです。
日本ではこの曲のチャイムが学校の帰宅時刻を知らせる音楽として使われていました。


アムステルダムのロイヤル・コンセルトヘボウ客演時にこんな話が。

日本のファンがアムステルダムに赴きジュリーニの演奏を聴き,
その後近くのホテルのバーで飲んでいると,
ジュリーニがふらっと入ってきたそうです。
サインをもらおうと自分の名刺を出しました。
ジュリーニは名刺の両面を何度も裏返しながら,
しばらく考えていたとのこと。
そして,
「どこにサインをしたらいいんだい?」
と静かに尋ねられたそうです。
きっと字がびっちり埋まっていたのでしょう。
そしてその店のコースターにサインをしてくれたそうです。
きっとその方にとっては最高に思い出深いコンサートとなったことでしょう。

晩年は奥様の病気の看護のため,活動をヨーロッパ圏内に留めていました。
何度も日本のプロモーターが万全の体制での来日を打診したものの断り続けたとのことです。
92年にはその奥様が死去,98年には失意のうちに音楽活動を引退します。

この「新世界より」の日本語の解説(94年発売時)には,こんなメッセージが載せられています。

「日本のファンの皆さんにもありがとうを伝えてください。
再び日本に行けないのはとても残念ですが,皆さんにどうかよろしく」。

温かい気持ちになりながらこの曲を聴いています。


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